TOPIX -57 @1,328
日経平均 -856円 @18,560円
新型コロナウイルスの世界的感染に関して、WHOが「パンデミック」宣言を行ったことで投資家心理がさらに冷え込んだ。また、トランプ大統領がテレビ演説で「欧州からの渡航者を30日間制限する」と表明したが、景気対策については具体的な発言がなかったことから失望売りが出た。さらに、円相場が1ドル=103円台前半まで円高となった。これらのことを背景に、日経平均は一時1,000円を超える下落となった。安倍首相との会談後、日銀の黒田総裁は「潤沢な流動性を市場に供給し、適切な資産買い入れを進める」と述べた。来週開かれる金融政策決定会合で日銀は追加緩和に動くと見られる。
日経平均の日足チャートを見ると、ギャップダウンして始まった後さらに大きく下げて長大陰線となった。2018年12月26日安値@18,948円も割り込んだ。こうなると、2017年4月21日安値@18,224円が次の下値目途となる。騰落レシオが50%を切るまで急落してきたので、底値圏であるのは間違いないが、後どれだけ下げるのかは誰にも分からない。人は恐怖に突き動かされているとき、合理的には考えていないからだ。こんな安い値段ではもう売りたくないと大多数が思うまで下げる。その兆候は早晩、日足チャートに現れることになる。まずは10日移動平均線を回復するのを待とう。
33業種すべてが下げた。下落率トップ5は、海運(1位)、空運(2位)、鉱業(3位)、不動産(4位)、精密機器(5位)となった。