SPE(エスピーイー)さんのブログ

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インドで活躍が期待できる企業に投資したい

勝手な独り言です。ふと、書きたくなったので書きました。

中国とインド、どちらも経済面での発展が注目される新興国で、経済成長率(GDP伸び率)は、世界経済が低迷した昨年でも、各々9~10%と7~8%と高成長を達成して、多人口による内需拡大と外資導入に積極的、というところは似ています。
しかし、国の姿、特に政治・経済の仕組み、パートナーとしての信頼性は良く吟味しないといけません。

1)中国は既に経済大国ですが、大国に相応しい行動を取るでしょうか?

中国はGDPで言えば、既に日本と同等の規模で、為替の元安が修正されれば、日本を抜いて世界第二位の経済大国になっているものと考えられます。

従い、米国の経済が低調な現在、経済面での中国の影響は大きなプレゼンスがあり、1980年代の日本以上に影響力が大きくなっているのは周知の事実です。

日本経済への影響も大きく、コマツや日産自動車などの収益に代表されるまでもなく、中国での収益が会社全体の収益を左右する構造が出来てきています。

ただ、私は中国での収益継続には懐疑的で、海外からの技術導入・修得という国家戦略があるため、あるレベルに来れば中国国内での各社収益は低下せざるを得ないのではないかと思っています。
特に日本は政治力がないので、民間企業が困ってもサポートを期待できません。最近もパナソニックが中国でのストライキに手を焼いていることが報道されていますね。

組み立て産業ならまだしも、最先端のノウハウや技術を中国に持っていくのは、「泥棒の多いところで、金庫の中身を見せている」ようなものです。

海外からの投資に限らず、国内でも矛盾だらけです。

共産党の一党独裁で、共産党員による収奪社会、とても民主国家とは言えません。土地の売買や子供を持つ権利でさえも、有力な共産党員を知っているか、お金があるかで、どのようにもできるようです。

私の知っている中国人(北京在住の女性)は夫が医者ですが、夫の収入が低く、妻である友人の女性は日系商社勤務で夫の2倍の収入があります。
2人目が欲しいと言っていた時、「1人っ子政策が厳しいので大変ですね」と思わず言ってしまったら、「収入証明と納付金があれば許可が出るけど、自分の収入を把握されるのが嫌なので‥」とのことでした。

で、今は結局は2人目を作って育てています(税金が上がったとぼやいていましたが)。

ニュースではもっと酷い農民の土地収奪なども報じられていますが、都市部にても個々人の格差は相当広がっています。

経済は急速に発展しましたが、利権が一部の共産党員や金持ちに握られていますし、正当な対価を払わずに技術を盗む実態があるため、地道な努力の継続や社会への奉仕という価値観が育ち難いと思います。

地球温暖化の問題では、中国と米国でどちらも世界の20%超のCO2を排出している(両国で42%)ということで、これから中国の生活水準が上がれば加速度的にCO2は増加します。

地球環境のような未来志向への全体的な問題に対して、社会的な意識が未発展なまま、経済規模だけが大きくなると非常に困ります。

発展途上国という衣を利用せずに、責任ある経済大国に相応しい行動を取って欲しいところですが、国内の政治力学を優先してしまうのでしょうね。



2)インドの実態

私の会社の周囲の人間は(食べ物とインフラが重視されているのかも知れませんが)中国派ですが、私はインド派です。

ガンジー以来の民主国家で、中国に遅れること、約13年で経済の開放政策に乗り出し、グローバル化に乗り出しています。

社会的な弱者の権利を保障する法律もあるため、中国のような強引な土地収奪や農家や工場の配置換えができません。
結果として、国内インフラの整備に時間が掛かったりして、経済の成長速度は中国には及びませんが、国の力はかなり上がっていると感じます。

中国との違いは、中国が外資導入と輸出奨励金(税金還付制度)により、外需主導型の経済発展をしているのに対して、インドは外需依存度が中国の半分以下で内需依存経済であることです。

従い、米国経済が停滞したとしても、インドは自立的な経済発展が可能でしょう。これはブラジルも似たようなところがありますが‥。

また、英国の植民地であったことから、法律体型が西洋型であり、上位カーストの人や知識人が英語を修得、また欧米への留学者も多い事から、契約を守る意識は高いです。

日本のパートナーとしては、反日教育をしてきた中国よりも、親日度や法体系、法治主義という諸点で、より相応しい相手だと私は思っています。

最近、インドにも出張してきましたが、インドのトップマネジメントは地域の名士であり(上位カースト)、長い目で見て、発展できるか否かを見極める長期的な思考をしていることを感じます。

私が話をしたインド人の一人は、トヨタの看板方式の研修に20年前に日本に1ヶ月留学した経験があるという人でした(旧通産省の制度で日本に招かれて行ったらしく、もうなくなった制度でしょうが、長い時間をかけて信頼醸成に役立っているようです。)

インド人の視点では、優れた技術を持つ日本と組んで、欧米市場に進出したい、という想いがあるようで、安さを武器にというより、それなりの価値を武器に参入しよう、という戦略のようです。

その点、日本を先輩格と認めつつ、かつ戦略的パートナーとして見ていると感じます。
(中国の企業は、メリットがある間だけの付き合いという感じがするのは、私がインド派だからでしょうか。)

そのインドでは、内需もかなり大きくなってきているので、インフラ投資もかなり積極的であり、日本企業も鉄道、地下鉄、橋梁、水道事業、発電所などでのビジネス機会が非常に増加しています。

元々、インドへの投資は49%までの出資しか認められていませんでしたが、2005年に独資での会社設立が認められており、制度面でも整備が進んだ事もあり、最近は日本企業も、中国よりインドへの投資の流れが加速しています。


3)個人投資家としての戦略は?

既に中・印の書き方からして、私がインド派であることは自明ですが、インドの国内株式には日本から直接投資ができません。
と言って、日本の国内証券会社が扱っている投資信託のような商品には、直接に会社を選びたい私には少し抵抗があります。

仕方が無いので、日本国内の企業でインドで活躍する会社の株をセレクトして、投資していくことにしています。

今週から来週辺りで、国内企業の株価が割安な位置に下がれば、日本国内の政策に合致する銘柄と合わせて、インドで活躍が期待できる会社の株も購入したいですね。

購入後にPicksに投稿できれば良いのですが、さて、日本市場の2月中旬までの動きは、予想通りに推移するのか。

今年の収益を決める大事な転換点に来ていますので、この2週間は出張を入れずに、いろいろと考えたいところです。
(そんな個人的な無理を、会社に言える訳ではありませんが。)
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3件のコメントがあります
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    REEDさん
    2010/2/2 22:35
    こんばんは。

    あれ?私のポジションの話じゃなかったんですか。
    失礼しました。

    でも頭を冷やして、ちゃんとトレンド出るまで動かないようにしようと思います。
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    REEDさん、こんばんわ。

    REEDさんのポジションについて、コメントしたのではありません。あまりに短期での売買でしたら、機械的にやった方が良いのではないかと思われますし、個人投資家のメリットを生かすのであれば、もう少し中長期での売買の方が良いのではないかと思っただけなんですよ。

    証券会社のトレーダーではないので、売買時期を選べるという個人投資家の優位点を活かした方が収益が上がりやすいと思っているので、コメントした訳です。

    あまり深い意味で記載した訳ではありませんので、「鋭い指摘」ではありません。
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    REEDさん
    2010/2/1 12:01
    SPEさん

    日記と関係ないコメントですみませんが・・・。

    私の日記へのコメントありがとうございました。

    うまくいかないな~、と思ってましたが、
    それも道理ですね。

    軌道修正していきたいと思います。

    SPEさんの指摘は鋭くて、「せっかくの利益も大きな損失で吹き飛ぶ」・・・どきっとしました!
    指摘どおりのことをしたことがあるからです。
    また同じことはしたくありません。

    またよろしくお願いします。

    さて、トヨタですが、国内販売においても初心に帰るべき、とのお話、まったくその通りだと思います。
    いささか傲慢さを感じておりました。

    インドですか・・・。
    インドで活躍する企業はスズキしか思いつきません。
    また私も自分なりに探したいと思います。

    中国が、そうそういつまでも外国(日本)の企業ばかりに
    発注を続けるとは思えませんね。
    技術を盗んで、あとは国内企業に・・・これは自分の国が伸びていくためにやっていくことでしょう。

    とはいえ夫が単身赴任するときに家電を探していて、
    電器屋さんで見たハイアールの冷蔵庫は
    ドアを閉めたらその反動でパカっと開いてしまってました。
    これがある内はまだ日本のほうに分があるかなぁ、とその時は思いました。