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いであのニュース
日経平均は続伸。330.90円高の23626.38円(出来高概算6億3421万株)で前場の取引を終えている。
前日3日の米国株式相場は続伸。ダウ平均は554.98ドル高の27480.03ドル、ナスダックは202.96ポイント高の11160.57ポイントで取引を終了した。米大統領選を迎え速やかに結果が判明し不透明感が払しょく、いずれ追加経済対策の協議が再開するとの期待に寄り付き後大きく上昇した。民主党優勢との見方も多く、大規模な経済対策への期待に終日堅調推移となった。なお、前々日2日の米国株式相場は世界的な経済指標の改善などを受け反発。ダウ平均は423.45ドル高の26925.05ドル、ナスダックは46.02ポイント高の10957.61ポイントで取引を終了した。
米国株高を受けた今日の東京株式市場は買いが先行した。昨日までの2日間でダウ平均が1000ドル近く上昇しており、これを織り込む形となった。前場は取引時間中に米大統領選の開票状況が刻々と伝わり、これを見極めたいとする向きが多く、また米大統領選に絡んだ米国政治情勢の混乱を警戒する声もあったが、前場は概ね買い優勢の展開だった。
個別では、未定としていた21年3月期連結営業利益が前期比3.3倍予想と発表したフジクラ<5803>が一時ストップ高近くまで買われ、20年7-9月期の連結営業利益が前年同期比3.0倍となったGSIクレオス<8101>、20年7-9月期は市場想定上回り営業増益に転じたNTTデータ<9613>が10%を超す大幅高となったほか、配当据え置き計画や自社株買いの発表が好材料視されたオリックス<8591>が上げた。また、原油価格大幅上昇を受けた国際帝石<1605>などの資源株や、米大統領選でのバイデン氏勝利の思惑から日本製鉄<5401>、住友鉱<5713>などの景気敏感株の一角も堅調だった。
一方、21年3月期業績予想を上方修正したが材料出尽くし感が先行した丸和運輸機関
<9090>、ヒロセ電機<6806>、20年12月期第3四半期(20年1-9月)連結営業利益が前年同期比18.0%減となったいであ<9768>、出資するアリババ集団傘下の金融会社アント・グループのIPO延期が嫌気されたソフトバンクG<9984>が下げた。
セクターでは、非鉄金属、鉱業、鉄鋼、サービス業、証券商品先物などが値上がり率上位。一方、その他製品、電気・ガス業、水産・農林業、空運業、情報・通信業などが値下がり率上位となった。東証1部の値上がり銘柄は全体の60%、対して値下がり銘柄は34%となっている。
米大統領選の開票状況が刻々と伝えられている。4日昼前のこの時間になっても米大統領選の勝者を予想するのは難しいが、米大統領選後の株価動向はさらに予想しにくい。4年前もそうだった。2016年の米大統領選、投開票は11月8日。翌9日の日経平均は919円の大幅安となった。投開票を控えた株式市場はクリントン氏勝利を予想すると同時に、トランプ氏当選なら株は暴落するとのシナリオを描いており、トランプ氏優勢の報道を受けた日経平均急落は、ある意味シナリオ通りだったとも言える。
ただ、クリントン氏勝利を想定し、投開票前は株を買い持ちしていた投資家が多く、そうした投資家は投開票翌日の株価急落で大きな損失を強いられ、慌てて新規に売りポジションを作った。しかしその翌日、10日の日経平均は一転1092円の急反発となった。前日に新たに売り建てた投資家は今度はこの日の株価急騰で大きな損失を被った。4年前の11月12日付日本経済新聞には、「百戦錬磨の投資家が『往復ビンタ』を食らったのはなぜなのか」とある。新聞では、原因の一つに円安を挙げている。市場はトランプ氏当選で円高・ドル安が進むと見ていたが、蓋を開けると米金利が急騰し、金利差から円安・ドル高となったことを指す。このことに関しては一昨日付の当欄でも書いた。
同じ記事中で、株価急反発の要因としてもう一つ挙げているのが、市場心理の転換だ。「トランプ氏と距離を置いていた内外の政治家や企業経営者らは、当選が決まると手のひらを返したようにトランプ支持に転向。相場は一転して歓迎ムードに包まれた」とある。一昨日も書いたように、米大統領選に絡んでは金利や為替にも目配りが必要だが、こうして見てくると、さらに、世の中の空気や人々の心理まで読む必要がありそうだ。
さて、後場の東京株式市場で日経平均は神経質な値動きとなりそうだ。米大統領選で激戦州のひとつであるフロリダ州で大接戦となっていることが前場に伝えられると、朝方高かったダウ平均が一時マイナスに転じ、また、外為市場で円相場が1ドル=104円台でやや振れ幅が大きくなるなど、金融・株式市場は米大統領選の開票状況をにらみながらの展開となっている。開票状況によっては市場が大きく揺れる可能性もありそうだ。
(小山 眞一)
<AK>
前日3日の米国株式相場は続伸。ダウ平均は554.98ドル高の27480.03ドル、ナスダックは202.96ポイント高の11160.57ポイントで取引を終了した。米大統領選を迎え速やかに結果が判明し不透明感が払しょく、いずれ追加経済対策の協議が再開するとの期待に寄り付き後大きく上昇した。民主党優勢との見方も多く、大規模な経済対策への期待に終日堅調推移となった。なお、前々日2日の米国株式相場は世界的な経済指標の改善などを受け反発。ダウ平均は423.45ドル高の26925.05ドル、ナスダックは46.02ポイント高の10957.61ポイントで取引を終了した。
米国株高を受けた今日の東京株式市場は買いが先行した。昨日までの2日間でダウ平均が1000ドル近く上昇しており、これを織り込む形となった。前場は取引時間中に米大統領選の開票状況が刻々と伝わり、これを見極めたいとする向きが多く、また米大統領選に絡んだ米国政治情勢の混乱を警戒する声もあったが、前場は概ね買い優勢の展開だった。
個別では、未定としていた21年3月期連結営業利益が前期比3.3倍予想と発表したフジクラ<5803>が一時ストップ高近くまで買われ、20年7-9月期の連結営業利益が前年同期比3.0倍となったGSIクレオス<8101>、20年7-9月期は市場想定上回り営業増益に転じたNTTデータ<9613>が10%を超す大幅高となったほか、配当据え置き計画や自社株買いの発表が好材料視されたオリックス<8591>が上げた。また、原油価格大幅上昇を受けた国際帝石<1605>などの資源株や、米大統領選でのバイデン氏勝利の思惑から日本製鉄<5401>、住友鉱<5713>などの景気敏感株の一角も堅調だった。
一方、21年3月期業績予想を上方修正したが材料出尽くし感が先行した丸和運輸機関
<9090>、ヒロセ電機<6806>、20年12月期第3四半期(20年1-9月)連結営業利益が前年同期比18.0%減となったいであ<9768>、出資するアリババ集団傘下の金融会社アント・グループのIPO延期が嫌気されたソフトバンクG<9984>が下げた。
セクターでは、非鉄金属、鉱業、鉄鋼、サービス業、証券商品先物などが値上がり率上位。一方、その他製品、電気・ガス業、水産・農林業、空運業、情報・通信業などが値下がり率上位となった。東証1部の値上がり銘柄は全体の60%、対して値下がり銘柄は34%となっている。
米大統領選の開票状況が刻々と伝えられている。4日昼前のこの時間になっても米大統領選の勝者を予想するのは難しいが、米大統領選後の株価動向はさらに予想しにくい。4年前もそうだった。2016年の米大統領選、投開票は11月8日。翌9日の日経平均は919円の大幅安となった。投開票を控えた株式市場はクリントン氏勝利を予想すると同時に、トランプ氏当選なら株は暴落するとのシナリオを描いており、トランプ氏優勢の報道を受けた日経平均急落は、ある意味シナリオ通りだったとも言える。
ただ、クリントン氏勝利を想定し、投開票前は株を買い持ちしていた投資家が多く、そうした投資家は投開票翌日の株価急落で大きな損失を強いられ、慌てて新規に売りポジションを作った。しかしその翌日、10日の日経平均は一転1092円の急反発となった。前日に新たに売り建てた投資家は今度はこの日の株価急騰で大きな損失を被った。4年前の11月12日付日本経済新聞には、「百戦錬磨の投資家が『往復ビンタ』を食らったのはなぜなのか」とある。新聞では、原因の一つに円安を挙げている。市場はトランプ氏当選で円高・ドル安が進むと見ていたが、蓋を開けると米金利が急騰し、金利差から円安・ドル高となったことを指す。このことに関しては一昨日付の当欄でも書いた。
同じ記事中で、株価急反発の要因としてもう一つ挙げているのが、市場心理の転換だ。「トランプ氏と距離を置いていた内外の政治家や企業経営者らは、当選が決まると手のひらを返したようにトランプ支持に転向。相場は一転して歓迎ムードに包まれた」とある。一昨日も書いたように、米大統領選に絡んでは金利や為替にも目配りが必要だが、こうして見てくると、さらに、世の中の空気や人々の心理まで読む必要がありそうだ。
さて、後場の東京株式市場で日経平均は神経質な値動きとなりそうだ。米大統領選で激戦州のひとつであるフロリダ州で大接戦となっていることが前場に伝えられると、朝方高かったダウ平均が一時マイナスに転じ、また、外為市場で円相場が1ドル=104円台でやや振れ幅が大きくなるなど、金融・株式市場は米大統領選の開票状況をにらみながらの展開となっている。開票状況によっては市場が大きく揺れる可能性もありそうだ。
(小山 眞一)
<AK>
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