優利加さんのブログ

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出来高急増でセリングクライマックス成立か?!

昨日の米国株式相場は大幅続落した(DJIA -2,352.60 @21,200.60, NASDAQ -750.25 @7,201.80)。ドル円為替レートは105円台半ばの前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は大幅続落となった。東証1部では、上昇銘柄数が64に対して、下落銘柄数は2,099となった。騰落レシオは43.25%まで下げた。東証1部の売買代金は4兆8923億円。

TOPIX -66 @1,262
日経平均 -1,129円 @17,431円

トランプ米大統領が30日間のヨーロッパからの渡航禁止を発表した。これを受けて欧州株は全面安となり、米ダウ工業株30種平均も2,352ドル安と記録的な急落となった。日経平均も大きく続落し、一時は下げ幅を1,800円超まで拡大し、ザラバでは17,000円を割り込んだ。日経平均の1週間の下落幅は3,318円と過去最大となった。週間の下落率は約16%に達し、リーマン・ショック直後の2008年10月6~10日以来の大きさとなった。明らかに短期的には下げ過ぎなので、早晩、自律反発があるはず。ただ、その自律反発はそう長くは続かないだろう。

渡航制限や大規模なスポーツイベントの中止・延期が相次ぎ、世界中から消費需要が次々と消えている。膨らむ恐怖に抗えず、投資家は投げ売りしている。新型コロナウイルスが世界経済に与える悪影響は少なくとも半年、たぶん1年は続くと見ている。各国政府はウィルスという目に見えない敵を前に有効な対策を打ち出せずにもがいている。リーマン・ショックの時は世界的な「信用収縮」が問題の核心だった。今回のコロナ・ショックは「需要消失」が問題の本質である。3月12日のECBは有効な対策を打てなかった。1,200億ユーロ規模で追加資産買い入れを決めたが利下げは見送られ、市場を失望させた。米FRBも短期金融市場に1.5兆ドル規模の追加の資金供給を実施すると決めたが、市場の動揺を収めるには不十分だった。通常は、株価が下がると安全資産である債券が買われて長期金利は下がる。しかし、今回の株価急落では、米国債も金も売られてどの資産も値が下がっている。

コロナウイルスの感染拡大をできるだけ早期に封じ込める、世界経済へのダメージがどれくらいかを見積もる、世界各国が協調した政策を打ち出す、これら3つが揃って初めて腰の入った反発相場となるだろう。

日経平均の日足チャートを見ると、過去の下値支持線をすべて一瞬にしてぶち抜き下げてきた。本日は株価が大幅続落となり、メジャーSQという特殊事情もあるが売買代金が急増し約4兆9000億円まで膨らんだ。形の上ではセリングクライマックスといって良いだろう。今日も長大陰線ではあるが、長い下ひげを引いて下げ渋りを見せた。リーマンショック後の安値ではPBR=0.88まで下げたが、今日現在、PBR=0.84である。ただ、米国株式相場次第ではまだまだ下げるかもしれない。そうは言っても逆張り建玉なら買い狙いで仕込み始めるにはちょうど良いタイミングではないだろうか。日経平均が3点チャージで買いサインが点灯した。こんなことは非常に珍しい。それほど急落したのである。しかし、スイング・トレードの順張り建玉なら、買い狙いはまだ早すぎる。少なくとも10日移動平均線の上に浮上するまで静観が賢明である。

33業種すべてが下げた。下落率トップ5は、鉱業(1位)、不動産(2位)、空運(3位)、水産・農林(4位)、海運(5位)となった。

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