yuhsanさんのブログ

最新一覧へ

« 前へ247件目 / 全396件次へ »
ブログ

時よ止まれ


誰しも、若いときの秘めた思い出として、この言葉をお持ちでしょう。


あのときの思い出が胸をよぎるとき、どうしてこんなに早く時が過ぎてゆくのか、改めて深い感慨に沈みます。


それでは……。


株式投資では、投資の成果は時間の函数として表されるように、時間が大きな要因になります。私の投資法でも、年代別に40歳までは「ためる」、60歳までに「ふやす」、退職後は「あそぶ」をモットーにして、手持ちの生涯時間に応じて、投資方法を換えることを提案しています。目的は、「長期の資産形成を通じて老後を豊かに」送れるようにすることです。


年代といっても、20年がひとつのサイクルになっていますから、毎年変える必要もなく、基本は「相場の流れに合わせて、増益企業の株を安値で購入し、長期の資産増加を図れるようなポートフォリオを組んでおく」ことにあります。購入にあたって、秘法といわれるようなチャートはありませんし、銘柄選別に際しても、誰もが入手できる情報をベースとしていますので、秘術はありません。


秘法、秘術はないのですが、20年の間に大きな差が出てくるのです。その差は、ツキだけではないようです。相場のサイクルに乗って、長期の目標を持って、投資する企業の長期成長の成果として、値上がりと配当を受け取るという投資方法にあると思っています。


株式投資にとっては、このように時間の経過を誰しも気にしています。だから誰しも、明日が早く来て、今日の結果の確認をしたいと思います。


「今日よかったら、明日はもっとよくなるだろう」と期待を膨らませ、
「今日悪かったが、明日はよくなるだろう」と慰めます。


だから、時は早く動いて欲しいのです。土日になると、早く月曜日が来て欲しいと思う人が多いのでは。


株式は「時よ止まれ」ではなく、「早く明日になれ」です。


私は、「明日があるさ」は好きな言葉です。それでも、止まれと思ったことが一回あります。


リーマンショックのさなか、日経平均が、7,000円を割ったときです。以下は、2008年10月28日の日記の一部です。ヘッドラインは「時よ止まれ」でした。


~~~~~~~
いったい株価はどこまで下がるのでしょうか。「明日のことは誰にも分からない」といってみたところで、ここまでくれば「これが株さ」と、諦めるより仕方ないのかもしれません。


株価は、昨日7,162円の安値をつけて引けました。本日28日の午前中には、よもや割り込むはずがないと思われていた7,000円まで割ってしまいました。39,000円の山を登り返し、1980年の水準にまで戻ってしまったのです。


昨年7月の高値からは、1年間でなんと62%も下落しました。この先いったい、どこまで落ちれば気がすむのでしょうか。


この日の日経CNBC番組によると、著名コメンテーター10人にアンケート調査したところ、1人を除いて9人までが、6~5,000円まで落ちると予想しています。なにしろ、売りの主体がファンドを中心とした外国人であり、それを支えていた投資銀行が潰れてしまったのですから、これから先どうなるのか……。残念ながら、相場の位置とか、PBRを論じても、無意味なのかもしれません。


ところが、前場で7,000円を割った株価は、後場に入ると、たいした材料もないまま戻し、前日比459円高の7,621円で終わったのです。ただ、このまま上昇すると見る向きは少なく、引け後に発表された、長、中、短平均からの乖離率の合計は、マイナス100を超え、騰落レシオも50に接近しています。どう判断しろというのでしょうか……。


明日は見たくない気がします。このまま、「時が止まってほしい!」と願うばかりです。


~~~~~~~
この日、89年末の39,000円から19年掛けて下げ続け、1980年以来の7,000円割れとなってしまいました。実に28年間の値上がりが、全部吹っ飛んだ瞬間です。


この日を境にして、株式を長期に保有することのリスクが意識され、個人投資家の9割までが、短期投資に走ってしまう素地を作った記念すべき日といえるでしょう。


時の記念日は、6月10日となっています。天智天皇が日本初の時計の鐘を打った日を記念して定められたそうですが、私にとってはあの日を忘れないためにも、10月28日にしたいところです。


「あれから5年…、アッという間ですね。あのとき、投げないで持ち続けたからこそ、今の生活がある」と思っています。


ところで、5月は、時間を扱ったテーマを中心として、日記を構成しました。そろそろネタが尽きてきました。しばらくは、道楽の作家活動に集中します。皆様方のご活躍をROM専で拝見させていただきます。それでは……




コメントを書く
コメントを投稿するには、ログイン(無料会員登録)が必要です。
8件のコメントがあります
  • イメージ
    yuhsanさん
    2014/6/8 10:20

    おちゃちゃさん

    こんにちは

     

    うれしいコメントありがとうございました。

    最近の値上がりで、私のファンドもだいぶ恩恵がありました。

    「幸せはお金では買えない!」という人もいます。そうですよね。

    でも、「お金でなければ買えない」幸せもあります。

    目下の幸せは、どちらか知りませんが、なんとなく幸せです。

    今の値上がりは、昨年とはちょっと違いますよね。

    その違いを感じ取る人はきっと、今年「大いなる幸せ」を、手に入れることになります。

     

  • イメージ
    おちゃちゃさん
    2014/6/7 15:59

    なんだか、世界的にいい感じになってますねぇ(*^^*)

    金曜の終値で

    私の持ち銘柄

    持ち投信

    全面高でした


    こんな経験、多分初めてです

    このまま調整は少しくらいしながら上げていってほしいです

  • イメージ
    yuhsanさん
    2014/6/2 08:10

    土佐天さん

    おはようございます


    コメントありがとうございました。

    昔見たハリウッド映画に、不老不死の泉の水を飲むと、若さを保つことができるというのがありました。

    ある日、深い森に迷い込んだ青年が、この泉の水を飲み、年をとらなくなった家族と、森で暮らすようになります。

    この青年は、森の外に暮らす富豪の娘と恋に落ちます。娘は、泉の水を勧められますが、子供も生めないと知り、青年との恋をあきらめます。

    時が経ち、この青年は、森から離れ、昔富豪のいた場所を尋ねるのですが、そこは近代都市に変わってしまい、街角に懐かしい昔の恋人が立っています。

    思わず声をかけたのですが、その娘さんは怪訝そうな顔をするばかり。

    娘さんの後についていった先に、墓場があり、墓標にあの懐かしい恋人の名前が刻まれていました。彼女は恋人の孫だったのです。

    年をとらないことがいいか悪いか、新陳代謝のない社会がいいかどうか…、

    でもリニアーに乗ってみたいとか、オリンピックを見たいとか…、

    難しいですね。


  • イメージ
    土佐天さん
    2014/6/1 21:12

    yuhsanさん こんばんわ。


    「時が止まってほしい!」と言う言葉を聞き、昔主人公が「時間よ~止まれ」

    で時を止めた物語を思い出しました。

    過去には戻れなくても、老いへの時が止まってほしいと心から願望しています。

    新薬でもどこかの企業が世にださないでしょうか。買い占めます。(笑)


    これからうっとうしい日々が続くと思いますがお体ご自愛ください。

    また日記を読ませて頂くのを楽しみに待っています。

  • イメージ
    yuhsanさん
    2014/6/1 20:12

    kabukabumanさん

    こんばんわ


    コメントどうもありがとうございました。

    いや~、まったく私と同じことをやってこられた人がいるんですね。

    思い出はずいぶんありますが、なぜかいやな苦しいほうが記憶に残っていますね。

    いいこともたくさんあったのでしょうが、株の話になるとあまり思い浮かびません。損した話とか、こうしておけば儲かったのに、という話ばかりです。

    でも、こうやって暮らしているところを見ると、いい話もたくさんあったからでしょうね。


    >恐らく10年~20年後には、しっかり金融教育を受けた新人類が

    日本の株式市場を支えてくれることを信じて・・・・・・・


    まったく同感です。

    まだまだ、株というと、遊んで暮らしている不労所得者の代表みたいに思われています。

    知的な労働者で、皆に尊敬されるような職業にしたいですね。

     

  • イメージ
    kabukabumanさん
    2014/6/1 17:20

    yuhsanさん こんにちは!

     

    >「今日よかったら、明日はもっとよくなるだろう」と期待を膨らませ、
     「今日悪かったが、明日はよくなるだろう」と慰めます。

     だから、時は早く動いて欲しいのです。

     土日になると、早く月曜日が来て欲しいと思う人が多いのでは。

     株式は「時よ止まれ」ではなく、「早く明日になれ」です。

     

    まるで私に言われている様で、一瞬「ドキッ!」としました

     

    私が短期投資に目覚めたのは2005年の上昇相場からで

    この頃から長期投資と短期投資を組み合わせる様になりました。

     

    特に短期投資の銘柄は翌日の株価が気になり、正に「早く明日になれ」でした。

    それまでは土・日が待ち遠しく、3連休や長期休暇前になると指折り数えて

    休日を待ち焦がれていましたが、短期投資に手を染める様になってからは

    休日がつまらないと感じる様になりました。

     

    特にリーマンショックの頃は、仕事を終え食事をしながら夕場に参加したり

    様々なレポートを読みあさったりの繰り返しで

    NY市場が開くのを見届けてから睡眠をとり

    深夜3時に起きてCNBCを食い入る様に見る日々が続きました。

     

    その当時の生活パターンは受験勉強期間さながらで

    もう少し続けていたら、きっと女房に愛想を尽かされていたと思います

     

    それでも私は「時が止まって欲しい」と感じたことはありませんでした。

    今想えば素人の浅はかさであったことは言うまでもありません。

    ただそんな生活を半年近く続けたお蔭?で

    NY市場が底を打った瞬間が解かりました(ここは自慢話です

    本当に「コツン!」と底を打った音が聞こえて来る様でした。

     

    当時私は「みんかぶ」の存在を知らなかったこともあり

    あるマイナーな株式掲示板の常連でした。(今は閉鎖されて寂しいですが)

    ただ参加者は皆熱心な良い人ばかりで、妙にお互いが共鳴し合える仲間でした。

    そこで2009年3月9日の深夜(3/10の早朝です)CNBCを見ている時に底が見えたんです。

    人生初の「神のお告げ」だと思いました

     

    早速その掲示板に感想を書き込むと速攻で返信がありました。

    当時の常連さんのほぼ全てがCNBCのニュースを見ていたんですね。

    余程暇を持て余した「株狂集団」だったということでしょう。

    結局全員の見解が一致し、当日(3/10)を起点として

    戻りの早そうな銘柄から順に全力で買い始めました。

     

    しかし、私の株式投資人生で読みがズバリ的中したのは

    後にも先にもこの時だけで

    その後は再び元の「曲がり屋」に戻って今日に至っています

     

    ただ当時の事を思い出すと、恐さもありましたが

    意外に楽しい毎日を送っていた様な気がします。

     

    どう考えても恐い物知らずのド素人ならではの体験談ですが

    一つ財産として残ったのは、2008年7月から2009年5月までの10か月間

    世界の株式市場で起こった出来事や株価の推移を記録し続けたことです。

     

    恐らくあれ程の金融ショックは一生に何度も体験出来るとは思えません。

    しかし今後万一起こったとしても、当時の記録がある限り

    私は再び恐怖感を楽しむのではないかと思います。

     

    因みに、最近は「早く明日になれ」という気持が薄らいでいます。

    yuhsanさんが仰る様に20年先を考えて投資するのであれば

    日々の株価に一喜一憂することもなく、少々高値で買ったとしても

    「なんくるないさ~」でいいと思う様になりました。

     

    恐らく10年~20年後には、しっかり金融教育を受けた新人類が

    日本の株式市場を支えてくれることを信じて・・・・・・・

     

    (他愛もないコメントで申し訳ありません)

     

     

     

  • イメージ
    yuhsanさん
    2014/6/1 14:23

    kazuma37さん

    こんにちは


    いつもご覧いただき、コメントありがとうございます。

    私も書くことは大好きなので、また戻ってまいります。

    その間、kazuma37さんの日記拝見いたします。

    ご活躍とご成功を……。



  • イメージ
    kazuma37さん
    2014/6/1 13:07
    こんにちは
      
    ネタをたくさん集めて中身の濃い日記 またお願いします。
    お待ちしております