■中期トレンド(ドル円)は押し目買い優勢一時的な押しを警戒
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■昨日は、注目されていたFRBイエレン議長の議会証言で利上げに対する強気なコメントが出たことを受けてドル買い優勢の展開となりました。
また、米経済指標も記録的な水準になったことや長期金利の上昇もあり5か月半ぶりの110円台に到達しました。
■いよいよ110円の大台到達で、年初の高値と直近安値対して半値まで戻す格好となりました。
これまで押す場面と言えば、あの大統領選のアジアの時間帯だけといった程度で、今となればすべて「あく抜け」したというような上昇トレンドに変わったと判断せざるを得ない動きです。
現状でのドル円は全ての材料をプラスに変えるパワーを感じます。
来年1月20日に就任というのに現段階から決めつけたように先取りする相場環境にはスピードが速く驚かされます。政治未経験者のトランプ氏の持つ未曾有のパワーや期待が相場にも込められているようにも感じます。
■しかし、次期政権下で拡張的な財政政策というものの、果たして大規模なものになるのか巨額のインフラ投資や減税の裏側では、慢性的な赤字にも覚悟が必要ですし、物価上昇という面でも金利でもってコントロールする必要があります。
その意味では、これまでグローバル経済に配慮してきたイエレン金融政策を見直す必要があります。つまり、今後の利上げスタンスは大きく変更するかどうかは新政権の意向次第だけに、「不確実性」という意味合いではさらに強まる可能性がありそうです。
■ドル円は大台到達となり、一方のユーロドルは年初来安値水準で推移しています。
特にユーロドルの日足ベースでは、大統領選前から下げています。本日も下げていますが、「10日連続陰線」でユーロ誕生以来一度も体験したこともない下落になっています。また、直近安値は昨年11月の1.04979ドルとなっています。
それ故に決めつけはよくないとは思いますが、敢えてユーロドルからすれば底値は近いようにみえます。
となればドル円も短期的には上髭を付ける可能性もあるので高値掴みには注意が必要です。過熱感を示すRSIでも80近い水準なので警戒はしておきたいです。
■最後に、ドル円のポイントです。
押し目待ちスタンスとオーバーシュートする場面でのカウンター狙いを想定しています。
・押目待ち(指値買い)
16日高値…109.75円
・高値カウンター売り(指値売り)
111.00円