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国会同意得ず首相任命へ 原子力規制委人事

 野田佳彦首相は5日、原子力の安全規制を一元的に担う新組織「原子力規制委員会」の委員長と委員4人について、国会閉会後の今月中旬にも任命する方針を固めた。国会の同意が必要な人事だが、民主党内に異論があるため今国会の採決を見送り、規制委設置法の例外規定を適用する。国会同意人事で首相の任命権行使は極めて異例。

 政府の人事案通り、初代委員長には田中俊一たなか・しゅんいち前原子力委員会委員長代理を、委員に中村佳代子なかむら・かよこ日本アイソトープ協会主査ら4人をそれぞれ起用する。

 与野党に田中氏らを“原子力ムラ”の出身だとして差し替えを求める声が根強い中、重要な人事を政権が押し切る形になったことに対し、批判が出るのは必至だ。

 藤村修官房長官は5日の記者会見で「(人事の)空白ができてはいけないと考えている」と述べ、首相による任命が必要との考えを示した。

 規制委設置法は6月27日に公布され、3カ月以内の9月26日が法律上の発足期限となる。政府は7月26日、委員長に田中氏らを充てる人事案を国会に提示。当初は8月上旬に衆参両院の本会議で採決し、9月初旬に発足させる意向だった。

 民主党内でも賛否が割れており、採決で多くの造反者が出て党分裂の火種になることを避けたとみられる。自民、公明両党は、参院の首相問責決議の可決後も規制委人事は審議に応じる方針で、当初は採決されるとの見方もあった。

 規制委設置法の付則には、国会閉会や衆院解散の場合、衆参両院の同意なしに首相が任命できる規定がある。しかし秋に召集が見込まれる臨時国会で事後承認が必要。同意が得られなければ委員は罷免されるため、さらに混乱を招く可能性もある。

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