jojuさんのブログ
自動車メーカーの危うい中国戦略(戦略的分岐点)
トヨタ自動車、中国にハイブリッドの先端技術を投入とのこと。
先端技術を明け渡して大丈夫なのだろうか?
中国メーカーに技術流出となれば、安値合戦で中国市場から追い出され、世界市場からも駆逐されることになる。
これは家電製品が辿ったのと全く同じ図式。
欧米メーカーは旧来の技術でも高いシェアを得ているのに、日本メーカーはより高技術の製品でも売れないのはなぜか?
中国で売れる理由には、技術以外の要因も大きいのでしょう(反日感情云々だけでなく)。
そこを掘り下げないで、高技術を移植するのは危険。
高技術製品を中国で製造するならば、中国人に高技術を教えるのでなく、日本人技術者を家族ごと、中国に連れて行く方法もあるはず。
日本と全く同じ生活環境(食住・教育施設)を中国に整備し、割り増し賃金を払い、国内帰省も会社経費で年数回補償しても、中国人に技術移植するよりは、最終的にずっと安くつくはずなのです。
こういう方法は欧米建設企業が途上国でプロジェクトを行う際によく取っていた方法。
現地に、本国と同じ水準の教育施設を作り、パン職人も連れて行き、租界的な環境を作って、本国社員がストレスなく、本国と同様のパフォーマンスを発揮できるようにするのである。
そういう兵站的整備をせずに、技術者を海外に連れて行くと、良いパフォーマンスを発揮出来なかったり、海外企業に引き抜かれたりすることになる。
先端技術は次から次へと開発出来るわけではない。
外国にどんどん技術をあげても、日本国内でそれを上回る技術を開発し続ければ良い、と語る経営者には要注意(日本の技術者数・研究者数は、中国のそれより今後ますます少なくなっていくのは自明なのだから、安易に先端技術を上げるのは、非常に危険、、経済・防衛両面で)。
国内生産に固執せず、かつ海外に技術流出をさせない企業(本国技術者を海外に定着させる企業)、、、そういう企業が一番長く勝ち残れるはずです。
国内外に先端生産拠点を持ち、そのそれぞれに本国技術者を配置して、為替変動に応じ、生産配分を変えていく、、、そうなれば盤石と思うのですが、そういう日本企業、あるでしょうか?
(補足) ハイブリッドにこれ以上執着すべきか否かを、考えるべき段階かもです。 消費者にとって
は低燃費で安価であれば、技術など何でも良い。 消費者を見ず、社内や技術者のこだわりに囚われると、日本の電機メーカーと同じ失敗を繰り返すことになる。 技術者は、消費者のための技術であることを忘れてはならない(自身のマニアックな趣味を消費者に押しつけるのは無理)。 過去に莫大な投資をした技術であっても、劣位化したなら早めに捨て去る、もしくは転用を考えるべきです。
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おはようございます
全く同感ですね
どうも長期戦略に劣るというか、素人の私が見てても、その戦略では連勝できんやろ!と感じることが多いです
日本で最強部類のメーカーでも中長期戦略で岐路に立たされているな、と感じるものは結構あります。
経営者の言葉には、ポジショントークあり、ライバルを煙に巻くためのものあり(たぶん)、で実際の企業行動で最終判断すべきなのかも知れませんが、、、、。