■年4回の利上見通しだけでは、起爆剤には程遠い?

著者:平野朋之
投稿:2016/01/15 11:39

■本日の上値・下値ポイントは?



----------------------------------------------------
■昨日はNY原油先物が反発したことをきっかけに
リスク回避が抑制され、NY株式市場や円が
売られる展開となりました。

中国の株式市場も安値からは戻してプラス圏で終了
しているものの、依然として中国経済や人民元に対する
不安感を払拭するには至っていないようです。

低迷続ける原油価格や中国リスクを背景に年初から
リスク回避色が色濃く出ていますが、しばらくはこのテーマが
払拭できない限りは、マネーの流れはリスク選考に
はならないと考えています。



■そんな中、金融政策の転換を試みた米国も昨晩の
セントルイス連銀総裁からの発言で年4回の利上げペースを
遅らせる見方が浮上しているようです。

ドル建てベースの原油価格や株式市場にとってはプラス
材料となっていますが、今のセンチメントの悪さを一転させる
ほどの起爆剤には程遠いとみています。



■本日は、昨日のNY株式市場や原油価格の反発もあって一旦、
戻り局面になるとみています。

ポイントとなりそうなのが、今晩の小売売上高です。
利上げペースを判断する上で重要な指標になると
みています。





■テクニカルとしては・・・、

日足ベースで上値ポイントは、一目均衡表の転換線(118.20円)、
昨年の中国ショック後のもみ合い相場の下限(118.80円)と
みています。

下値ポイントは、ボリンジャーバンド-1σ(117.98円)、
昨日安値(117.29円)とみています。

また、週間足上でのポイントとされる移動平均75週線
(118.45円)を上回るかにも注目したいところです。

平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想