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日本プロセスのニュース
■業績動向
1. 2019年5月期第2四半期累計は営業・経常減益だが上方修正して計画超で着地
2018年12月28日発表した日本プロセス<9651>の2019年5月期第2四半期累計(6月−11月)の連結業績は、売上高が前年同期比9.9%増の3,283百万円、営業利益が同6.5%減の299百万円、経常利益が同4.7%減の326百万円、親会社株主帰属四半期純利益が同46.4%増の247百万円だった。
なお業績予想を2回上方修正(2018年9月28日に各利益を上方修正、2018年12月25日に売上高と各利益を上方修正)し、期初計画に対して売上高は83百万円、営業利益は109百万円、経常利益は116百万円、親会社株主帰属四半期純利益は107百万円、それぞれ上回って着地した。
持続的な成長に向けた戦略的先行投資負担で営業減益、経常減益だったが、受注が好調に推移し、受注条件の改善、プロジェクト管理の強化、請負化の進展、オフショア開発の拡大、生産性の向上なども寄与して、売上高、利益とも計画超となり、期初計画に対して大幅増益で着地した。親会社株主帰属四半期純利益は、特別利益に計上した負ののれん発生益30百万円、特別損失で2018年5月期第2四半期累計に計上した50周年記念事業費84百万円の一巡が寄与して大幅増益だった。
なお持続的な成長に向けた先行投資では、事業所の移転・新設(京浜事業所の移転、川崎地区及びみなとみらい地区の開発拠点新設)、全社員を対象とした給与ベースアップ及び賞与の増加(合計で実質3%相当の賃上げ)、奨学金返済支援制度の新設などを実施した。
セグメント別の動向は下記のとおりである。
(1) 制御システム
売上高は前年同期比5.5%増の542百万円、営業利益は1.8%減の133百万円だった。エネルギー関連の火力発電所監視・制御システム、配電自動化で作業量が増加した。鉄道関連では新幹線運行管理システムのリプレース案件が立ち上がり、体制を拡大した。在来線運行管理システムとATOSも堅調だった。
(2) 自動車システム
売上高は前年同期比13.3%増の850百万円、営業利益は11.7%増の185百万円だった。需要旺盛な自動運転・ADAS関連は車載ネットワーク制御や基盤ソフトウェアが好調だった。車載制御では電動化案件が増加し、中国のオフショア開発拠点IPD大連の体制を拡大した。また自動運転・ADAS関連や電動化関連などの市場が拡大基調であることも背景として、受注条件が改善傾向である。
(3) 特定情報システム
売上高は前年同期比26.2%減の222百万円、営業利益は41.0%減の47百万円だった。危機管理関連の大型請負案件の検収が下期となるため、第2四半期累計は減収減益だった。なお自動運転・ADAS関連の道路標識画像認識・識別案件で体制を拡大した。
(4) 組込システム
売上高は前年同期比24.4%増の472百万円、営業利益は16.0%増の116百万円だった。企業向けのストレージデバイス開発が堅調に推移し、大規模クラウド向け次世代ストレージの試作研究開発体制を拡大した。医療関連では薬剤分包機開発の担当範囲がミドルウェアやアプリケーション領域に拡大した。建設機械メーカーのIoT案件も堅調だった。
(5) 産業・公共システム
売上高は前年同期比17.0%増の756百万円、営業利益は12.8%増の179百万円だった。駅務機器開発や鉄道子会社向けエンジニアリングサービスが堅調に推移した。注力分野のAI関連では新たに医療機器画像分析案件を受注し、IoT関連では通信制御セキュリティ案件の体制を拡大した。なお航空・宇宙関連は一部案件が保守フェーズに入った。
(6) ITサービス
売上高は前年同期比11.1%増の439百万円、営業利益は44.2%増の78百万円だった。保守・運用サービスで鉄道子会社の大型案件が好調だった。構築サービスではパブリッククラウド分野を戦略的に拡大した。2017年5月期に会計システムが終了した影響で減少傾向だったが、2019年5月期から回復基調となった。
財務健全性高い
2. 財務健全性高い
財務面で見ると、無借金経営で2019年5月期第2四半期末の自己資本比率は88.0%と高水準である。財務健全性は極めて高いと言えるだろう。
なお2019年5月期から、税効果会計にかかる会計基準の一部改正(企業会計基準第28号、平成30年2月16日)等を適用している。このため2019年5月期第2四半期決算短信及び四半期報告書では、財政状態について遡及適用後の2018年5月期末の数値との比較を行っている。下記の「主要経営指標(2015年5月期からの推移)」では、2018年5月期まで適用前の数値を記載している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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1. 2019年5月期第2四半期累計は営業・経常減益だが上方修正して計画超で着地
2018年12月28日発表した日本プロセス<9651>の2019年5月期第2四半期累計(6月−11月)の連結業績は、売上高が前年同期比9.9%増の3,283百万円、営業利益が同6.5%減の299百万円、経常利益が同4.7%減の326百万円、親会社株主帰属四半期純利益が同46.4%増の247百万円だった。
なお業績予想を2回上方修正(2018年9月28日に各利益を上方修正、2018年12月25日に売上高と各利益を上方修正)し、期初計画に対して売上高は83百万円、営業利益は109百万円、経常利益は116百万円、親会社株主帰属四半期純利益は107百万円、それぞれ上回って着地した。
持続的な成長に向けた戦略的先行投資負担で営業減益、経常減益だったが、受注が好調に推移し、受注条件の改善、プロジェクト管理の強化、請負化の進展、オフショア開発の拡大、生産性の向上なども寄与して、売上高、利益とも計画超となり、期初計画に対して大幅増益で着地した。親会社株主帰属四半期純利益は、特別利益に計上した負ののれん発生益30百万円、特別損失で2018年5月期第2四半期累計に計上した50周年記念事業費84百万円の一巡が寄与して大幅増益だった。
なお持続的な成長に向けた先行投資では、事業所の移転・新設(京浜事業所の移転、川崎地区及びみなとみらい地区の開発拠点新設)、全社員を対象とした給与ベースアップ及び賞与の増加(合計で実質3%相当の賃上げ)、奨学金返済支援制度の新設などを実施した。
セグメント別の動向は下記のとおりである。
(1) 制御システム
売上高は前年同期比5.5%増の542百万円、営業利益は1.8%減の133百万円だった。エネルギー関連の火力発電所監視・制御システム、配電自動化で作業量が増加した。鉄道関連では新幹線運行管理システムのリプレース案件が立ち上がり、体制を拡大した。在来線運行管理システムとATOSも堅調だった。
(2) 自動車システム
売上高は前年同期比13.3%増の850百万円、営業利益は11.7%増の185百万円だった。需要旺盛な自動運転・ADAS関連は車載ネットワーク制御や基盤ソフトウェアが好調だった。車載制御では電動化案件が増加し、中国のオフショア開発拠点IPD大連の体制を拡大した。また自動運転・ADAS関連や電動化関連などの市場が拡大基調であることも背景として、受注条件が改善傾向である。
(3) 特定情報システム
売上高は前年同期比26.2%減の222百万円、営業利益は41.0%減の47百万円だった。危機管理関連の大型請負案件の検収が下期となるため、第2四半期累計は減収減益だった。なお自動運転・ADAS関連の道路標識画像認識・識別案件で体制を拡大した。
(4) 組込システム
売上高は前年同期比24.4%増の472百万円、営業利益は16.0%増の116百万円だった。企業向けのストレージデバイス開発が堅調に推移し、大規模クラウド向け次世代ストレージの試作研究開発体制を拡大した。医療関連では薬剤分包機開発の担当範囲がミドルウェアやアプリケーション領域に拡大した。建設機械メーカーのIoT案件も堅調だった。
(5) 産業・公共システム
売上高は前年同期比17.0%増の756百万円、営業利益は12.8%増の179百万円だった。駅務機器開発や鉄道子会社向けエンジニアリングサービスが堅調に推移した。注力分野のAI関連では新たに医療機器画像分析案件を受注し、IoT関連では通信制御セキュリティ案件の体制を拡大した。なお航空・宇宙関連は一部案件が保守フェーズに入った。
(6) ITサービス
売上高は前年同期比11.1%増の439百万円、営業利益は44.2%増の78百万円だった。保守・運用サービスで鉄道子会社の大型案件が好調だった。構築サービスではパブリッククラウド分野を戦略的に拡大した。2017年5月期に会計システムが終了した影響で減少傾向だったが、2019年5月期から回復基調となった。
財務健全性高い
2. 財務健全性高い
財務面で見ると、無借金経営で2019年5月期第2四半期末の自己資本比率は88.0%と高水準である。財務健全性は極めて高いと言えるだろう。
なお2019年5月期から、税効果会計にかかる会計基準の一部改正(企業会計基準第28号、平成30年2月16日)等を適用している。このため2019年5月期第2四半期決算短信及び四半期報告書では、財政状態について遡及適用後の2018年5月期末の数値との比較を行っている。下記の「主要経営指標(2015年5月期からの推移)」では、2018年5月期まで適用前の数値を記載している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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