堅実さんのブログ
秋子の退職(4)24年9月21日(金)20時40分
店長の話は、こうだった。
「秋子さんからは、退職する話は聞いてないです。何か、試験を受けると言って、休み時間に勉強していました。競争心があります。他の人は休み時間は、話をしているんですが、一人で勉強していました。仕事への能力はかなり有ります。ここ2年で、この店で2番目の販売資格を取っている。これからも期待している。私は、7月からここへ来たんですが、従業員のうち、4人については、これこれと、引き継ぎの話は聞いているんですが、秋子さんについては、何も聞いていません。」ということだった。
このことから、改めて安心したのは、秋子は退職する、退職すると言っていたのは、家の中だけだった。一種の不満とか、愚痴を家で言っているだけだった。あるいは、親を少し困らせてやろうかという魂胆か。
「しかし、あの子は、何をするか、分からない子です。そこで、お願いですが、今日、ここで会ったことは、内密にお願いします。」
その他、あれこれ聞いてみると、20人の従業員の消えてしまったのは、全てが退職ではなく、他への転勤もある。そしてここから先は、あまり細かく聞くことは出来ないので不明だが、推定すると、10人から15人の退職になる。それ以上のことは、会社の経営方針もあると思い、聞くことは出来なかった。
一応、親としても良い方法、会社の利益からしても損にはならない、そして秋子のことを考えて、他の店や部所に移動のことなど聞いてみたが、店長には権限が無いので答えられないと言っていた。その程度のことで、帰ることになった。それでも、会社の経営について、何となく、少しは分かった様な気がした。店長だって大変なんだ。一月の内に、休みが一日も無いんだ。
帰りの車の中で、明彦は、これから先が、不安ではあるものの、何だか安心した。とりあえずは、秋子は勤めるらしい。しかし、この秋子の不満は、いつ表面化し行動を起こすか、わからない。そんな爆弾を秋子は持っている。少しは、リラックスさせないといけない。しかし、秋子はわがままだ。
ここで、こんな考えもある。これだけ会社への、定着率が低いのなら、10年も、我慢して勤めていれば、販売係で最古参になるだろう。その辺りから、仕事はきついかもしれないが、部所を移動しても、だんだんそこに、勤めやすくなるのでは。そこで、販売方法や、会社の運営方法を考えれば、また、新たなステージになることも出来る。しかし、それは、秋子の能力に依る処であり、会社の考えもある。
家に帰り、女房にも今日のことは、内密にするように話した。今日は、東京へ、ライブに行くと言っていた。行きは鈍行で、帰りは高崎まで新幹線で帰るとか。まだ若いんだ。ぎゃー、ぎゃー、騒ぐ年なんだ。
子育てお父さんへ
コメント、有難う、御座います。
秋子ですが、年は25歳から28歳くらいまでの、独身女性です。
御指摘のように、店長の事を、書きすぎると、全体がメチャ、メチャになりますので、ここから、先は少し、登場するくらいにしておきます。
この、話は、何処でもある、問題です。「ああ、会社勤め、いやんなった。辞めたい。しかし、転職もままならない、不景気の現実。」
秋子と、その子供を抱える両親に悩みの話です。
9月23日(日) 11時34分
堅実さん、こんばんは
この先、どうするかまだお悩み中とのこと。
頑張っていただきたいのものですが、私が気にしているのは、秋子さんの夫のことです。
遊び好きで、秋子さんの不満の種のはずですが、まだほとんど登場してこない。
その割には、店長の過酷な労働状況も書かれたい様子。
しかし店長のことを詳しく書いてしまうと、別の話になってしまいそうです。
もっと長編になれば、店長のエピソードを差し込む余裕もあるでしょうが、秋子さんの家庭生活がどうなっているのかが、次に語られることになるんじゃないかと考えていました。
次回をお待ちしています。
子育てお父さん へ
様々な、声援、応援を頂きまして、感謝しております。
正社員、パート、派遣については、更に、付け加えがあれば、今の会社の実像に近ずきます。
実は、この先、どう締めくくるか、未定です。
下書きは、有りますが、これを、どう加工するかで、悩んでおります。
しかし、実際の現場は、もっと、厳しい状況では。
そこまで、踏み込んで、親が悩み、子供が悩み、会社の店長が悩んでいるところまで行きますか。
9月22日(土)13時37分
堅実さん、おはようございます
秋子さんは、会社では頑張っているが、家でだけもう辞めると言って心配させていた。
これは一種の甘え、最近の言葉だと、「かまってちゃん」だったわけですね。
携帯電話の販売店の販売員が正社員であるのかどうかも気になりました。
会社組織と言っても販売会社であれば正社員はほんの少数。
派遣社員ばかりで、いつまで務めても昇給は僅かで、派遣年限が来ると契約打ち切りされる。我慢して勤めていても報われない。そういった不安定な仕事が多いというのが現状の問題でもあるので、この辺り違和感があります。
もし秋子さんが販売会社で正社員として採用されているのであれば、幹部候補なわけですから、働き方も単なる販売員じゃなくて何らかの責任を持った働き方でしょう。
この辺りは、更に書き込むためには取材というのも必要なのでしょう。
今回が最後かと思っていましたが、まだまだ続きがありそうですね。
頑張って下さい。