FOMCと祝日を控えて横ばい想定 2つの変化が注目される

著者:市原義明
投稿:2016/11/01 18:59

◆25日線が17000円台を回復するのは2月の暴落以来

2日(水)の日経平均は、連日の横ばいを想定します。

1日(火)の日経平均は、利益確定売りが先行したものの、下げ渋って小幅反発になりました。前場安く、後場が高い前日とほぼ同じ展開で、ローソク足は連日の小陽線でした。

明日(2日)は、国内が祝日前であることに加えて、夜に米国FOMCの結果発表を控えているため、動きが少なくなりそうです。

したがって、明日も下がれば上がり、上がれば押し返される横ばいを想定します。

一方、本日は日銀政策決定会合の結果発表直後に、日経先物、為替ともにまったく動意しなかったのが印象的でした。方向感のないもみ合いで見落としてがちですが、動きがないことが大きな変化だと思います。

今年の過去6回は日経平均が大きく動いており、日中値幅を平均すると579円にもなっていましたので、大きな傾向の変化といえるでしょう。日銀の政策頼みの相場展開が変わってきたのではないかと思われます。

もう1つの変化として、日経平均の25日線が明日にも17000円台を回復することです。

年初に暴落してから日経平均の往来相場が続き、株価が17000円を回復することは何回もありました。

しかし、25日線が17000円台を超えるのは、2月12日の暴落のときに割り込んで以来のことです。

上昇が続いた反動で下がるとき、25日線程度の値幅調整はよく起きますが、調整があっても17000円程度というイメージになってきたと考えられます。

これまで17000円台が上値目処でしたから、上値の目処が下値の目処に変わるのは大きな傾向の変化です。

ただし、あくまでも日経平均の動きであり、個別は業績を反映して大きく動いています。
主力株の中には、チャートが上昇トレンド型でも、決算の下方修正で急落する銘柄も目立っています。

決算発表の前半のピークは通過しましたが、今週も多くの決算を控えていますので、チャートだけで判断しないで、決算結果が出ているかの確認が必須になりそうです。

市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想