yuhsanさんのブログ
株で生活できるでしょうか
「プロになって、その道の頂点に立ちたい」との思いは誰にもあります。この欄でも時折、「会社を辞めて株で生活します!」という書き込みを見かけます。株で生活するということは、収入源を株に頼ること、つまりプロの投資家になることです。
その道を極めるためには、腕と道具、それに修行が必要といわれています。囲碁、ゴルフなどには、それぞれに、プロとアマとが明確に区別され、プロになるには相当険しい道のりが待っています。
株にもプロがいるようですが、この世界のプロは、証券会社に入社し、人の資金を運用するだけのサラリーマンプロが大半のようです。株で生活しているといっても、株を売買して給料をもらっているだけで、独立して生計を立てているとはいえません。
彼らのプロとしての腕前は、会社の看板、資金、情報、機材があって始めて機能し、会社を辞めてしまうと、株で生活することなど到底できません。サラリーマンプロは、いっぱいいますが、この道を究めたプロには程遠いものといえます。
生活費を株で稼ぐプロとしては、投資法、資金それに時間が必要といえそうですが、決定的な要因は、資金量にありそうです。どんなに腕前がよくても、資金が1千万円では「株で生活」するのは無理です。
生活の条件にもよりますが、ほかに収入がなければ、生活費として月に10~20万円は必要です。10万円としても、年に120万円になります。1千万円の中から120万円も持ち出していたら、投資資金が年に12%も減ることになります。いかにいい腕前をもってしても、毎年コンスタントに減少してゆく資金を維持するのは至難の業です。
1千万円では、配当金だけで生活費が捻出できませんから、稼ぎは株の売買益ということになります。当然、勝ち負けを争うゲームとなり、儲けは必ず誰かの損失の上で成り立っていますから、利益もあれば損失も出ます。素人相手ならいざ知らず、相手はヘッジファンドのような超手ごわいプロ集団かもしれません。
勝つためには、時間を味方につける必要がありますが、投資資金を回収しなければ、食っていけない状況では、そんな余裕もありません。1千万円では、どんなプロでも株で生活は無理です。
それなら、1千万円の資金で法人を設立して、資金を調達して株で運用し、生活費は給料で受け取るというのはどうでしょうか。法人には5年間の損失繰越、利益や費用の通算と個人にない税法上のメリットもありますが、定額の地方税負担とか、法人維持などの出費もあり、プラス面だけでもないようです。
銀行や出資者が金を貸してくれなければ、運用する資金が増えることはないので、法人を立ち上げても食ってゆけないことには変わりありません。
資金が5千万円あれば、何とか「株で生活」できます。年間200万円の資金流失があっても、配当金で穴を埋めることは容易ですし、腕前を発揮して大きく資金を運用して売買益も稼ぐことができます。
となると、5千万円の資金量に達するまで、株で生活することを我慢して、修行の道を歩くことになります。どのくらいの時間がかかるかは、投資法にかかっています。株をゲームとして考えるのでなく、時間を味方に資産形成を計れば、そんなに難しいものではありません。その間に、独立して株に明け暮れする必要もありません。生計を立てる仕事を持ち、時折持ち株のポートフォリオを見直す程度で十分です。
資金量がすべてとなると、株で生活するにはプロになる必要がないともいえます。プロは、株で生活していますが、株で生活している人は必ずしもプロではありません。配当金で生計を立てている人を、プロと呼べるでしょうか。
株で生活するには、自分に残された時間を判断し、その時間内でどれだけ資産を増やせるか、そのための投資法を身につけることです。残された時間が少なければ、株で生活するのを諦め、余裕資金を投資ゲームに当てて遊ぶことです。間違っても退職金で資産を増やし、株で生活する夢などは持たないことです。
kabukabumanさん
こんにちは
コメントありがとうございました。
実は、私も電子書籍でしたが「株で生活しましょう」という本を書いたことがあります。
中身は、株で生活するには、60歳までに5千万に増やし、会社を辞めたら、株の配当で豊かな老後を送るという趣旨です。
株の売買益で生活しようとすれば、プロの腕前がいるのでしょうが、配当で生活できれば、遊んでも食ってゆけます。
問題は、5千万円をどうやって作るかです。
それには時間はかかりますが、いい企業を選べば、企業の成長とともに、株価も上がってゆきます。
素人が、会社生活の傍らに株で増やすには、時間しかないというのが私の考え方です。
今度、時間の大切さを中心とした、投資の教科書になるような本を書こうと思っています。
ご覧いただけたら、ありがたいのですが……。
yuhsanさんこんにちは!
私も「株で飯が喰えるか?」というタイトルで日記を書いたことがあります。
実は私自身も嘗て専業を考えたことがあります。
資金も元々長期投資で儲けた泡銭が相当ありましたし
内心やって行けそうだという自信めいたもの(=過信)もありました。
しかしその時頭を過ったのが日記の冒頭に書いた戒めでした。
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株を始める時は誰もがいろいろな夢を描いているものです。
儲けて美味しいものを食べたい、貯金したい、旅行したい
家電や車を買い替えたい、家を建てたい等々
しかしこうした夢が実現することはまずありません。
それどころかむしろ以下の覚悟が必要です。
損をしたら外食どころかパンの耳の有り難さがしみじみ解かる
損をしたら貯金どころかサラ金地獄が待っている損をしたら旅行どころか旅番組を見る度に涙ぐむことになる
損をしたら家電を買うどころか電気を止められるかも知れない
損をしたらこの先数回車検を受けることになる、それでも車が残ればまだマシ
そして究極は、株にさえ手を出さなかったら家の2~3軒も建っていた
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この様に考えた時、背筋がゾ~ッとして一瞬で気持ちが萎えました
確かに専業トレーダーに憧れる気持ちは
投資の醍醐味を知った人の多くが抱く目標(or夢)だと思います。
しかしそれは本業による安定した収入があるから考えられることで
実際に株で飯を喰うことなれば並大抵のプレッシャーでは済みません。
そして所詮そのプレッシャーに押し潰され
たとえ何億円という資金があっても、元金を食い潰しながら
日々無駄な時間を費やすことになるのは明らかです。
しかもギャンブル好きの人なら尚更で
1億円や2億円失うのに1年もあれば充分だと思います。
勿論yuhsanさんの仰る様に、投資のプロになるというのなら話は別ですが
一介の個人投資家がそう易々とプロになれるとはとても思えません。
因みに個人投資家は長い右肩上がりの相場環境ではひたすら長期投資に徹し
長い右肩下がりの相場環境でも
長期投資+ヘッジという投資スタンスで良いと考えていましたが
昨今デイトレーダーやスイングトレーダー
さらにはシステムトレーダーも増加し
その結果、短期投資が幅を利かせる様になって来たと思います。
こうした投資環境の変化を考えると
本当に今まで通り時間が個人投資家の味方になるのだろうかと
時々悩むことがあります。
株式投資で生活してゆくには、プロになるほどの技量は要らないということです。
投資をゲームと考えている人にとっては、腕を磨きプロになることが生活を支えることになります。
そうですね。
生活の支えになるように投資はいいですね。
このタイトルが好きで僕は僕で言いたいことを書いてしまったんです。
投資家目線でサラリーマンをすることはとても自分の成長に役立つと思います。
特に現状分析し未来を予測し効率的な行動を自己責任で行うこと厳しさと重要性だと思います。
gaspさん
コメントありがとうございました。
私が言いたかったのは、株式投資で生活してゆくには、プロになるほどの技量は要らないということです。
投資をゲームと考えている人にとっては、腕を磨きプロになることが生活を支えることになります。
資金量がすべてなら、時間を身につけ、企業の発展に合わせて、資産形成を計ってゆけば、老後の豊かな生活が計れるといいたかったのですが……。
それには時間がかかります。
おっしゃるように、5千万円では、最低限の生活しかできませんね。