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セコムのニュース
*13:31JST アールエスシー Research Memo(1):2024年3月期上期は大幅な増収増益。通期予想を増額修正
■要約
1. 会社概要
アール・エス・シー<4664>は2021年に創業50周年を迎えた総合ビルメンテナンス企業であり、人材サービスも展開している。「信頼されるサービスを提供し、人が生活するあらゆる場面において、常に安全・安心・快適な環境を創造していきます」を経営理念に掲げ、「サンシャインシティ」や「丸の内ビルディング(以下、丸ビル)」など、日本を代表するビルの管理業務を手掛けている。創業来の主力である警備保障に加え、清掃、設備・受付、人材サービスなどを組み合わせた総合的なサービス提案に強みがあり、業績は堅調に推移している。今後は業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)化に向けて、機械化や新技術(セキュリティロボットやAI等)を積極的に活用し、持続的な成長を目指す方針である。
5ヶ年の中期経営計画については2年半が経過したが、セコム<9735>との業務提携によるセキュリティロボットの導入、内装工事等を手掛ける友和商工(株)の子会社化、(株)アジラとの業務提携(AI警備システムの導入)など、経営基盤の強化や将来を見据えた取り組みで着々と実績を積み上げており、DX化の流れや再編の動きが加速するなかで、同社はまさに変革期を迎えている。
2. 2024年3月期上期の業績概要
2024年3月期上期の連結業績は、売上高が前年同期比47.1%増の4,214百万円、営業利益が同95.7%増の219百万円と期初予想を上回る大幅な増収増益となった。新たにグループインした友和商工が、PMI(買収後の統合プロセス)の順調な進展により増収に大きく寄与した。また、同社単体についても、旺盛な店舗改装や設備リニューアル需要を取り込んだ設備工事の伸びにより堅調に推移した。利益面でも、増収による収益の押し上げや固定費吸収により大幅な営業増益を達成し、営業利益率が5.2%(前年同期は3.9%)となり大きく改善した。活動面では、行動認識AI技術を提供するアジラとの業務提携を締結し、「サンシャインシティ」においてAI警備システムの実証実験を開始した。
3. 2024年3月期の業績予想
2024年3月期の連結業績予想について同社は、上期業績の上振れや今後の見通し、さらには投資有価証券の売却益等を踏まえ、2回にわたる増額修正を公表した。売上高を前期比30.6%増の7,873百万円、営業利益を同40.0%増の268百万円と、大幅な増収増益を見込んでいる。引き続き同社単体や友和商工の着実な伸びが増収に寄与する想定である。利益面でも、将来に向けた先行費用の負担増などを見込んでいるものの、増収による収益の押し上げ等により増益を確保する。また、年間配当については、中間配当の増額修正により、前期比2円増配となる1株当たり17円を予定している。
4. 今後の成長戦略
想定よりも大型のM&A(友和商工)が実現したことや、将来を見据えた成長投資をさらに積極化する方針としたことから、2023年5月に中期経営計画の見直しを公表した。ただ、基本的な戦略の方向性に変更はない。すなわち、1) 収益力の向上(ソリューション提案、エリア管理体制の構築)、2) 技術力の強化(サービス品質の維持・向上、新技術の導入)、3) 職場環境の改善(従業員エンゲージメントの向上、女性の活躍推進)、4) 経営基盤の強化(持続的な成長の実現、環境への配慮)を基本戦略として、持続的な利益成長の基盤づくりに取り組む方針である。2026年3月期の数値目標として、売上高を7,500百万円、営業利益を300百万円、ROE10%を掲げている。
■Key Points
・2024年3月期上期はM&A効果や設備工事の伸びにより大幅な増収増益を達成
・行動認識AI技術を提供するアジラとの連携により、「サンンシャインシティ」においてAI警備システムの実証実験を開始
・2024年3月期の通期業績予想を増額修正し、通期でも大幅な増収増益を見込む
・中期経営計画では、収益力の向上や新技術の強化などにより、持続的な利益成長の基盤づくりに取り組む方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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1. 会社概要
アール・エス・シー<4664>は2021年に創業50周年を迎えた総合ビルメンテナンス企業であり、人材サービスも展開している。「信頼されるサービスを提供し、人が生活するあらゆる場面において、常に安全・安心・快適な環境を創造していきます」を経営理念に掲げ、「サンシャインシティ」や「丸の内ビルディング(以下、丸ビル)」など、日本を代表するビルの管理業務を手掛けている。創業来の主力である警備保障に加え、清掃、設備・受付、人材サービスなどを組み合わせた総合的なサービス提案に強みがあり、業績は堅調に推移している。今後は業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)化に向けて、機械化や新技術(セキュリティロボットやAI等)を積極的に活用し、持続的な成長を目指す方針である。
5ヶ年の中期経営計画については2年半が経過したが、セコム<9735>との業務提携によるセキュリティロボットの導入、内装工事等を手掛ける友和商工(株)の子会社化、(株)アジラとの業務提携(AI警備システムの導入)など、経営基盤の強化や将来を見据えた取り組みで着々と実績を積み上げており、DX化の流れや再編の動きが加速するなかで、同社はまさに変革期を迎えている。
2. 2024年3月期上期の業績概要
2024年3月期上期の連結業績は、売上高が前年同期比47.1%増の4,214百万円、営業利益が同95.7%増の219百万円と期初予想を上回る大幅な増収増益となった。新たにグループインした友和商工が、PMI(買収後の統合プロセス)の順調な進展により増収に大きく寄与した。また、同社単体についても、旺盛な店舗改装や設備リニューアル需要を取り込んだ設備工事の伸びにより堅調に推移した。利益面でも、増収による収益の押し上げや固定費吸収により大幅な営業増益を達成し、営業利益率が5.2%(前年同期は3.9%)となり大きく改善した。活動面では、行動認識AI技術を提供するアジラとの業務提携を締結し、「サンシャインシティ」においてAI警備システムの実証実験を開始した。
3. 2024年3月期の業績予想
2024年3月期の連結業績予想について同社は、上期業績の上振れや今後の見通し、さらには投資有価証券の売却益等を踏まえ、2回にわたる増額修正を公表した。売上高を前期比30.6%増の7,873百万円、営業利益を同40.0%増の268百万円と、大幅な増収増益を見込んでいる。引き続き同社単体や友和商工の着実な伸びが増収に寄与する想定である。利益面でも、将来に向けた先行費用の負担増などを見込んでいるものの、増収による収益の押し上げ等により増益を確保する。また、年間配当については、中間配当の増額修正により、前期比2円増配となる1株当たり17円を予定している。
4. 今後の成長戦略
想定よりも大型のM&A(友和商工)が実現したことや、将来を見据えた成長投資をさらに積極化する方針としたことから、2023年5月に中期経営計画の見直しを公表した。ただ、基本的な戦略の方向性に変更はない。すなわち、1) 収益力の向上(ソリューション提案、エリア管理体制の構築)、2) 技術力の強化(サービス品質の維持・向上、新技術の導入)、3) 職場環境の改善(従業員エンゲージメントの向上、女性の活躍推進)、4) 経営基盤の強化(持続的な成長の実現、環境への配慮)を基本戦略として、持続的な利益成長の基盤づくりに取り組む方針である。2026年3月期の数値目標として、売上高を7,500百万円、営業利益を300百万円、ROE10%を掲げている。
■Key Points
・2024年3月期上期はM&A効果や設備工事の伸びにより大幅な増収増益を達成
・行動認識AI技術を提供するアジラとの連携により、「サンンシャインシティ」においてAI警備システムの実証実験を開始
・2024年3月期の通期業績予想を増額修正し、通期でも大幅な増収増益を見込む
・中期経営計画では、収益力の向上や新技術の強化などにより、持続的な利益成長の基盤づくりに取り組む方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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