はるるっぴさんのブログ
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アイルランドが発信する危険信号
ひとりごと日記です。
アイスランドとアイルランドの区別がつかない方は、
世界地図をご参照ください。
アイルランド問題が、日本株式市場に影響することを理解したい。
アイルランド(首都:ダブリン)は、
UK(通称:イギリス)と国境を接しており
もともとは、ケルト人の国で、
途中ヴァイキング(海賊)の侵入にあった歴史がある。
自然の豊かな国です。
有名な榊原先生は、金融危機前のアイスランドの発展に驚かれていた。
しかし、その後、
アイスランドもアイルランドもバブルが崩壊し大変なことになっている。
余談ですが、
元財務官の榊原 英資氏が、
過去、自らが円売り単独介入して効果がなかったことを
明言されている。
「あれ、僕やったけど、効果ないのですよねぇ~」
と言った感じ。
もとい
アイルランドは、俗に言われるサブプライム問題の表面化までは
平和な国で金融ビジネスも発展していた。
しかし、金融危機発生後、事態は急変した。
今年、1月アイルランドは
ANGRO IRISH BANKをアイルランドの20%の公的資金を投入して救済した。
アイルランドの銀行は、すべて国有化された…
国有化された銀行は、
毒だらけの証券化商品(「毒まんじゅう」とも言う)を保有しており
全銀行の救済額と保証額を合計すると
なんとGDPの100%になる。
金融危機は、深刻な経済危機になっている。
NHKさんの経済ニュースでもアイルランドの問題を少しだけ
エコノミストが話をされていたが、軽い感じだった。
多くの日本人は、「対岸の火事」と思っているかもしれないが
そうではないことは、間もなくわかるだろう。
アイルランドは、勤勉な国民性と聞く。
財政緊縮などで、アイルランド国民が借金を返済していた。
しかし、限界に近づいてきている。
アイルランドの富裕層は、いくら税金を取られるかわからないので
アメリカに逃げているお金持ちもいる。
(以前から、アメリカにはアイルランド人も住んでいる。)
格付機関ムーディーズは、アイルランドの銀行の格付けを
「3段階」引き下げした。
今となっては、信用がない格付け機関が、
「信用がない!」と言っているのだから
よほど信用がないと思える。
ギリシャよりも小国のアイルランド問題が
どうして世界経済そして日本株式市場にも影響を与えるのか
わからない市場専門家は
ギリシャ問題の学習効果もない素人さんです。
素人のわたしが思うので、
間違いないと思う。
まず、アイルランドの通貨がアイルランド・ポンドではなく
ユーロであることを再認識したい。
ギリシャ国債は、主にギリシャ中央銀行が保有している。
CDSの売り手もギリシャ中銀だろう。
国債の主な保有者は、
スペイン国債は、スペイン銀行で、
イタリア国債はイタリア銀行と言った感じ。
しかし、アイルランドは事情が違う。
アイルランドの国債を保有しているのは、
ドイツ、イギリス、アイスランドの順番になり
ここが南欧と大きく違う。
アイルランドの危機は、ダイレクトにヨーロッパの中心国
ドイツ、イギリスに行く。
アイルランドの国債利回りは、最近2か月くらいで
5%くらいから6.7%くらいに急上昇している。
さらに国債の信用リスクのバロメーター
ソブリンCDSも、最近2か月、
200bp(べーシスポイント)が400bpを超える水準に
急騰している。
失業率も上昇している。
ギリシャ悲劇と違い
アイルランドの悲劇は、イギリス、ドイツを経由してバージョンアップして
世界経済に衝撃を与えるだろう。
アイルランドの後には、
ポルトガル、ベルギー、ハンガリーなどが待っている。
以前、一部の市場関係者を安心させた欧州ストレステストは
トレーディングブックしか対象としていなかった。
バンキングブックは、公表されていない。
トレーディングアカウント(account)だけでは、ほとんど意味がない。
裏側に巨大な銀行勘定(5倍くらい)がある。
少し昔の本ですが、くわしい説明書もある
信用リスクを取引する
~クレジットトレーディングから
クレジットデリバティブ、資産流動化まで~
永野学氏 著
すでにアイルランドから危険信号が発信されており
投資家は、気づくべきでしょう。
問題が「表面化」したときには、メディアは
まずアイルランドの場所から説明することになる。
メディアは、何もかも終わってから、報道されることが多いので
投資の何の役にも立たない。(みんかぶ会員さんの言葉を引用)
第一報は、日経新聞の小さな記事を見落とさないことでしょう。
PS.
●中国がギリシャ国債を買う?
日経新聞などに中国がギリシャ国債を買ったとの報道がありました。
(わたしは、日経新聞を購読し、
読売新聞は、購読者に読ませてもらっている。)
適当に解説すると
中国は
既発のギリシャ国債を先物で売って
新発のギリシャ国債を買って決済している。
買っているように見せているだけですよ~
世論をリードする日経さんなどは
重要な点の説明不足が多い。
中国は、ヨーロッパの一般人にいい顔をしているようだ。
「ギリシャ国債を買っていますよ~」
「すごいでしょう~」
買う人がいないギリシャ国債を買っているから
「貿易してちょうだい~」
「いいでしょ~」
と言ったイメージ
手口を見ると、中国のデリバティブ専門チームが
売買を指示しているような気がするが
それはともかく
ギリシャ国債を買っている分
先物で売っていたので、
本当は、買ってない。
売っているものを買い戻しただけ。
日本の株式市場でも、
専門家が「買戻し」を「買い」と判断ミスするのと同じ感じ。
損することが大嫌いな
中国の政策当局が毒入りギリシャ国債を
普通に買う訳ないでしょう…
買っているのと
買っているように見せているのと
全く意味が違う。
投資家は、評論家と違うので
基本的なところを
間違わないように注意したい。
●アメリカの量的緩和
アメリカのグリーンスパン元FRB議長は、米国の財政赤字が
「空恐ろしい」ほどの水準にあると指摘…
(FRBのさらなる)量的緩和によって
「資金が動き」米経済の成長を促すことは
ないかもしれないとの見方を示した。
(Bloomberg 10月8日ニュースより引用)
●米国の中間選挙
何らかの形で
株価に影響を与えると思う。
その動向にも注目すべきかもしれません。
日本国債については、日本の信用金庫なども含め
日本の金融機関が貸すところがないから
長期国債を買っている。
勉強している金融機関は、
長期国債は、相当の根回しをしながら
静かに売っているだろう。
あまりにもハイリスク・ローリターンなので心配です。
どう考えても日本の長期国債利回りは、低すぎる。
この点も上記本に書かれています。
円高株高
株高債券高
になっている。
証券会社などでは、円安株高予想をしているので
証券会社のビジネスモデルに問題がある。
証券会社株や銀行株がそのことを示唆している。
…
円高株高について
現在、日本は、内需が弱いので(輸出主導型経済)
円高株安が正しい。
または、
円安株高になる。
円高株高は、なんらかの間違いなので
いずれ修正されるでしょう。
円高株安が正しければ
NYダウが上昇しても、
日経平均は、それほど上昇しないかもしれない。
株高債券高について
今のところ、株安債券高か、株高債券安の
教科書通りでよいと思う。
すると、どちらかが間違っているので
いずれ修正されるでしょう。
ヘッジファンドのCTAが空中戦で、
NYダウ、日経平均ともに売買しているので
(NYダウも日経平均も動かしているロボットは同じ)
NYダウにつられて、日経平均も上昇するところもあるのだろう。
(CTAの株価形成に与える影響は大きい。)
しかし、間違っているので、いずれ修正される。
債券のプロと株式のプロでは
債券のプロの方が、グローバルな知識が豊富なので
おそらく、株式のプロの方が間違っていると思う。
債券のプロが正しければ
株価は、調整するだろう。
株式のプロが正しければ
株価は、上昇するだろう。
私は、今日あす起きることを書いていません。
PS.
上記の話と直接関係がありませんが
投資に興味のある初心者に
ご紹介だけします。
少し昔の本です。
「一秒!」で財務諸表を読む方法
経営コンサルタント 小宮 一慶氏著
東洋経済新報社
サブタイトル
「会社の数字」の基本がわかれば、経済現象や経営のカラクリが見えてくる!
ご指摘ありがとうございます。
アイルランドは、日本人的に発音がしずらいのでよく間違います。
わたしの日記には、過去にも間違いはありますが、あえて残しています。
素人の個人投資家らしくてよいと思っています。
ただ、今回は、大間違いでしたねぇ。失礼しました。
by はるるっぴ
いつも拝見させていただいてます
今日は、アイスランドとアイルランドがこんがらがっちゃいますね
片や金融立国でマクドナルドが撤退して、重要指標であるビックマック指数がとれない、そういえばレイキャビックでサミットやったような気が・・・
片やEU加盟国という事を利用して、法人税を下げて会社を誘致した国だったような・・・
世界的に、不気味な動きですね
気をつけたいと思います
また金融危機ですか。
周期的に起きますよね。
なるべく長く平和な期間が続くことを祈ります。