ひさっちさんのブログ
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1円のユーロ安円高が大企業に与える影響 ソニーは70億円
ユーロ安が止まらずユーロ/円も1ユーロ108円台にまで来てますが、このユーロ安が大企業に与える影響について、1円の円高でどれだけあるかという記事です。
ソニーは70億円とのことですが、想定が1ユーロ125円ですから、現在想定よりも16円強円高ですから、単純に計算したら
70億円×16円=1120億円
の減収要素となるわけですが。。。
収まる気配のないユーロ安ですが、このままの状態が続けば大変なことになりそうです。
日本には直接影響受けにくいといっても、日本のお得意さんでもある中国はユーロ圏への輸出も多い。
間接的に回りまわって日本へ影響出てくると思いますがね。
ソニー70億円、キヤノン41億円、トヨタ50億円 1円の円高・ユーロ安が利益に与える影響総まくり
http://diamond.jp/articles/-/8347
ユーロ安が止まらない。日本企業の欧州依存度は低いとはいえ、何せ大幅な円高・ユーロ安。この状態が続けば、収益への悪影響も無視できないレベルになる。主要企業の収益影響度を探ってみた。(文/ダイヤモンド・オンライン、原英次郎)
欧州の共通通貨ユーロは、依然として不安定な動きを続けている。EU(欧州連合)とIMF(国際通貨基金)が、EU全体も視野に入れた8600億ユーロにも及ぶ救済策を講じ、ギリシャ国債の元利払いにはメドが立ったといっても、問題の根源である財政赤字の解消には、疑問符がついたままだ。
デフォルト(債務不履行)という目の前にある危機は乗り越えても、病根の治癒にメドがつかない以上、市場関係者のほとんどは円高・ユーロ安が続くと見ている。ユーロ安につられて、円に対してドルまで弱くなると、日本企業にとってはつらい。
そこで、ドルとユーロが1円変動すると、利益にどのくらい影響するかを調べてみた。表は主要企業の売上に占める米国(北米)、欧州の比率と、今2010年度の業績予想の前提となっている為替レートをまとめたもの。この表から分かるように、ドルはほぼ想定線で動いているものの、現状、ユーロは前提よりも大幅な円高・ユーロ安となっている。
では、ドルやユーロが1円動いたら、利益はどうなるのか。それを示したのが、表の最後の2行だ。全体としてみれば、米国に比べると欧州圏の売上比率は低いために、ドルに比べて、円高・ユーロ安の影響は小さい。しかし、まだ各社とも業績は回復の途上にあり、その絶対的な水準は高くないため、このまま大幅な円高・ユーロ安が定着してしまうと、利益を下押しする影響は無視できないレベルになる。
例えばトヨタ。ごく単純に考えれば、ユーロが年間の平均で10円の円高・ユーロ安になると、前提レートが125円だから、その差15円に50億円をかけて、約750億円の減益要因となる。これは予想営業利益に対して、約3割を占める金額だ。もちろん、企業もさまざまな対応をとっているので、このようにストレートに利益が減るわけではないが、何せ急激で大幅なユーロ安。この状態が続いた場合の影響の大きさが伺える。
それでも、自動車メーカーはエレクトロニクスや精密比べると、欧州売上比率が高くないため、ユーロ安の影響は大きくない。実は、自動車と並び最も国際競争力あるといわれている精密産業は、米国と並んで欧州の売上比率も高い。例えばキヤノンは1円のユーロ安で、年間ベースで41億円営業利益が減る。
エレクトロニクスでは、パナソニック比べると、ソニーの方が欧州売上比率が高い。エレクトロニクスメーカー大手でも、東芝の欧州売上比率は13%、日立は9%と低い。グローバル化が進んでいる企業ほど、地域的に売上が分散しており、その分、今回は、ユーロ安の影響を受けるという皮肉な結果となっている。
意外と欧州の売上比率が高いのが2番手グループのメーカーだ。自動車ではスズキ、マツダ、三菱自動車の欧州売上比率は、上位3社を上回っている。反対に、電子部品メーカーはイメージと違って、欧州売上比率は高くない。TDKは13.9%、村田製作所は10.7%、ロームにいたっては3.5%しかない。ただし、これはアジアで製品として組み立てられ、それから米国や欧州に輸出されている影響だと考えられる。
ユーロ安よりも怖い実体経済への悪影響
ユーロ安といっても、それがストレートに利益の減少として、現れるわけではない。各社とも、為替の変動に対しては、それなりの手を打っているからだ。ひとつは為替予約。パナソニックは4月~6月分については、ドルは91円で、ユーロについては128円でほぼ予約済み。ソニーも日頃から3ヵ月先までのドル、ユーロについては約8割を予約しているという。
もうひとつ対応策は、生産体制や生産構造の見直し。「欧州については現地調達、現地生産しているので、ユーロ安の影響はフラット。ほとんど影響ない」(日産)、「ハンガリーで生産してユーロ圏に輸出しているので、ユーロ安の影響はそれほど大きくない」(スズキ)というように、海外生産比率も上がっている。
例えば、ユーロ圏で販売するものについては、ユーロ圏で資材を調達し、生産し、販売していれば、基本的にはユーロ変動の影響は受けない。利益を円に換算する際に、円高になった分だけ利益が目減りすることは避けられないが、日本からの輸出に比べれば、為替変動が利益に与える影響は小さい。日本企業もグローバルな生産体制を作り上げてきたということだろう。
こうみてくると、ユーロ安の2010年第1四半期(4月~6月)の影響は、それほど大きくなさそうだ。問題は第2四半期以降もこのユーロ安が続くかどうかだ。
ユーロ安ばかりでなく本当に怖いのが、今回のユーロ危機が実体経済にどれだけの影響を及ぼすかである。リアル経済が悪化すれば、円高・ユーロ安による打撃だけでなく、売上数量が減るという意味で、日本企業にとっては、ダブルパンチになる。ギリシャのみならず、ポルトガル、スペイン、イタリアと、財政赤字の注目されるEU諸国が次々と財政再建策、つまり財政支出の削減を打ち出している。それだけ、景気にはマイナス効果が働く。
日本全体で見れば、欧州への輸出比率14%で、東アジアの51%(中国19%)、アメリカの16%と比べると高くない。ただし、中国の欧州向け輸出比率は24%と、米国向けの18%、日本向けの8%を上回っている。欧州の景気後退が中国を経由して、日本に波及してくるかどうかも懸念材料だ。
ユーロ危機が実体経済にどのような影響を与えるか。「現時点では生産は底を打ち、少しずつよくなっている。いまのところその傾向には変化はない」(スズキ)というが、現時点では、欧州経済の先行きはまだ読み切れない。
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関連銘柄:
ソニーグループ(6758) キヤノン(7751) トヨタ自動車(7203) -
通貨ペア:
ユーロ/円,ドル/円 -
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だいたい証券会社の出す格付けって、自分のポジション解消するために出すと思っていたら間違いないですよ。
手口非公開になって証券自己のやりたい放題ですから。
やっぱり、見るだけ見て無視するのがよさげですね(笑)
大人の便利な道具、上手に使いこなせたら・・・と思いましたが、
妙な野望は持たないことにします^^ 参考になりました。ありがとうございました^^
格付けって一つの目安ですけど、相場環境が良い時は過剰ともとれるパフォーマンス演じるけど悪い時は悪い方にしか反応しない。
どちらにしても仕掛けている大人の便利な道具だから、私はあまり乗らないようにはしていますけど。
わかりやすい解説をありがとうございました。
まとまっているので、新聞よりも読みやすい^^;
>ヘッジファンドと格付け機関
ちょっとやりすぎな気もするんですよね。。。
以前、格付けに振り回されたことがありました・・・。
上がると格付けされて信じたら、下がるし・・・。
今は、横目で眺めるだけにしています^^:
逆に行くかと思えば、格付けの通りに上がったり・・・ややこしいですね。全く。
ひさっちさんは、格付け機関の読みをどうしています?
ソニー下げ止まりませんね。
ソニー以外ももろに影響受けそうだけど、指標となるソニーが崩されると雰囲気悪くなりますね。
ヘッジファンドと格付け機関
ちょっとやりすぎな気もするんですよね。。。
>想定が1ユーロ125円ですから、現在想定よりも16円強円高ですから
これがソニーだけじゃないんですよねぇ~
この夏場の決算にどう出るか?
注目だなぁ(o゚ω゚))コクコク