■ドル安誘導に対して「口先介入」が精一杯? 戻り売り継続中

著者:平野朋之
投稿:2016/08/18 11:39

■100円以下で定着する可能性もユーロドルの値動きにも注意!


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■昨日は、要人発言もあり101円台に回復する場面はあったものの、その後は利益確定売りに押されました。
また、注目されていたFOMC議事録では、「一段の景気回復と物価上昇を確認する必要がある」といった内容で引き続き慎重姿勢を示していることから失望売りを誘っています。

そして、オセアニアタイムで100円割れとなり、今年四度目の大台割れとなり、心理的にも大台に対する抵抗感が薄れだしているような印象にみえます。


■FOMC議事録の内容は、9月利上げを示唆する内容でなく、労働市場と経済活動の状況を測る上で、データ取りは必要不可欠であることを示唆しています。
一部のメンバーはタカ派的であるものの、FRB内でコンセンサスが採れていないことが露呈したとみています。

個人的には、FRB内でコンセンサスが取れていないのが、ある意味の追加利上げに対する時間稼ぎのようにみえます。
市場に対するけん制なのかもしれませんが、ソフトランディングのドル安誘導にもみえます。期待感で買わせ、事実で失望させる典型的な売り相場なのです。


■日足チャートをみれば、一昨日の下ヒゲの大台割れ回避で安心したものの、昨日は、逆に上髭長いトウバ線で売り優勢となり今後の下値圧力が更に高まる足となっています。


本日は、直近安値(8月16日…99.53円)やブレクジット時(6月24日…98.98円)の安値を捉えるようであれば、大きく売られる可能性もあるとみています。
その流れの中では、ブレイクアウトを狙った手法も有効であると考えています。


■一方、ユーロドルにおいても重要な価格水準となっています。
週間足ベースでは、移動平均線100週線付近で現在取引しています。もし、今週末にこの100週線(1.1310ドル)以上で引けるようであれば、2014年8月以来になるので注目したいです。

ドル円のブレイクポイント

・直近安値(8月16日…99.53円)
・ブレクジット時(6月24日…98.98円)

目標価格 水平線(月間足ベース)
・2010年5月高値…94.95円
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想