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タナベ経営 Research Memo(4):2019年3月期業績は期初計画を据え置くものの、受注順調で上振れ可能性高い

配信元:フィスコ
投稿:2019/02/04 15:52
■タナベ経営<9644>の今後の見通し

1. 2019年3月期の業績見通し
2019年3月期の業績見通しは、売上高で前期比2.3%増の9,000百万円、営業利益で同3.6%増の970百万円、経常利益で同2.6%増の990百万円、当期純利益で同0.7%増の680百万円と期初計画を据え置いた。下期も国内景気の回復基調が続くなかで、「ドメイン(事業領域・業種)×ファンクション(組織・経営テーマ)×リージョン(地域)」という観点での「C&C(コンサルティング&コングロマリット)戦略」(コンサルティングプラットフォーム戦略)を推進し、多様なコンサルティングニーズを取り込みながら、安定成長を目指していく方針だ。

主要KPIとなるチームコンサルティングの期中平均契約社数は前期比44社増の990社、売上高で同4.8%増の4,000百万円を計画している。付加価値の高いチームコンサルティングの売上構成比が上昇することで、売上総利益率は46.4%と前期比1.1ポイント上昇する見込みだ。販管費率は人件費増や人材採用費・募集費の増加等を要因に同0.9ポイントの上昇を見込んでいるが、営業利益率は売上総利益率の改善により同0.2ポイント上昇することになる。第2四半期までの進捗が計画を上回っていることや、足下の受注状況が順調に推移していること等から、通期業績についても会社計画を若干上振れする可能性が高いと弊社では見ている。


多様なコンサルティングサービスを提供できる強みを活かして、2019 年3 月期業績も増収増益基調が続く見通し
2. 事業セグメント別見通し
(1) 経営コンサルティング事業
2019年3月期の売上高は前期比2.5%増の5,150百万円、セグメント利益は同1.4%増の1,355百万円となる見通し。経営コンサルティングや人材開発コンサルティングの契約数増加により増収増益を見込んでいる。営業利益率が若干低下するのはコンサルタントの増員による人件費増を見込んでいることが主因。2019年3月期末のコンサルタント人員は経営コンサルタント、人材開発コンサルタント合わせて、前期末比26名増の186名を計画している(新卒採用のコンサルタント候補16名含む)。今後の主な事業戦略は以下のとおり。

a) ドメイン・ファンクションコンサルティング戦略
経営コンサルティング契約への導線となる「戦略ドメイン(事業領域・業種別)&ファンクション(組織・経営テーマ別)研究会」は、スクラップ&ビルドも含めて研究テーマを現在の25テーマから早期に35テーマに拡大していく方針。研究テーマについては時流に合ったニーズの高いテーマを企画し、開催していく。2019年3月期は新規テーマとして「アパレルビジネス・イノベーション」、「生産性カイカク」「100年経営」「“刺さる”プロモーション」「ステージアップ」「食品・商品開発」の合計6つの研究会を立ち上げている。これら研究会において戦略リーダーを育成するとともに、コンサルティングメソッドを確立し、専門コンサルティングチームを大阪本社・東京本社へ設置することにより、付加価値の高いサービスを全国の顧客に提供していく戦略となっている。

b) 人材開発コンサルティング
人材開発コンサルティングでは、「ファーストコールカンパニー(FCC)」を志す企業向けの学びのプラットフォームとして、「FCCアカデミー(企業内大学)」コンセプトを推進する。教育体系の構築や教育コンテンツの開発、社内講師プロデュース等により企業内大学設立を支援する「コンサルティング」、デジタル機器を使って場所と時間を選ばない学習環境を提供する「クラウド」、セミナーやオーダーメイド研修を提供する「リアル」の3つのサービスを提供することで、企業の人材開発ニーズに対して、ワンストップでトータル支援していく。

人材開発に関するサービスでは、様々な企業がeラーニングやタレントマネジメントシステムを提供しているが、いずれも一部のサービスのみであり、企業の人材開発にトータルで対応できる企業は少なく、同社の強みとなる。

クラウドサービスそのものは、年間利用料で約数千円/IDと廉価な設定のため収益への貢献度は小さいものの、前段階となる「コンサルティング」や導入後の「リアル」のコンサルティングサービスも含めれば売上規模も大きくなるため、今後の収益貢献期待は大きい。

2018年9月末で導入社数は約60社と前期末の約50社から順調に増加しており、2020年までに100社への導入を目標としている。現在、導入している企業は中堅企業が多いが、今後は大企業への導入も推進していく方針となっている。また、業種別では建設や食品・外食、ヘルスケア関連企業(調剤薬局等)で導入が進んでいる。導入企業にとっては企業内大学を設置することによって人材育成力を効率的に強化できるだけでなく、人材採用面においてのアピール効果としても期待できることになる。同社では、将来的に業種別で導入企業同士がつながるオープンプラットフォームの構築も検討している。

c) アライアンスコンサルティング戦略
アライアンスコンサルティングでは、全国の金融機関約100先(支店で約4,500店)とのアライアンスを通じて、従来の金融機関向けコンサルティングに加えて、アライアンス先の顧客約7,000社(主に中小企業)を対象とした「ステージアップコンサルティング」、アライアンス先と協働する「M&Aコンサルティング」のメニューを新たに体系化しており、これらサービスを提供していくことで地域企業の発展及び地域経済の活性化支援に貢献していくことを目指している。

「ステージアップコンサルティング」では、売上高1億円、3億円、5億円、10億円といった各ステージの壁を超えていくために必要なコンサルティングを提供していく。「ステージアップ研究会」も発足しており、研究会を通じた顧客開拓も同時に進めていく方針となっている。同社はこれまで主に中堅企業向けにコンサルティングサービスを提供してきたが、スタートアップ企業向けにもコンサルティングの対象領域を広げていくことで、顧客基盤の更なる拡大につなげていく戦略だ。

一方、「M&Aコンサルティング」では、成長のためのM&Aを指向している企業(買い手)に対して、アライアンス先とも連携しながら候補案件を紹介していく。従来も個別では実施していたが、ニーズが旺盛なこともあり、「M&Aアライアンス」を組織化し、サービスメニューを明確化して提供していくことになる。アライアンス先としては、地域金融機関だけでなく最近はメガバンクとの連携も進んできており、成約件数の増加が期待される。ただ、「M&Aコンサルティング」に関しては、同社の中で顧客企業の成長を実現する経営コンサルティングのメニューの1つという位置付けであり、M&A専門のコンサルティング企業のように、積極的にマッチング事業を展開していくスタンスではない。

(2) SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業
2019年3月期の売上高は前期比2.0%増の3,850百万円、セグメント利益は同3.6%増の210百万円となる見通し。SPコンサルティングでもドメイン(業種)・ファンクション(プロモーションテーマ)という観点で業務プロセスの見直しを行い、各ドメインやファンクションに精通したコンサルティングチームを組成し、今まで以上に専門性の高いコンサルティングサービスを提供していくことで、事業を拡大していく戦略だ。

また、プロモーション・ブランディング戦略の立案・実行推進支援においては、Webプロモーションも組み合わせることで顧客価値をより一層高めていく取り組みを推進していく。営業エリアについては従来の主要4拠点(大阪本社、東京本社、中部本部、九州本部)から、全国支社へ広げていく計画となっている。なお、ダイアリーの売上は前期比横ばい水準で見込んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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配信元: フィスコ
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