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■要約
1. 顧客が求めるDX実現を支援できるバックボーンを持つ
日本システムウエア<9739>は、1966年創業の独立系ITソリューションプロバイダで、技術者が従業員の9割近くを占めるエンジニア集団である。ITソリューション、サービスソリューション、プロダクトソリューションの3つのソリューション事業を展開し、そのシナジーを生かしたIoT(Internet of Things:家電製品やセンサーなど様々なモノをネットワークに接続し、情報収集だけでなく遠隔監視や制御を行い、商品開発やマーケティングに生かすこと)とAIを軸に、顧客が求めるDX(Digital Transformation:デジタル変革、すなわち企業が新たなデジタル技術を活用してビジネスモデルを創出したり、ビジネスプロセスを変えていく事業変革の取り組み)の実現を支援できるバックボーンを持つことが同社の大きな強みである。これらを生かして今後の成長戦略につなげる方針だ。
2. 2020年3月期第2四半期累計は期初計画を大きく上回る
2020年3月期第2四半期累計の業績は、売上高18,485百万円(前年同期比10.3%増)、営業利益1,873百万円(同32.9%増)と増収増益決算となった。売上高は期初計画を5.0%、営業利益も同26.6%上回る好決算であった。売上総利益が前年同期比19.2%増となったのに対し、販管費が同7.2%増にとどまり、営業利益率は8.4%から10.1%に上昇した。
ITソリューションセグメントではビジネスソリューションで不採算案件が発生したものの、金融・公共ソリューションとシステム機器販売が好調で、売上高は前年同期比16.9%増、営業利益は同65.3%増と期初計画を大きく上回った。サービスソリューションセグメントでも、クラウド・インフラサービスの収益性改善が進み、デジタルソリューションも好調で、売上高は同13.2%増、営業利益も同364.6%増となった。ただ、プロダクトソリューションセグメントでは、売上高は同3.5%増であったものの期初計画にわずかに届かず、組込み開発の一部分野が縮小したことで営業利益も同3.9%減となった。自己資本比率は71.0%に上昇し、東証1部の情報・通信業の平均(2019年3月期平均40.2%)を大きく上回り、財務の健全性は極めて高いと言える。
3. 2020年3月期は引き続き増収増益を予想も、計画を上回る可能性大
同社では、期初の計画を維持し、2020年3月期の売上高38,000百万円(前期比5.2%増)、営業利益3,500百万円(同4.3%増)と、引き続き増収増益を予想している。新中期経営計画の初年度として、売上高、利益ともに過去最高益をさらに更新する見通しだ。また、配当については、前期並みの年間30円を予定しており、配当性向は18.5%の見込みである。ただ、好調な第2四半期実績に基づけば、計画を上回って着地する可能性が高く、増配の可能性もありそうだ。
4. 中期経営計画では顧客のDX実現を先導する企業を目指す
中期経営計画(2020年3月期−2022年3月期)では、「DX FIRST」をスローガンに、顧客のDX実現に貢献することで、同社自体の「価値創造企業への変革」を実行していく方針である。最終年度には売上高43,000百万円、営業利益4,000百万円を目標とし、うちDX関連売上高は10,000百万円への拡大を見込んでいる。こうした意欲的な目標達成のためには、DX対応に向けた3セグメントの連携がカギになる。既に2020年3月期第2四半期には、日本マイクロソフト(株)(以下、MS)のパートナープログラムへの参画、米国RealWearとの産業用スマートグラスの販売代理店契約の締結、自動運転・ADAS用外付制御ユニットの提供開始などの成果が現れている。DX関連事業の売上高も上期実績で12億円となり、通期計画30億円に向けて順調に推移している。
■Key Points
・3つのソリューション事業を展開し、そのシナジーを生かしたIoTとAIを軸に顧客のDX実現を支援できるバックボーンを持つのが強み
・2020年3月期第2四半期の売上高は前年同期比10.3%増、営業利益も同32.9%増と期初計画を大きく上回る好決算。自己資本比率は71.0%となり財務の健全性が極めて高い
・ 中期経営計画初年度の2020年3月期は、売上高38,000百万円(前期比5.2%増)、営業利益3,500百万円(同4.3%増)と、更なる最高益の更新を予想するも、第2四半期実績に基づけば計画を上回る可能性大。配当金は、前期並みの年間30円を予定
・中期経営計画では、「DX FIRST」をスローガンに、最終年度の2022年3月期には、売上高43,000百万円、営業利益4,000百万円を目指す。DX対応に向けた3セグメントの連携が目標達成のカギになるが、DX関連事業の売上高は順調に推移中
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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1. 顧客が求めるDX実現を支援できるバックボーンを持つ
日本システムウエア<9739>は、1966年創業の独立系ITソリューションプロバイダで、技術者が従業員の9割近くを占めるエンジニア集団である。ITソリューション、サービスソリューション、プロダクトソリューションの3つのソリューション事業を展開し、そのシナジーを生かしたIoT(Internet of Things:家電製品やセンサーなど様々なモノをネットワークに接続し、情報収集だけでなく遠隔監視や制御を行い、商品開発やマーケティングに生かすこと)とAIを軸に、顧客が求めるDX(Digital Transformation:デジタル変革、すなわち企業が新たなデジタル技術を活用してビジネスモデルを創出したり、ビジネスプロセスを変えていく事業変革の取り組み)の実現を支援できるバックボーンを持つことが同社の大きな強みである。これらを生かして今後の成長戦略につなげる方針だ。
2. 2020年3月期第2四半期累計は期初計画を大きく上回る
2020年3月期第2四半期累計の業績は、売上高18,485百万円(前年同期比10.3%増)、営業利益1,873百万円(同32.9%増)と増収増益決算となった。売上高は期初計画を5.0%、営業利益も同26.6%上回る好決算であった。売上総利益が前年同期比19.2%増となったのに対し、販管費が同7.2%増にとどまり、営業利益率は8.4%から10.1%に上昇した。
ITソリューションセグメントではビジネスソリューションで不採算案件が発生したものの、金融・公共ソリューションとシステム機器販売が好調で、売上高は前年同期比16.9%増、営業利益は同65.3%増と期初計画を大きく上回った。サービスソリューションセグメントでも、クラウド・インフラサービスの収益性改善が進み、デジタルソリューションも好調で、売上高は同13.2%増、営業利益も同364.6%増となった。ただ、プロダクトソリューションセグメントでは、売上高は同3.5%増であったものの期初計画にわずかに届かず、組込み開発の一部分野が縮小したことで営業利益も同3.9%減となった。自己資本比率は71.0%に上昇し、東証1部の情報・通信業の平均(2019年3月期平均40.2%)を大きく上回り、財務の健全性は極めて高いと言える。
3. 2020年3月期は引き続き増収増益を予想も、計画を上回る可能性大
同社では、期初の計画を維持し、2020年3月期の売上高38,000百万円(前期比5.2%増)、営業利益3,500百万円(同4.3%増)と、引き続き増収増益を予想している。新中期経営計画の初年度として、売上高、利益ともに過去最高益をさらに更新する見通しだ。また、配当については、前期並みの年間30円を予定しており、配当性向は18.5%の見込みである。ただ、好調な第2四半期実績に基づけば、計画を上回って着地する可能性が高く、増配の可能性もありそうだ。
4. 中期経営計画では顧客のDX実現を先導する企業を目指す
中期経営計画(2020年3月期−2022年3月期)では、「DX FIRST」をスローガンに、顧客のDX実現に貢献することで、同社自体の「価値創造企業への変革」を実行していく方針である。最終年度には売上高43,000百万円、営業利益4,000百万円を目標とし、うちDX関連売上高は10,000百万円への拡大を見込んでいる。こうした意欲的な目標達成のためには、DX対応に向けた3セグメントの連携がカギになる。既に2020年3月期第2四半期には、日本マイクロソフト(株)(以下、MS)のパートナープログラムへの参画、米国RealWearとの産業用スマートグラスの販売代理店契約の締結、自動運転・ADAS用外付制御ユニットの提供開始などの成果が現れている。DX関連事業の売上高も上期実績で12億円となり、通期計画30億円に向けて順調に推移している。
■Key Points
・3つのソリューション事業を展開し、そのシナジーを生かしたIoTとAIを軸に顧客のDX実現を支援できるバックボーンを持つのが強み
・2020年3月期第2四半期の売上高は前年同期比10.3%増、営業利益も同32.9%増と期初計画を大きく上回る好決算。自己資本比率は71.0%となり財務の健全性が極めて高い
・ 中期経営計画初年度の2020年3月期は、売上高38,000百万円(前期比5.2%増)、営業利益3,500百万円(同4.3%増)と、更なる最高益の更新を予想するも、第2四半期実績に基づけば計画を上回る可能性大。配当金は、前期並みの年間30円を予定
・中期経営計画では、「DX FIRST」をスローガンに、最終年度の2022年3月期には、売上高43,000百万円、営業利益4,000百万円を目指す。DX対応に向けた3セグメントの連携が目標達成のカギになるが、DX関連事業の売上高は順調に推移中
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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