利益確定売りと先高期待の買いでもみ合いか?

著者:市原義明
投稿:2017/01/28 16:42

◆目先は年初来高値奪回の流れになりそうだが・・・

週明け30日(月)の日経平均は、もみ合いの横ばいを想定します。

週末(27日)の米国株式市場は、2016年10~12月期のGDP速報値の鈍化が重石で小幅反落でした。

もっとも、NYダウが前日まで3日続伸の大幅上昇で2万ドルを達成していたので、週末要因も重なって上昇一服になりやすかったと考えられます。

為替はGDP速報値を受けてドルが弱含む場面があったのですが、1ドル=115円台を保ちました。

海外市場の手がかりは少なく、日経平均が3日続伸していることを考えると、一段高の手がかりが少ないと考えられます。

ただし、先週を終わった段階の日経平均の週足チャートは、右肩上がりの13週線まで調整してから長めの陽線が出現し、調整一巡から再上昇の気配が見られます。

また、先週の木曜日は売買代金の大幅増加を伴った上昇でしたから、勢いが続く可能性があると思われます。

したがって、利益確定売りと先高期待の買いが交錯して横ばいの想定です。

トランプ大統領の政策は賛否両論がありますが、素直にチャートを読めば、年初来高値更新から2万円に向かった上昇トレンド継続が期待できそうです。

来週はきっかけ次第で今週と同じくらいの陽線が続き、2万円を到達する可能性もあるのではないかと考えています。

ただし、2万円を突破して、2015年の高値更新になる21000円や1996年につけたバブル崩壊後の高値22750円を超えるような中長期の上昇シナリオは不透明だと思います。

米国株高、ドル円の円安が安定しているので外部環境は悪くありませんし、今回の決算は前回発表から大きく円安に振れているので期待が先行しやすいと思います。

しかし、円安期待の業績を織り込んでしまったら、さらに上昇する材料が足りなくなってしまいそうです。

決算発表シーズンは良くも悪くも手がかりがあるので相場が強い傾向があるのですが、決算発表が一巡すると手がかりがなくなってしまう可能性には注意したいと考えています。
市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想