DRAGON'さんのブログ
ロムニーにとって災害支援は「不道徳」
アメリカが理解できないのは、こういう記事を読む時。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/us/2012/10/post-2745.php
大きな自然災害が発生したら連邦政府が救援に乗り出す──11月6日の大統領選で共和党のミット・ロムニー候補が勝てば、そんな常識も通用しなくなるかもしれない。
ロムニーは昨年、共和党の大統領候補を決める予備選の討論会で、財政赤字の削減に注力すべき時期に、連邦政府が災害時の支援に公的資金を投入するのは「不道徳」だと発言したのだ。
討論会でロムニーはまずこう切り出した。「連邦政府の手を離れて州政府に戻せるものがあれば常にそうするのが、正しい方向性だ。その方針をさらに進めて民間部門に戻せれば、なおいい。連邦予算の支出項目の中から『何を削減すべきか』ではなく、反対に『何を残すべきか』を考えるべきだ」
「でも、災害支援は残しますよね」と、司会役のジョン・キングが尋ねると、ロムニーはこう答えた。
「残せない。子供たちの未来を危険にさらすことなく、災害支援をする財政的余裕はない。債務を返済し終わる前に自分たちは死ぬとわかっていながら、債務を増やし続け、それを子供の世代に押しつけ続けるのは不道徳だと思う。まったく理解できない」
大統領選の投票日が目前に迫るなか、ロムニー陣営は当然、大幅な歳出削減については慎重な言い回しをしているが、実際にはあらゆる分野で大ナタを振るう構想を温めている。ロムニーはGDPの20%に相当する額まで歳出を削減したいと考えているが、一方で軍事費をGDPの4%まで増額し、社会保障費は削減しない方針だという。
予算・政策研究所によれば、この目標を達成するには軍事と社会保障以外の分野で一律34%の歳出削減が必要になる。さらにメディケア(高齢者医療保険制度)も削減対象から外すことになれば、それ以外の分野で53%の削減が必要になる。
被災地は荒廃する一方
だが私に言わせれば、巨額の財政赤字があるからこそ、災害時の支援や復興事業は連邦政府が担うべきだと思う。ハリケーンによって送電線や橋などのインフラが破壊されて人命が失われたのに連邦政府が手を差し伸べなかったら、復旧・復興に何カ月も何年もかかる。それこそ「安物買いの銭失い」の極みだ。
極端にいえば、基本的なインフラが迅速に復旧すればするほど、経済活動も早期に復活する。だがそのためには、巨額の復興プロジェクトにすぐに資金を出せる組織、つまり連邦政府の関与が不可欠だ。
ハリケーンや洪水で甚大な被害を受けたデラウェア州やルイジアナ州が自力で復興しようと思っても、予算の均衡を義務付ける法律のために歳出を増やすわけにいかず、しかも税収の落ち込む一方。これでは被災地はますます荒廃するしかない。”
タイミング的に共和党叩きの記事なんでしょうが…どうなんでしょうね?
小さな政府的な考え方を推し進めるなら、こういう考えも出て来るんでしょうが。
ただ記事の偏向性は兎も角、インフラ復興とかの大規模かつ公共性の高い仕事はやはり政府が行うべき仕事だと思いますが…。そういう意味でロムニーのこの発言は理解に苦しむんですけど。
(国民保険を無くすとかもね…)
まぁなんにせよ次の大統領が決まってからですがね。アメリカの未来像が見えてくるのは…。
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jojuさんへ
こんばんは。コメントありがとうございます。
なるほど。ロムニー側の論点が良く分かりました。
ありがとうございます。
勉強になりました。
では、失礼します。
これは完全にオバマ陣営のネガキャン。
被災でええとこ見せた後なので、こういうねがきゃんが出る。
ロムニーの意見は、より現場に近い州政府が災害復興を主導すべき、ということで、当たり前の話です。
で、民間保険で何とか出来るとこは何とかすべき、ということでこれも当たり前の話。
被災者支援をどこまで公金でやるか、という話は結構難しい話ですよ。
被災したほうが立派な家が建ったりしたら、やはりおかしいですからね(新潟の地震の後にちょっと問題になったと思う)。
こういうのを道徳と絡ませて言うのは、敬虔なクリスチャンの支持者を意識してのことなのか、自身がある程度、神がかっているせいか、は定かでないけど、国民益に照らして理に適った意見であることは間違いない。
小さい政府路線のポイントは、皆の税金を如何に無駄なく(効率よく)公正に使うか、ということで、そうでないもの(つまりは税金泥棒)は排除するということ、、、、これは当たり前のことですよね。
するべきことをしない、という話ではないのに、そこを利権亡者はすり替えるのですよね。