yuhsanさんのブログ

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2万円超えと1万円割れ

 

今年の相場について、皆さんはすでに大まかな方向感をお持ちのことと思います。


私は、「富士山初日の出」という自分のファンドを持ち、ファンドは配当取りを目的とした国内株式だけで運用しています。年初のポートフォリオは、組み入れた銘柄が減益や減配などにならない限り、変更しませんので、ファンドの成績は年初の相場見通しにかかっています。


そうはいっても、「日本株1万円割れの前兆」といった広告もあるようですし、私のように「2万円超えのバブルの可能性」を指摘する意見もあります。ただ、どちらの意見も、「そうならないためには」とか、「そうなるといいな」といっているだけで、そうなるといっているわけではないようです。


私は、今年の経済情勢と、需給から、日本株1万円割れは絶対ないと信じていますが、震災が起きたり、安倍内閣が退陣したり、したときの株価についてまで保証できません。どの意見を取るかは、結局のところ、その人の株に対する目的によって決まるのではと思っています。


株を値幅取りとしている人にとっては、そのときの流れに従って売り買いをするので、下手に相場感など持たないほうが、かえっていいのかもしれません。環境の変化に合わせるのもひとつの方法でしょう。


私のように長期にわたって資金の運用を志すものにとっては、相場感ほど大切なものはありません。仮に日本株1万円割れの可能性が高いと見れば、運用資金を安全性の高い外国株とか債権に移すことになりますし、バブルの可能性があると考えれば、借金をしてでも株式の比重を増やします。


今年の大方の相場感は、高値18,000円、安値15,000円で、高値の時期を年央にするか年末にするかが、大きな違いとなっています。私は年央にくるとみていますが、大勢上昇とみて銘柄の選定をしています。


銘柄選定のさいには、相場の本流になるテーマ株から選びたいのですが、インフレの不動産株、円安の自動車株、新興市場へ展開を図っている流通・日用品関連・インフラ関連株……、これらの業種の主力銘柄は、昨年一年間で、平均の57%を超えて上昇しています。これらの株は、昨年までで、ほぼ相場を出し切っているようにも思われます。


私としては昨年の運用経験から、ポートフォリオ中のコア銘柄から、2~3倍になる銘柄が出ないと指数には勝てないことが分かっています。そこで……、


銘柄選定にも、昨年と違った視点が必要となります。特に投資主体が、外国人から日本人に変わることに着目し、銘柄選別の目線を次に集約しました。


1.指数から個別物色へ
富裕層の目線で見ると、上がる株より下がらない銘柄を選ぶ傾向があります。もちろんインフレ回避のため、当初は投信やETFを選ぶかもしれませんが、関係する会社の株を持つ傾向にあります。NISAにより新しい投資家の参入も予想されますが、その多くは長期投資で、指数より個別の銘柄に目がゆきます。日銀と年金運用基金は、指数を買い続けるでしょうが、これは相場の下支え役と考えております。


2.一流から二流へ
今年から発足するJPX日経400を含め、指数採用銘柄は、昨年度で指数採用プレミアムがすっかり株価に乗ってしまいましたので、今年大きく値を上げるとは思えません。
景気回復も今年は、実体経済に反映されるようになると思われますので、需給がタイトになり、一流品や海外からの供給不足のため、二流品に目が行くようになります。二流株もそれまでの合理化で、収益分岐点が下がっているため、一旦需要が戻ってくると、一流より収益の変化率が高くなります。景気の回復期には決まって起きてくる現象で、一流株の陰に隠れて、増益基調にありなから、ファンダが低く抑えられている株が付け目です。


3.人からものへ
バブル崩壊以後日本の社会は、重厚長大から軽薄短小へ、ハードからソフトへの転換を進めてきました。デフレで設備投資に対しても消極的となり、ものへの投資より人への投資が必要以上に強調されてきました。投資効率ばかり追求され、資産となるものへ投資が抑えられ、経費で落ちる人の事業がもてはやされました。資産は事務所と机だけ、優秀な人材さえいれば、ROEが高い会社になります。ただ業界での参入障壁が低いうえに、製品の浮き沈みが激しく、5年後の存在さへ疑われるような会社も多々あります。こんな会社にNISAの資金が流れ込むとは考えられません。
インフレで資産価値が減価しないとなると、投資の流れが人からものへ変わります。資産はインフレで価値が上がり、参入の障壁となります。過大な資産を所有しているために現在のROEが低くても、その資産が動けば大きな利益を生みます。

 


以上ですが、アベノミクスも今年は2年目、消費税の引き上げという試練の中で、銘柄の選定が今年の資金運用の鍵となりそうです。銘柄の選別とポートフォリオの組み方を考えて、少なくとも指数に負けない運用を心がけたいと思っています。


皆さんも頑張ってください。

 

 

 


 

4件のコメントがあります
  • イメージ
    おちゃちゃさん
    2014/1/12 14:19

    相変わらず、わかりやすい、流れるような文脈の心地のいい(*^_^*)

    日記ありがとうございます!

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    yuhsanさん
    2014/1/12 18:43

    おちゃちゃさん

    こんばんは

     

    いつもながら励ましていただいて、ありがとうございます。

    今年こそは、買いっぱなしでなく、もう少し持株に気を配りながら、株を楽しみたいと思っています。

    これからも応援してくださいね。

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    kabukabumanさん
    2014/1/13 22:11

    yuhsanさん、こんばんは。

     

    また良い勉強をさせて頂きました。有難うございます!

     

    今年の相場観は強気派が多数を占めている様に感じますが

    yuhsanさんが仰る様に昨年ブレイクしたセクターはリスクが高く

    セクターや銘柄選択を誤ると大怪我をし兼ねない一年になると考えています。

     

    私は毎年指数の予測がどうであれ必ずテーマを決めることにしています。

    一昨年は大証単独銘柄、昨年は橋梁とコンクリートでしたが

    テーマに選んだセクターへの投資ウェイトは当然高くなります。

     

    そこで悩んだ末に2014年度のテーマとして選んだのが以下の3業種です。

     

    ①証券業(NISAの影響もあり国内参加者がかなり増えることは確実でしょう)

    ②建設業(公共投資が遅れていること、需要に供給が追い付かない事態に

         陥っていること、東京五輪・リニア・橋梁工事・カジノ解禁?など

         当分の間話題に事欠かないこと・・・などが理由です)

    ③スマホ(今年はスマホキャリア戦争が激化すると予想しており3強に立ち向かう

         楽天・フリービット・日本通信などに注目したいと考えています。

         その他コンテンツ事業やネット広告も人気が続くと思います)

     

    しかし内心正しい方向を向いているという自信めいたものがある訳では無く

    暫くは「買いは慎重に、利確と損切りは素早く」に徹しながら

    随時軌道修正を図って行きたいと考えています。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

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    yuhsanさん
    2014/1/14 09:28

    kabukabumanさん

    おはようございます

     

    コメントありがとうございます。

    いつもながらの銘柄選別、ありがとうございます。

    今年は相場の方向より、個別の銘柄に注目したいと思っていますので、ご指摘ありがとうございます。

    この欄に投稿される方を見ていると、値幅に関心の方が多いように見えますが、あんなにその日の動きに合わせて売買して、本当に儲かるのでしょうか。

    もし去年の成績が、指数以上となっているのなら、私もやってみたいという気にさせます。

    今日の下げで、また売っているのしょうね。

    やれやれ、ついてゆくのも大変ですね。

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