■日本の金融緩和姿勢は後退?
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■本日のアジアタイムでは、日銀の金融政策決定会合が行われ、発表が出るまで時間がかかったこともあり、それまで一時的に乱高下する場面もありました。
結局、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」に変更しました。内容を見れば単純に金利を下げるのではなく、長期金利を引き上げるという方法を採っています。
マイナス金利導入からわずか数か月で方針を大転換したようにもいえます。つまり、金融機関に対する副作用が懸念されていたことに対するサポートであったように感じました。
■また、マイナス金利の深掘りはまだまだできるという鼻息の粗さが目立った黒田総裁のコメントも今回の記者会見ではやや消極的かつ今後の金利コントロールに対する難しさが残ったイメージにみえました。
「追加緩和に対する新しい枠組み」・「イールドカーブのスティープ化」という言葉を連呼していましたが、新鮮さどころか外的要因に弱い日本経済にとっては、窮地に立たされた感じもあり、むしろ量的・質的緩和の限界どころか崩壊しかかっているようにも思えます。
その意味では、緩和姿勢の後退と受け止めています・・。
■今後の日銀の舵取りが更に難易度が増したので、来月以降の動きには注視したいです。
さて、日銀の金融政策決定会合が終わり、FOMCの結果とイエレン議長会見待ちとなったわけですが、既にロンドンタイムが始まり円売りに対する利食い売りが優勢になっています。
■テクニカルを見れば、ここでも何度も記事としてアップさせていただいたドル円の日足上の移動平均75日線に接近すると下落するパターンが今夜も発動しそうです。チャートを確認してみてください。
FOMCに関しては、大方の予想が「金利据え置き」になっているので、現状維持と基本的にはみています。
その後の議長コメントで追加利上げに関する何らか手掛かりがあれば反発も想定したいところですが、次回利上げに関するコメントがないと、今夜は大台割れも視野に入れる必要がありそうです。
日足チャートが上髭大陰線となれば、あす以降、後味の悪さから更に下落する可能性も否めません。今夜はいつも以上にワイドに構える必要がありそうです。
以下はブレイクポイントとターゲット価格になります。
ブレイクポイント
本日安値…101.07円
ターゲットポイント
8月16日安値…99.52円