【11月14日予想】リスク回避ムード後退でリスクオンムード。今日注目の業種は?= フェアトレード 田村祐一

著者:田村祐一
投稿:2016/11/12 19:21

市場が株価材料をポジティブに受け止め始めている

*前日の値動き*
11月11日の日経平均は前日比30円37銭高となり、1日を終えました。
次期米大統領に決まったドナルド・トランプ氏が金融規制を緩和するとの期待などから金融セクターを始めとする多くの銘柄が続伸し、朝方には取引時間中で2月2日以来の高値となる1万7621円まで上昇しました。
一方で13時過ぎには小幅ながら下落に転じる場面も見られましたが、トランプ氏の政策に不透明感が強く一方的な株高基調を警戒する声もくすぶっており、また週末とあって持ち高調整の売りが先行したことで、朝高後の伸び悩みにつながったと見られます。


*為替相場の動き

一方、11日大引け後の為替は5時17分時点では1ドル=106円49~50銭と、前日17時時点に比べ86銭の円安・ドル高水準で推移しています。
円安に向かった要因として、前日の米債券市場で米長期金利の上昇が続き日米金利差の拡大を意識した円売り・ドル買いが先行したことが挙げられるでしょう。
前日比で円安に向かっているため、日本市場にとっては追い風の流れです。
従って、14日以降の日本株は上昇しやすい地合だと言えるでしょう。


*為替を受けての相場の展望

為替が円安方向に進んでいることから、円安の進行を受けて外需株を中心に上昇すると期待できます。
日本市場全体としては、堅調な推移となる可能性があるでしょう。

このような状況では、過去の統計上、円安時に株価上昇しやすかった銘柄に注目したいところです。

【円安メリット業種】
○輸送用機器(前週比+2.61%)
○電気機器(同+1.79%)
○化学(同+1.30%)
○精密機器(同+0.02%)

※上記は、2013~2015年の円安進行時において特に上昇傾向が強かった業種です。

中でも、精密機器はここ1週間であまり上昇しておらず、出遅れ感があります。
そう考えると、これから人気化する兆しがあっても、おかしくないと考えます。


*結論*
これらの内容を踏まえ、11月14日のスタンスは【小幅高になる】と予測します。
中でも、直近あまり上昇していない精密機器は、統計的に見ても上昇傾向が強いことが分かっています。
ぜひ、注目してみてください。
田村祐一
フェアトレード(株)所属
配信元: 達人の予想