【井川純一の今夜も兜町で一杯】買いたい弱気 売りたい強気

　今日１２月１４日（水曜日）の日経平均株価は、３円０９銭高の１万９２５３円６１銭で７日続伸も小動きに終始。前日の欧米市場は総じて上昇、米国市場ではＮＹダウが７日続伸で過去最高値更新、リスク許容度の高まっている外国人の買いなどを背景に、どうにかプラス圏で終了しました。ただ、正直よく分かりません。
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　プーチン大統領は、やっぱり手強い。訪日を前にした日本記者団とのインタビューをテレビで見たが、やっぱりこのオヤジ、ただ者ではないわな。まさに、試合巧者といった感じで、訪日直前にもかかわらず、お世辞のひとつもない。したたかそのもので、正直なところ「なんじゃそりぁ～」と吠えたくなった。

　大日本塗料<4611.T>、東海運<9380.T>、リンコーコーポレーション<9355.T>などロシア関連株の株価も様子見ムードが漂う、まぁプーチンさんが来てのお楽しみ。「“隠し玉”もなさそうだし、期待できない」と同僚記者。それでも、なにが飛び出すかは分からない。それが、外交ってもんだ。

　冬である。今年も残すところ……（数えるのが面倒くさいので）あとわずかだ。このトランプ相場、どうも個人投資家はついて来ていない感がある。知り合いの市場関係者曰く「個人投資家ねぇ、買ってきていないよなぁ。まぁ、外国人主導の年末相場だ」。友人の投資家も「押し目待ちだわね。下がってくれないと怖くて買えない」と、おっしゃる。そりゃ、そうだよなぁ、ちょっと上げ足が速すぎるもの。トランプ相場で、最後にババを引きたくないって、ところだろうかね。

　「買いたい弱気と売りたい強気」、投資家心理のまさに真理といえる。前述のプーチン大統領の発言にも、少々ニュアンスこそ違えども、ちょいちょいそんな感じがしてならない。嘘つきと言ってしまえばそれまでだが、そこは戦略ってことになる。

　悪友が、一合１８０円のコップ酒を煽りながら「兜町の人間って、嘘つきばかりだよなぁ」とポツリ。「おいおい、そんなこと言うなよ。なかには、真っ正直な奴だっている」と、当方。その悪友はそっと杯を置き、こちらをキッと睨み言葉を漏らす。「そういう、お前が一番嘘つきなんだよ」。う～ん、返す言葉もありません。
《ＫＣ》

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）