「流れはトランプ大統領、さらなる混乱へ」
週末の日経平均は1286.33円安の14952.02円で取引を終了した。朝方は英EU残留との観測から堅調なスタートとなったものの、買い一巡後は一気に下値を試す動き。開票速報で「離脱派が優勢」と伝えられると、株価は一気に下げ足を速めた。為替市場でも円相場が一時1ドル=99円ちょうどまで突っ込む場面も。その後はやや落ち着きを取り戻したものの、急激な円高に対する警戒感から、日本株は全面安の商状となった
予想外の「EU離脱」であった。直前までは「残留派有利」と伝えられていただけに、市場のショックは相当に大きかったようだ。開票途中でも「最後には残留派が巻き返す」との見方はあったが、BBCが「離脱派の勝利は確定的」と伝えると、残留派勝利の芽は完全に消えた。
日経平均先物は一時、売買停止となるサーキット・ブレーカーが発動。後場、取引が中断する場面もあった。個別銘柄はほぼ全面安の状態。投資家のリスク回避の動きが鮮明になっている。
一方、日経平均の日足チャートでは、大陰線が出現。強弱の分岐ラインである前回の窓下限(15774.87円)をあっさり割り込んでおり、チャートは完全に弱気形状へと変化した。軸は大きく下向きに傾いており、これからの大暴落を予感させる。本日の急落は「初動」の可能性もあり、今後の値動きに十分な注意が必要だ。
正直、「EU離脱はない」と考えていた。なぜならば、グローバル・エリートによる残留工作によって、国民投票自体が“操作”されると思っていたからだ。
しかし、実際にはそのような「不正操作」は確認できず、ある種の期待ハズレ。彼らの統治能力がかなり低下していると言わざるをえない。
イギリスのEU離脱が確定的となったことで、EU分裂の動きが加速する可能性が出てきた。オランダの極右政党の党首が「国民投票」を呼び掛けており、早くも「第2のイギリス」が誕生する気配が漂っている。スペインでは明後日に再選挙が行われ、ここで「離脱ムード」が醸成されるかもしれない。「EU統合」の流れから、一気に「EU分裂」の流れへと潮目が変わっており、それは、欧州地域の中央銀行であるECBにも影響が及ぶ可能性を示している。世界統一通貨のワンステップであるユーロの土台が崩れ始めており、そういった意味で通貨危機の危険性も浮上しているのだ。
今回、イギリスのEU離脱が確定的となったことで、世界を牛耳る支配層の影響力の低下を認めざるをえなくなっている。当然、それは米大統領選にも及ぶと思われ、この流れが続けば、トランプ氏が勝利することも十分に考えられる。彼の掲げる政策によって、多くの組織、既得権益が破壊される可能性があり、もしそうなった場合には、世界は大混乱に陥るであろう。究極的にはFRBや日銀などの中央銀行の信用力低下に結びつき、いわゆる延命措置である量的緩和(QE)が実施できなくなるかもしれない。これまで積み上げてきた債券バブルが一気に崩壊することになり、リーマンショック以上の金融危機に見舞われる可能性がある。「たかがイギリスのEU離脱」と高をくくっていると、トンでもない目に遭うということだ。それぐらい本日の出来事は大きなイベントであり、「歴史的な日」であったといえる。「グローバル支配の崩壊」――そういった観点で見れば、世界が「カオス状態」に突入したということになる。もちろん、今回の「EU離脱」が、ポンドをユーロに組み込むための「創造的破壊」であるならば、これまでの路線と何ら変化はないのだが・・・。
予想外の「EU離脱」であった。直前までは「残留派有利」と伝えられていただけに、市場のショックは相当に大きかったようだ。開票途中でも「最後には残留派が巻き返す」との見方はあったが、BBCが「離脱派の勝利は確定的」と伝えると、残留派勝利の芽は完全に消えた。
日経平均先物は一時、売買停止となるサーキット・ブレーカーが発動。後場、取引が中断する場面もあった。個別銘柄はほぼ全面安の状態。投資家のリスク回避の動きが鮮明になっている。
一方、日経平均の日足チャートでは、大陰線が出現。強弱の分岐ラインである前回の窓下限(15774.87円)をあっさり割り込んでおり、チャートは完全に弱気形状へと変化した。軸は大きく下向きに傾いており、これからの大暴落を予感させる。本日の急落は「初動」の可能性もあり、今後の値動きに十分な注意が必要だ。
正直、「EU離脱はない」と考えていた。なぜならば、グローバル・エリートによる残留工作によって、国民投票自体が“操作”されると思っていたからだ。
しかし、実際にはそのような「不正操作」は確認できず、ある種の期待ハズレ。彼らの統治能力がかなり低下していると言わざるをえない。
イギリスのEU離脱が確定的となったことで、EU分裂の動きが加速する可能性が出てきた。オランダの極右政党の党首が「国民投票」を呼び掛けており、早くも「第2のイギリス」が誕生する気配が漂っている。スペインでは明後日に再選挙が行われ、ここで「離脱ムード」が醸成されるかもしれない。「EU統合」の流れから、一気に「EU分裂」の流れへと潮目が変わっており、それは、欧州地域の中央銀行であるECBにも影響が及ぶ可能性を示している。世界統一通貨のワンステップであるユーロの土台が崩れ始めており、そういった意味で通貨危機の危険性も浮上しているのだ。
今回、イギリスのEU離脱が確定的となったことで、世界を牛耳る支配層の影響力の低下を認めざるをえなくなっている。当然、それは米大統領選にも及ぶと思われ、この流れが続けば、トランプ氏が勝利することも十分に考えられる。彼の掲げる政策によって、多くの組織、既得権益が破壊される可能性があり、もしそうなった場合には、世界は大混乱に陥るであろう。究極的にはFRBや日銀などの中央銀行の信用力低下に結びつき、いわゆる延命措置である量的緩和(QE)が実施できなくなるかもしれない。これまで積み上げてきた債券バブルが一気に崩壊することになり、リーマンショック以上の金融危機に見舞われる可能性がある。「たかがイギリスのEU離脱」と高をくくっていると、トンでもない目に遭うということだ。それぐらい本日の出来事は大きなイベントであり、「歴史的な日」であったといえる。「グローバル支配の崩壊」――そういった観点で見れば、世界が「カオス状態」に突入したということになる。もちろん、今回の「EU離脱」が、ポンドをユーロに組み込むための「創造的破壊」であるならば、これまでの路線と何ら変化はないのだが・・・。