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タナベコンサルティンググループのニュース
■業績動向
1. 2022年3月期の業績概要
タナベ経営<9644>の2022年3月期の連結業績は、売上高で前期比14.7%増の10,572百万円、営業利益で同23.2%増の926百万円、経常利益で同20.7%増の931百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同21.2%増の604百万円と2期ぶりの増収増益に転じ、売上高、各利益ともに会社計画を上回って着地した。
コロナ禍で加速した企業のビジネスモデル変革のニーズの高まりを背景に、ビジネスモデルや戦略の構築・改革に向けた戦略コンサルティング、並びにDXコンサルティングなどの領域でチームコンサルティング契約社数や受注単価が伸長し、増収要因となった。また、グローウィン・パートナーズ(株)の売上高が通期で寄与したほか、(株)ジェイスリーの売上高が新規連結に伴い5ヶ月分加わったことも増収要因となり、増収分の約半分はM&A効果によるものとなっている。なお、単体売上高については前期比7.0%増の9,072百万円であった。
売上総利益率は販売構成比の変化により前期の44.6%から45.3%に上昇した。前期はコロナ禍により、セールスプロモーション商品において感染防止対策商品の特需的な売上高として617百万円を計上したが、2022年3月期はこれらの売上高が73百万円と大きく減少したほか、付加価値の高いチームコンサルティング売上高が前期比31.5%増の6,131百万円に拡大し、利益率の上昇要因となった。会社別では単体及び(株)リーディング・ソリューションの利益率が上昇した。なお、売上総利益は会社計画比で9.2%減となっているが、期初計画段階では子会社の費用を販管費にまとめて計上していたことによるものであり、販管費がほぼ同額分、会社計画に対して減少している。販管費の主な増加要因は、M&Aによる子会社の費用増加に加えて、のれん償却額が30百万円増加したこと等による。また、四半期ベースで見ると第4四半期(2022年1月~3月)の営業利益が前年同期比で19.4%減益となっているが、これは賞与引当金を積み増したことに加え、先行投資を実施したことが要因となっている。
売上高を契約種類別で見ると、LTV型サービス売上高は前期比23.2%増の7,955百万円、高単価・長期契約型サービス売上高は同27.7%増の6,878百万円といずれも2ケタ増収となり、チームコンサルティング契約社数(期中平均)も同239社増加の847社と過去最高を更新した。チームコンサルティング契約社数の増加についてはグローウィン・パートナーズ(株)などグループ会社の寄与もあるが、単体ベースでも過去最高を更新している。グループ全体のマーケティング戦略として、既述のとおりマーケティングサイトを新規開設したことや、大型無料Web説明会及びグループ会社との共催説明会を実施した結果、多くのリードを獲得できたことも一因と考えられる。大型Web説明会は9回実施し、合計1,200名以上の参加があった。また、共催説明会のテーマとしてはDXやクロスボーダーM&A等が好評であった。
(1) 戦略コンサルティング
経営コンサルティング領域別の売上動向を見ると、戦略コンサルティングは前期比18.5%増の5,940百万円となった。このうちドメイン&ファンクションコンサルティングは、「中長期ビジョンの構築・推進」「ビジネスモデル・成長戦略の構築」等に加えて「SDGsビジネス」「海外展開・海外撤退戦略」「収益構造の見直し」等のニーズが強く、全体のチームコンサルティング契約件数も伸長した。
HRコンサルティングは、「人事制度再構築(働き方改革・ジョブ型雇用等)」や「FCCアカデミー(企業内大学)設立」等に対する大企業や上場企業からの引き合いが増加し、チームコンサルティング契約数が伸長した。また、M&Aアライアンスコンサルティングでは同社のM&Aコンサルティングが好調に推移したほか、グローウィン・パートナーズ(株)の売上高が通年で寄与したこと、大型案件を成約したことなどもあり売上高が伸長した。アライアンスコンサルティングでも大手金融機関との連携が加速し、顧客創造が好調に進んでいる。リージョナルコンサルティングでは地域密着型のコンサルティングモデルの強みが発揮され、いずれの地域においても大企業や優良中堅企業との契約数が増加し好調に推移した。
(2) DXコンサルティング
DXコンサルティングの売上高は前期比107.6%増の1,308百万円となった。デジタルマーケティング戦略の策定から実装・改善までのワンストップコンサルティングに加え、IT化構想支援やERP導入等のバックオフィス業務のDX支援等の案件が増加し、売上高が伸長した。グローウィン・パートナーズ(株)の当該分野における売上高が通年で寄与したことと、(株)ジェイスリーの5ヶ月分の売上高が加わったことも増収要因となっている。
(3) ブランド&デザインコンサルティング
ブランド&デザインコンサルティングの売上高は前期比17.3%増の2,594百万円となった。前期と同様にコロナ禍でのイベント等の中止や延期の影響を受けたものの、好調業界向けのブランディング、大企業向けSNSマーケティング、Webプロモーション等のチームコンサルティング契約数や、CXデザイン、クリエイティブの案件数が増加した。
(4) セールスプロモーション商品
セールスプロモーション商品の売上高は前期比46.4%減の728百万円となった。既述のとおり、コロナ禍による特需で増加した感染防止対策商品の反動減があったほか、イベント等の中止に伴いプロモーション商品が全般的に減少したことが要因となっている。また、ブルーダイアリーについても若干の減収となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 2022年3月期の業績概要
タナベ経営<9644>の2022年3月期の連結業績は、売上高で前期比14.7%増の10,572百万円、営業利益で同23.2%増の926百万円、経常利益で同20.7%増の931百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同21.2%増の604百万円と2期ぶりの増収増益に転じ、売上高、各利益ともに会社計画を上回って着地した。
コロナ禍で加速した企業のビジネスモデル変革のニーズの高まりを背景に、ビジネスモデルや戦略の構築・改革に向けた戦略コンサルティング、並びにDXコンサルティングなどの領域でチームコンサルティング契約社数や受注単価が伸長し、増収要因となった。また、グローウィン・パートナーズ(株)の売上高が通期で寄与したほか、(株)ジェイスリーの売上高が新規連結に伴い5ヶ月分加わったことも増収要因となり、増収分の約半分はM&A効果によるものとなっている。なお、単体売上高については前期比7.0%増の9,072百万円であった。
売上総利益率は販売構成比の変化により前期の44.6%から45.3%に上昇した。前期はコロナ禍により、セールスプロモーション商品において感染防止対策商品の特需的な売上高として617百万円を計上したが、2022年3月期はこれらの売上高が73百万円と大きく減少したほか、付加価値の高いチームコンサルティング売上高が前期比31.5%増の6,131百万円に拡大し、利益率の上昇要因となった。会社別では単体及び(株)リーディング・ソリューションの利益率が上昇した。なお、売上総利益は会社計画比で9.2%減となっているが、期初計画段階では子会社の費用を販管費にまとめて計上していたことによるものであり、販管費がほぼ同額分、会社計画に対して減少している。販管費の主な増加要因は、M&Aによる子会社の費用増加に加えて、のれん償却額が30百万円増加したこと等による。また、四半期ベースで見ると第4四半期(2022年1月~3月)の営業利益が前年同期比で19.4%減益となっているが、これは賞与引当金を積み増したことに加え、先行投資を実施したことが要因となっている。
売上高を契約種類別で見ると、LTV型サービス売上高は前期比23.2%増の7,955百万円、高単価・長期契約型サービス売上高は同27.7%増の6,878百万円といずれも2ケタ増収となり、チームコンサルティング契約社数(期中平均)も同239社増加の847社と過去最高を更新した。チームコンサルティング契約社数の増加についてはグローウィン・パートナーズ(株)などグループ会社の寄与もあるが、単体ベースでも過去最高を更新している。グループ全体のマーケティング戦略として、既述のとおりマーケティングサイトを新規開設したことや、大型無料Web説明会及びグループ会社との共催説明会を実施した結果、多くのリードを獲得できたことも一因と考えられる。大型Web説明会は9回実施し、合計1,200名以上の参加があった。また、共催説明会のテーマとしてはDXやクロスボーダーM&A等が好評であった。
(1) 戦略コンサルティング
経営コンサルティング領域別の売上動向を見ると、戦略コンサルティングは前期比18.5%増の5,940百万円となった。このうちドメイン&ファンクションコンサルティングは、「中長期ビジョンの構築・推進」「ビジネスモデル・成長戦略の構築」等に加えて「SDGsビジネス」「海外展開・海外撤退戦略」「収益構造の見直し」等のニーズが強く、全体のチームコンサルティング契約件数も伸長した。
HRコンサルティングは、「人事制度再構築(働き方改革・ジョブ型雇用等)」や「FCCアカデミー(企業内大学)設立」等に対する大企業や上場企業からの引き合いが増加し、チームコンサルティング契約数が伸長した。また、M&Aアライアンスコンサルティングでは同社のM&Aコンサルティングが好調に推移したほか、グローウィン・パートナーズ(株)の売上高が通年で寄与したこと、大型案件を成約したことなどもあり売上高が伸長した。アライアンスコンサルティングでも大手金融機関との連携が加速し、顧客創造が好調に進んでいる。リージョナルコンサルティングでは地域密着型のコンサルティングモデルの強みが発揮され、いずれの地域においても大企業や優良中堅企業との契約数が増加し好調に推移した。
(2) DXコンサルティング
DXコンサルティングの売上高は前期比107.6%増の1,308百万円となった。デジタルマーケティング戦略の策定から実装・改善までのワンストップコンサルティングに加え、IT化構想支援やERP導入等のバックオフィス業務のDX支援等の案件が増加し、売上高が伸長した。グローウィン・パートナーズ(株)の当該分野における売上高が通年で寄与したことと、(株)ジェイスリーの5ヶ月分の売上高が加わったことも増収要因となっている。
(3) ブランド&デザインコンサルティング
ブランド&デザインコンサルティングの売上高は前期比17.3%増の2,594百万円となった。前期と同様にコロナ禍でのイベント等の中止や延期の影響を受けたものの、好調業界向けのブランディング、大企業向けSNSマーケティング、Webプロモーション等のチームコンサルティング契約数や、CXデザイン、クリエイティブの案件数が増加した。
(4) セールスプロモーション商品
セールスプロモーション商品の売上高は前期比46.4%減の728百万円となった。既述のとおり、コロナ禍による特需で増加した感染防止対策商品の反動減があったほか、イベント等の中止に伴いプロモーション商品が全般的に減少したことが要因となっている。また、ブルーダイアリーについても若干の減収となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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