年明け以降、円高が進んだことを受けて、製造業を中心に2016年1〜3月期の想定為替レートを見直す企業が相次いでいるようです。
自動車や電機などの輸出関連企業は円安の進行を追い風に業績を改善してきましたが、円高によってブレーキがかかることが現実味を帯びてきたようです。
富士重工業の2015年4〜12月期は北米市場でスポーツタイプ多目的車(SUV)が好調で、営業利益は前年同期比40.5%増の4357億円と過去最高を記録しましたが、1ドル=118円としていた想定為替レートを115円に修正したそうです。
2016年1〜3月期も増益を見込むものの、円高の影響で192億円程度、利益が下押しされると見込んでいるそうです。
トヨタ自動車は115円とする想定レートを維持していますが、1円円高になると年間で400億円も営業利益が減る計算だそうです。
同社との関係が深い自動車部品大手のデンソーは、想定レートの修正などに伴い、2016年3月期の連結営業利益の見通しを前期比横ばいの3320億円と、従来予想から180億円下方修正したそうです。
自動車産業以外でも、川崎重工業は想定レートを円高方向に3円修正し、1円の修正で年間約9.7億円の営業利益の落ち込みが見込まれるそうです。
ソニーとクボタはそれぞれ5円、円高方向に見直したそうです。
一方、円高の恩恵を受ける製造業もあるようです。
ソニーは1月に1ドル=125円としていた想定為替レートを120円に見直しましたが、スマートフォンやテレビ、テレビゲーム機などの製品の部品をドル建てで調達しているため、1円程度円高になれば、年間で営業利益が70億円増える計算だそうです。
また三菱重工業や、スズキのように、円安方向に見直した企業もあるようです。
円高になれば輸出企業は損になるものと思っていましたが、利益が増える企業もあるんですね。
7270:3,794円、 7203:6,250、 6902:4,239円、 7012:310円、
6758:2,483.5円、 6326:1,454.5円、 7011:403.9円、 7269:2,875.5円