北朝鮮リスク緩和で続伸を期待したいが、複数の抵抗帯が上値を抑えそう

著者:市原義明
投稿:2017/08/15 18:26

◆自律反発から19500円を安値に下げ止まるかを見極めるタイミングへ

16日の日経平均は、複数の抵抗帯に抑えられて上値が重くなる想定です。

15日の日経平均は、北朝鮮リスクが和らいで、5日ぶりの大幅反発になりました。ただし、売買代金が前日から大幅に減少しましたから、買い戻し主導の自律反発の印象でした。

大幅な反発にはなったのですが、25日線と75日線を下回り、5日線も下向きの状態が続いているので、3本の移動平均線が上値を抑えやすい形状です。

また、20000円を中心にした上下200円程度の保ち合いを下方へブレイクしているため、前回の保ち合いレンジの19800円は強い抵抗水準になりやすいと考えられます。

明日は複数の抵抗帯が上値を抑えそうなため、横ばい程度の想定です。北朝鮮リスクは和らいだと思われますが、外部環境が安定していたときに日経平均の上値が重かったので、続伸するとしても大幅な上昇ではなく、元の膠着相場へ戻る程度の上昇に留まってしまうのではないかと思われます。

むしろ、このタイミングで下げ渋るより、調整が入った方が株価が上がるために良いリズムになるのではないかと感じています。

5月から6月にかけて年初からなかなか抜ききれなかった高値水準の19600円を突破して2万円台をつけたのも、いったん18000円台まで調整したことにより、見切り売りで売り圧力が減ったからではないかと考えられます。

調整が続くか、昨日の19500円割れが目先の安値になるかはわかりませんが、少なくとも短期的な反発の流れになるのであれば、5日線が上向きに変化する必要があると思われます。

今日の大幅反発でも5日線を抜け切れず、方向が下向きなので、ひとまずは心理的な節目の19500円近辺で5日線が上向きに変化できるかに注目だと思われます。
市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想