優利加さんのブログ

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パウエル発言で大幅高だが、まだ時の利は「売り」のまま

先週末の米国株式相場は大幅上昇した(DJIA +746.94 @23,433.16, NASDAQ +275.35 @6,738.86)。ドル円為替レートは108円台前半での動きだった。本日の日本株全般は大幅反発となった。東証1部では、上昇銘柄数が1,964に対して、下落銘柄数は142となった。騰落レシオは77.53%。東証1部の売買代金は2兆4634億円。

TOPIX +41 @1,513
日経平均 +477円 @20,039円

12月の米雇用統計の内容やFRBのパウエル議長の発言が好感されて先週末の米国株式相場は大幅高となった。パウエル議長は「問題が発生すれば、バランスシートの正常化も含めて金融政策の修正をためらわない」、「(利上げの実施は)我慢できるし、柔軟に対応する」と述べた。中国の金融緩和政策も追い風となり、本日のTOPIXも日経平均も大幅反発した。中国人民銀行が1月4日に市中銀行から強制的に預かるお金の比率である預金準備率を1ポイント引き下げると発表した。預金準備率が下がれば、貨幣乗数が大きくなり、市場に出回るマネーサプライが大きなるので、経済にはプラスの要因として働くからだ。

さらにテクニカル的な反発要因もあった。信用評価損率が12月21日申し込み時点でマイナス19.21%まで拡大し、2年10か月ぶりの低水準となっていた。経験則だが、信用評価損率がマイナス20%を超えると下げすぎとみなされ、相場は反転する一つの目途として見られている。

パウエル議長の発言は、利上げの一時停止など緩和姿勢を強めるということであるが、これは米景気減速懸念が強まったというようにも解釈できる。米金利の利上げペースが後退か停止すれば、米長期金利が低下し、円高・ドル安を招くことにつながり、日本株にはボディーブローのように効いてくる。

日経平均の日足を見ると、大きく反発はしたが、12月25日以来の底値圏での団子状態から完全に抜け出したわけではなく、ローソク足は上ひげを引いた短陽線であり、上値では売り圧力が強いことを示している。さらに、まだ下向きの10日移動平均線の下にあり、時の利は「売り」の状態である。ちょっとした悪材料が飛び出してくるだけですぐに下げそうなチャートであるので、順張りのスウィングトレードで買いから入るのはまだ時期尚早かな?ただし、うねり取りのようなポジショントレードなら、分割で買うべき局面だと思う。その場合、底割れしたらすぐに一旦売りつなぎをする。そうすることにより、万が一、その後大暴落したとしても冷静に見ていられる。

33業種すべてが上げた。上昇率トップ5は、電気機器(1位)、不動産(2位)、その他製品(3位)、機械(4位)、海運(5位)となった。


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