■ポジション調整の売りに抑える展開も視野に、テクニカル面でのポイントとは?

著者:平野朋之
投稿:2016/07/22 11:32

■引け値ベースで75日線(107.02)を超えられなかったことも売り要因?


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■昨日は、黒田総裁の「ヘリコプターマネー」政策導入の否定発言をきっかけ
に株安や原油安も重なり、105円台に突入しました。

また、米経済指標は市場予想を上回り堅調でしたが、やはり「ヘリコプター
マネー」のインパクトは否めないようです。


■ここ最近の上昇材料は大型景気対策と日銀追加緩和に対する期待感です。

日銀のマイナス金利導入で限界説が囁かれている中で、更なる拡大となると
やはり想像できることはただ一つ「ヘリコプターマネー」だったと思います。
この報道に関する収録は現在の考えではなく、6月時点での話しだったと
する報道が流れても、残すカードが財政政策しかなくなり、
市場期待と日本の政策面でのかい離が出始めたのではないかとみています。


■つまり、金融政策と財政政策が同時に稼働することで、景気をはじめとした
実勢に沿った株価上昇が望めるものです。
しかし、今回の「ヘリコプターマネー」否定で、市場参加者の期待値を
大きく下げたと思います。


■また、テクニカル面でも英離脱による下落を戻したことでの一服感もあり、
調整局面に入りやすいとみています。

そしてドル円の今年の特徴として移動平均75日線をタッチすると下落
する傾向が昨日も当てはまっています。

期待感からの買い、戻りを待ってからの売りの交錯状態が続いている中、
ここまでの上昇に対する利食い売りも出てくる可能性も高くなっています。


■そこで注目したいのが、来週の日米のイベント動向です。
ゼロ回答となれば、大幅な下落も視野に入れる必要があります。

本日は、75日線を引値ベースで超えなかったことや来週のビックイベント
を控え、ポジション調整の売りが散見されると思います。


以下は下値目標となります。

・昨日安値…105.41円

・先週末安値…104.60円
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想