バラの会さんのブログ

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規制改革で産業は再生しない

 

  安倍首相は「金融緩和」「財政政策」「成長戦略」を経済政策の3本の矢と位置づけているらしい。金融緩和は、日銀に圧力をかけて追加緩和をのませている。財政政策は、予算案の成立を待って公共事業に大盤振る舞いする予定だ。

 

  それに比べて不透明なのは、3番目の成長戦略である。どうやって日本の産業力を伸ばし、経済を活性化させるのか見えてこない。

 

  規制改革会議や財政諮問会議では、規制改革を「成長戦略の一丁目一番地」と発言しているようだ。「雇用」「エネルギー・環境」「健康・医療」の3つを重点分野として、現行の規制を見直すとしている。

 

  さて、こうした取り組みは、本当に経済を成長させるのだろうか。

 

  例えば、電力会社の発送電分離は民主党政権時代から検討されてきた。送電網を開放すれば、新規事業者の参入も容易になる。それによって地域独占が崩れ、競争が本格化すれば、利用者は安い料金で電力供給を受けられるようになるはずだ。そのメリットは大きいだろう。

 

  ただ、それによって日本の産業活力が再生されるとは思えない。電力料金は製造業にとってバカにならないコストである。安ければ安い方がいい。だが、そのことと「日本経済の再生」「産業活力の復活」は、ダイレクトにつながるものではない。規制を外せば経済が伸びるというのは、あまりに短絡的である。

 

  旗振り役が慶大教授の竹中平蔵氏というところも気がかりだ。米国流の自由競争社会を礼賛し、小泉構造改革を主導した人物である。規制緩和の名の下に、貧困格差を拡大させた張本人。成長戦略を口実に、再び個人が犠牲になる恐れは強い。

 

  実際、今回の規制改革でも、雇用は重点分野となっている。ホワイトカラーの労働時間規制を外したり、解雇のハードルを下げたりする改革が導入される公算は大だ。こんなことで日本経済が立ち直るわけがない。

 

  小泉政権の規制緩和では、特定の企業だけが甘い汁をすすったとされる。「平成の政商」と批判される経営者も話題になった。そんな規制改革を再びやるのだとすれば、国民の支持は得られない。

1件のコメントがあります
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    jojuさん
    2013/2/11 21:22

    電気料金が安ければ国民みなが潤いますね。

     

    あと小泉・竹中時代に規制改革を進めた、というのはデマですよ。

    メニューを掲げただけで何もやってない。

     

    貧困は民主党政権の円高政策で生まれたのです。

    マスコミは責任転嫁してますよね。

     

    自分たちが政権交代大合唱で生んだ民主党政権を擁護してたわけです。

    ところが、マスコミに忠実な民主党政権で日本は泥沼に落ちた。

     

    日本のマスコミはおバカだから、マスコミのいうとおりにすると、ひどい目に合うのです。

     

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    規制改革をやると困るのは規制で利権を保護された業界です。

    こういう業界は右肩下がりになるので、結局、どこかで規制緩和せざるを得ないのですよ。

    世の中、そうそうおいしい話はありません。

     

    規制緩和をやるなら早いほうが、業界的にも日本全体にもダメージ少なく、回復大きくなって、プラスです。

     

     

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