■ポジションを持ったままの人は反省を
英国のEU離脱が決まり、金融資本市場は、まずは世界一周をしてきた。
結果として、当事者であるロンドン市場を含め、最も大きな下落に見舞われたのは、東京市場だった。
その原因は、3つある。
①東京市場が、投票結果が最初に反映された市場だったこと
②為替が円高に大きくぶれたこと
③楽観的なニュースに振られたこと
前回のレポートで触れたが、日本のFX投資家は、大きくポンド買い超過の状況になっていた。
これは、日本の多くの投資家が、英国の選挙を舐めてかかっていた、ということだ。それは、日本国民特有の事なかれ主義というか、まさか、英国民がそんな選択をするはずはない、という思い込みに端を発する。
大きな変化に鈍感だ、と言ってもよいだろう。
しかし、このポジション取は、大きなリスクをとっている。
株式投資家も同じで、このイベントで大きな損失を抱えるようなリスクのとり方は反省すべきだろう。
実際、23日の東京市場では、普通に見ていれば、逃げられるタイミングは、確実にあった。
金曜日、東京市場では、投票結果が順次報道されるたびに、微妙に日経平均は変化した。10時過ぎに一度急落してから、すぐに回復し、後場開始とともに急落するが、1時には、少しだけ戻す。
この動きを見ると、もし残留が決まったとしても、材料出尽くしで下落するのではないか、と思うべきであり、迷わず売却すべき相場展開だったと言える。
ただ、当日の情報では、選挙の開票が、地方の離脱派が多い場所から順にいく、ともいわれていた分、逃げ遅れが多く発生した原因かもしれない。
今回は、まず、当日にポジションを持っておくべきでなかった(短期的な投資資金のみ。中期的な投資分は、除く)。そして、持っていたなら、前場のうちに売却すべきだった。
結果論ではなく、当然そうすべきであり、できなかった投資家は、反省すべきだろう。
■今後の動き
株式市場は、週初、戻りを見せるだろうが、そのあとは不透明だ。
東京市場は、ドル円の動きに左右されるだろう。
ドル円は102円~104円というゾーンと、90円~96円という大まかなゾーンに居所がある。
今回のイベントで、一旦99円台まで入ったドル円が、いまは102円~104円のゾーンに入ってきた。しかし、再度動き出せば、中途半端な水準ではなく、96円を割り込むような円高が来るだろう。一方、104円より上の円安は考えにくくなっている。
今回のイベントで、
「米国の利上げは、当面なくなった」
というのが、ほぼ一致した見方になっているからだ。
これに株式市場の動きを合わせれば、以下のゾーンとなる。
102円~104円:日経平均 16500円中心
90円~96円 :日経平均 13500円~14500円
世界は、いまや孤立主義に向かうのではないか、という危機感の最中にいる。
トランプ氏の支持率が上がれば、為替は90円~96円ゾーンに向かうだろう。参院選で自公が苦戦しても同じことが起こる。
また、孤立化は、中国のより政治的な台頭を意味する。
これからの国際金融市場の注目テーマは、「ブロック化か孤立主義か」になっていくだろう。欧州各国、地域・中国の情勢からは目が離せなくなる。
結果として、当事者であるロンドン市場を含め、最も大きな下落に見舞われたのは、東京市場だった。
その原因は、3つある。
①東京市場が、投票結果が最初に反映された市場だったこと
②為替が円高に大きくぶれたこと
③楽観的なニュースに振られたこと
前回のレポートで触れたが、日本のFX投資家は、大きくポンド買い超過の状況になっていた。
これは、日本の多くの投資家が、英国の選挙を舐めてかかっていた、ということだ。それは、日本国民特有の事なかれ主義というか、まさか、英国民がそんな選択をするはずはない、という思い込みに端を発する。
大きな変化に鈍感だ、と言ってもよいだろう。
しかし、このポジション取は、大きなリスクをとっている。
株式投資家も同じで、このイベントで大きな損失を抱えるようなリスクのとり方は反省すべきだろう。
実際、23日の東京市場では、普通に見ていれば、逃げられるタイミングは、確実にあった。
金曜日、東京市場では、投票結果が順次報道されるたびに、微妙に日経平均は変化した。10時過ぎに一度急落してから、すぐに回復し、後場開始とともに急落するが、1時には、少しだけ戻す。
この動きを見ると、もし残留が決まったとしても、材料出尽くしで下落するのではないか、と思うべきであり、迷わず売却すべき相場展開だったと言える。
ただ、当日の情報では、選挙の開票が、地方の離脱派が多い場所から順にいく、ともいわれていた分、逃げ遅れが多く発生した原因かもしれない。
今回は、まず、当日にポジションを持っておくべきでなかった(短期的な投資資金のみ。中期的な投資分は、除く)。そして、持っていたなら、前場のうちに売却すべきだった。
結果論ではなく、当然そうすべきであり、できなかった投資家は、反省すべきだろう。
■今後の動き
株式市場は、週初、戻りを見せるだろうが、そのあとは不透明だ。
東京市場は、ドル円の動きに左右されるだろう。
ドル円は102円~104円というゾーンと、90円~96円という大まかなゾーンに居所がある。
今回のイベントで、一旦99円台まで入ったドル円が、いまは102円~104円のゾーンに入ってきた。しかし、再度動き出せば、中途半端な水準ではなく、96円を割り込むような円高が来るだろう。一方、104円より上の円安は考えにくくなっている。
今回のイベントで、
「米国の利上げは、当面なくなった」
というのが、ほぼ一致した見方になっているからだ。
これに株式市場の動きを合わせれば、以下のゾーンとなる。
102円~104円:日経平均 16500円中心
90円~96円 :日経平均 13500円~14500円
世界は、いまや孤立主義に向かうのではないか、という危機感の最中にいる。
トランプ氏の支持率が上がれば、為替は90円~96円ゾーンに向かうだろう。参院選で自公が苦戦しても同じことが起こる。
また、孤立化は、中国のより政治的な台頭を意味する。
これからの国際金融市場の注目テーマは、「ブロック化か孤立主義か」になっていくだろう。欧州各国、地域・中国の情勢からは目が離せなくなる。