スピード調整で株価は上がるの?【2016/11/14-11/18】

著者:横山利香
投稿:2016/11/12 22:38

トレンドフォロー戦略も高値掴みには注意

米国の大統領選挙の開票速報が流れた11月9日、日経平均株価はその動向に乱高下を余儀なくされました。高値1万7,427円、安値1万6,111円と一日の値幅は1,000円以上にもなり、1万6,251円で取引を終えました。前回「短期的な天井を打った可能性があり、戻りを試す局面があるかもしれないが、底打ちに向かって株価が動くことも想定しておかなければならない」と解説しました。ブレグジットショックからまだ日も浅く記憶も残っている状況であることを踏まえると、開票速報に一喜一憂することを想定できた人も多かったのではないでしょうか。若干下振れしましたが、乱高下した割には想定レンジ程度の値動きという流れでした。

勝利宣言を行ったのは共和党のドナルド・トランプ氏。多くの事前予想を裏切り、新大統領を好感したドル円相場ではドル買いが進行、1米ドル106円台に。さらに、米国の株式市場は大幅高となりました。

気になるのは、日経平均株価の今後の動きです。

株価チャートを見る限りでは、9日に出来高を伴って下落して1万6,111円の安値をつけたので、今後は上方に位置する窓に向けて上昇する可能性があります。短期的なレンジの上値は1万7,950円、下値は1万7,100円、それぞれプラスマイナス150円とします。

今年最大のイベントであった米国の大統領選挙を通過しました。トレンドフォロー戦略でよいでしょう。ただし、高値圏でのトレンドフォローは、タイミングを間違えば高値掴みの恐れもあります。細心の注意を払い、粛々と回転させていくとよいのではないでしょうか。
横山利香
認定テクニカルアナリスト(CFTe)
配信元: 達人の予想