優利加さんのブログ
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長期金利が短期金利を下回る「逆イールド」
昨日の米国株式相場は大幅安となった(DJIA -800.49 @25,479.42, NASDAQ -242.42 @7,773.92)。ドル円為替レートは105円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が272に対して、下落銘柄数は1,812となった。騰落レシオは80.03%。東証1部の売買代金は1兆9862億円。
TOPIX -16 @1,484
日経平均 -249円 @20,406円
8月14日の早朝、米国10年物国債の利回りが一時1.57%と約3年ぶりの水準に急低下したため、約12年ぶりに2年債(1.63%)と逆転した。いわゆる長期金利が短期金利を下回る「逆イールド」である。過去の経験則では今後1年以内に景気後退に入るとされる不吉な予兆である。過去には2000年と2007年に起こり、米景気はその後景気後退局面に入った。米金利の逆イールドは世界景気後退のシグナルと解釈され、さらにドイツの景気後退も確実視(4~6月期GDPが前期比マイナス0.1%となった)され、米ダウ工業株30種平均は800ドル安と今年最大の下げ幅を記録した。これを受けて、日経平均は前場に470円安となる場面があったが、その後切り返して下げ幅を縮小した。
最近の株価の急落を受けて、FRBの追加利下げ観測は強まっている。マーケットは9月の利下げを確実視しているが、10月以降も毎回下げるとの見通しが浮上してきた。問題は利下げだけで米中貿易摩擦が主因となって引き起こされる世界の景気後退を下支えできるかどうかである。たとえFRBが利下げに動いたとしても、それが小幅ならマーケットは失望してさらに売りが売りを呼びかねない。
日経平均の日足チャートを見ると、ギャップダウンして始まったが切り返して、下ひげを引いた短陽線で終えた。20,300円前後にある下値支持線で辛うじて踏みとどまった。今後さらに下押しするか、あるいは戻り相場になるのかは、これから飛び出してくる大きな株価材料次第である。今日現在の日足チャートから読める今後のありそうなパターンは、当面下げ切るだけ下げたら、そこからは戻り相場に入るが、戻り相場は長くは続かず、また下落基調となるパターンである。買い玉はいつまでも買いの片玉で放置しておかず、ある程度戻って下げ基調の初期で売り切るか、つなぐことが必要だろう。
33業種すべてが下げた。下落率トップ5は、石油・石炭(1位)、精密機器(2位)、小売り(3位)、鉱業(4位)、ガラス・土石(5位)となった。
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