元祖SHINSHINさんのブログ

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フレミング財団への挑戦状

まえがき

 

この作品はフィクションです。

ただし、ここに登場する組織は、いくつかの例外を除き、ほとんどが実在するものです。

また、諜報活動、対諜報活動、スパイの世界は、

頭字語や略語で埋め尽くされています。

アルファベットの海を少しでも楽に泳いでいただけるよう、

巻末に略語解説集を用意しました。

一助となれば幸いです。    -J・D

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★「007 白紙委任状」

 ジェフリー・ディーバー著 池田真紀子訳 文藝春秋 

 2,380円+税 2011.10.15.第一刷 2011.11.25.第三刷 (まえがきより抜粋)

 

途中、他の書籍に寄り道をしたので、読み終えるのに時間が掛かった。

フィクションですと断りながら、登場する組織は実在のものだと釘を刺しておくのは、

訴訟沙汰を避けるのに賢明な方法に思えた。

 

また、行きつけの書店で次の書籍をみつけて、いろいろな事情がみえてきた。

★「007 デヴィル・メイ・ケア」

 セバスチャン・フォークス著 佐々木紀子訳 

 竹書房文庫 667円+税 2012.12.17.初版(原作は2009年)

 

前者解説によると、原作者のイアン・フレミングをたたえて成立したフレミング財団が、

世界中のいろいろな作家達に打診して、新作を依頼しているらしいことがわかった。

 

そして、セバスチャン・フォークスは、この1回きりで007新作から降り、

その後、ジェフリー・ディーバーにバトンタッチされた。

「007 白紙委任状」は、先般話題になった村上春樹の新作同様、

完全黙秘状況を貫いて発表されたそうだ。

 

「二流小説家」の中に、ドラキュラの挿入話が出てくるが、

米国ではドラキュラ小説に根強い人気があるらしい。

7/6(土)で終了になったTV東京の深夜ドラマもドラキュラものだ。

創作の世界では、海外を真似して流行に乗ろうとする動きになることがある。

 

ところで、ふと感じたのだが。

本来の順序とは逆になるが、007新作を書いてみてフレミング財団に投稿してみるという試みは、

価値があるかも知れない。

 

新宿鮫シリーズで馴らした大沢在昌とか、優れた翻訳家を多数知っている村上春樹とかなら、

オモロイ作品ができるのではないだろうか?

そのときは日本のどこかが、きっと一部舞台になるでしょう。

 

あるいは、二人で合作するとか。

いっけん違うストーリーが交互に展開されていって、

そのひとつを大沢在昌、もうひとつを村上春樹が書いていって、

終盤で鉢合わせになるとか。

異なった文体が醸し出すハーモニーはどんなものかという実験小説にもなる。

 

川上弘美の文体を読んでいて、そんな試みが浮かんだ。

彼女の文体と、ハードボイルドな北方謙三のような文体を組み合わせたらどんなことになるんだろう?

 

「ねじ巻き鳥クロニクル」にてしばしば登場する笠原メイ文体(特に手紙)に

違和感はなかったしオモロかったので、うまくいくのではなかろうか???

 

「二流小説家」でも、ポルノ、ドラキュラ、探偵ものという各文体の組み合わせで違和感はなかった。

しかも、多数受賞している実績もある。

 

そういう発想を進展させる試みも、ひょっとしたら、うまくいくのではなかろうか???

いやいや、少なくとも話題にはなるだろう。

 

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