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ナルミヤ・インターナショナルのニュース
日経平均は上昇。310.62円高の23340.52円(出来高概算5億2431万株)で前場の取引を終えている。
前週末2日の米国株式相場は下落。ダウ平均は134.09ドル安の27682.81ドル、ナスダックは251.49ポイント安の11075.02ポイントで取引を終了した。トランプ米大統領の新型コロナ感染で政局不安が広がったほか、9月雇用統計で雇用者数の伸びが予想以上に鈍化したことが嫌気され寄り付きから大きく下落した。その後、追加経済対策の合意期待などから下げ幅を縮小したが、相場を押し上げるには至らなかった。
今日の東京株式市場は買い優勢の展開となった。トランプ氏の主治医らが記者会見で、トランプ氏が5日にも退院する可能性があると述べ、また、トランプ氏が車で病院外に出て座席から支持者に手を振る様子がテレビに映し出されたことなどが安心感となり、前場は概ね買いが優勢だった。
個別では、8月19日に開示した21年2月期上半期(中間期)を上方修正した古野電気<
6814>が一時ストップ高まで買われ、DCM<3050>がTOB実施を正式発表しTOB価格4200円にサヤ寄せした島忠<8184>が20%近い大幅高、21年2月期業績予想を上方修正した竹内製作所<6432>が13%を超す大幅高となったほか、9月の既存店売上高が前年同月比2.6%減と8月の同12.6%減から改善したナルミヤ<9275>、米カリフォルニア州で高速鉄道向けの列車制御システムを約842億円で受注したと発表した日立<6501>が上げた。
一方、通期業績上方修正も出尽くし感が優勢となった大有機化<4187>、未定としていた21年2月期連結営業損益が178億円の赤字予想と発表したTSI HD<3608>、創業者の一人がノーベル医学生理学賞の有力候補とされ期待先行で上げていたが発表を前に利益確定売りが先行したOTS<4564>が下げた。
セクターでは、鉱業、陸運業、保険業、鉄鋼、電気・ガス業などが値上がり率上位。一方、その他製品が値下がりした。東証1部の値上がり銘柄は全体の88%、対して値下がり銘柄は9%となっている。
ここ最近の当欄で何度か「株価=景気/金利」という式を考えてきた。景気が良くなるか金利が低下する局面で株が上がり、景気が悪くなるか金利が上昇する局面で株が下がるということを表した式だ。前回これを取り上げた9月30日の当欄は「金利と景気に焦点を絞った思考回路は投資家にとって重要である反面、意外と欠落しやすいものだ。」という一文でしめた。今回はこのことを簡単に考えてみる。
少し古いが、2001年9月11日、アメリカ同時多発テロ。日本では夜のニュース番組で中継され、翌日の日経平均は6%を超す急落となった。しかし、その3日後には日経平均は底を打ち、約1か月後には早々と同時多発テロ前の水準を回復した。よく考えてみると、同時多発テロは「株価=景気/金利」という式にほとんど影響しない。テロによって多くの方が亡くなることは痛ましく悲しいことだが、それによって景気が失速したり金利が急騰することは想定しづらい。あってもごく短期的なものだろう。しかし投資家はニュースの衝撃度の大きさに慌てふためき、金利と景気に焦点を絞った思考回路が欠落してしまったまま狼狽売りに走り、株価は短期的に急落したということだろう。
先週末からの東京株式市場でも衝撃的なニュースが市場を揺らしている。トランプ大統領の新型コロナ感染だ。先週末、日経平均は急落し、ダウ平均先物は一時500ドルを超す下げとなった。しかし、よく考えると、トランプ氏の新型コロナ感染が景気や金利に影響を及ぼす可能性は高くないだろう。トランプ氏陽性というニュースの衝撃に動揺し株価は急落したが、「株価=景気/金利」にはあまり影響しないと気が付いた投資家が今日の前場、買戻しに躍起となった。取り敢えずはそういうことだろう。
ただ、トランプ氏の病状次第では世界中で新型コロナへの恐怖感が高まり、経済活動が再び沈滞化する可能性はあるかもしれない。この場合、トランプ氏の病状は「株価=景気/金利」に大きく影響することになる。この点は注意しておきたい。
株式市場に突然飛び込んでくる衝撃的なニュース。投資家にとって重要なことはニュースの衝撃度ではなく、ニュースが「株価=景気/金利」に及ぼす影響を的確に判断することだ。このことに関してはもう少し伝えたいことがあるが、紙面の関係で次の機会に回す。
さて、午後の東京株式市場で日経平均はもみ合いとなりそうだ。前場の日経平均は週末2日の下げ幅のほぼ倍返しの水準となり、一段の上値追いにはやや材料不足。一方、米国で追加経済対策合意への期待が強くなっており、東京市場でも株価下支え要因となろう。テクニカル面では23200円台に位置する25日線が下値支持線として機能しそうだ。ただし、トランプ氏の病状に関するニュースが飛び込んできた場合は、再び市場が揺れる可能性がある。緊張感を持って臨みたい。
(小山眞一)
<AK>
前週末2日の米国株式相場は下落。ダウ平均は134.09ドル安の27682.81ドル、ナスダックは251.49ポイント安の11075.02ポイントで取引を終了した。トランプ米大統領の新型コロナ感染で政局不安が広がったほか、9月雇用統計で雇用者数の伸びが予想以上に鈍化したことが嫌気され寄り付きから大きく下落した。その後、追加経済対策の合意期待などから下げ幅を縮小したが、相場を押し上げるには至らなかった。
今日の東京株式市場は買い優勢の展開となった。トランプ氏の主治医らが記者会見で、トランプ氏が5日にも退院する可能性があると述べ、また、トランプ氏が車で病院外に出て座席から支持者に手を振る様子がテレビに映し出されたことなどが安心感となり、前場は概ね買いが優勢だった。
個別では、8月19日に開示した21年2月期上半期(中間期)を上方修正した古野電気<
6814>が一時ストップ高まで買われ、DCM<3050>がTOB実施を正式発表しTOB価格4200円にサヤ寄せした島忠<8184>が20%近い大幅高、21年2月期業績予想を上方修正した竹内製作所<6432>が13%を超す大幅高となったほか、9月の既存店売上高が前年同月比2.6%減と8月の同12.6%減から改善したナルミヤ<9275>、米カリフォルニア州で高速鉄道向けの列車制御システムを約842億円で受注したと発表した日立<6501>が上げた。
一方、通期業績上方修正も出尽くし感が優勢となった大有機化<4187>、未定としていた21年2月期連結営業損益が178億円の赤字予想と発表したTSI HD<3608>、創業者の一人がノーベル医学生理学賞の有力候補とされ期待先行で上げていたが発表を前に利益確定売りが先行したOTS<4564>が下げた。
セクターでは、鉱業、陸運業、保険業、鉄鋼、電気・ガス業などが値上がり率上位。一方、その他製品が値下がりした。東証1部の値上がり銘柄は全体の88%、対して値下がり銘柄は9%となっている。
ここ最近の当欄で何度か「株価=景気/金利」という式を考えてきた。景気が良くなるか金利が低下する局面で株が上がり、景気が悪くなるか金利が上昇する局面で株が下がるということを表した式だ。前回これを取り上げた9月30日の当欄は「金利と景気に焦点を絞った思考回路は投資家にとって重要である反面、意外と欠落しやすいものだ。」という一文でしめた。今回はこのことを簡単に考えてみる。
少し古いが、2001年9月11日、アメリカ同時多発テロ。日本では夜のニュース番組で中継され、翌日の日経平均は6%を超す急落となった。しかし、その3日後には日経平均は底を打ち、約1か月後には早々と同時多発テロ前の水準を回復した。よく考えてみると、同時多発テロは「株価=景気/金利」という式にほとんど影響しない。テロによって多くの方が亡くなることは痛ましく悲しいことだが、それによって景気が失速したり金利が急騰することは想定しづらい。あってもごく短期的なものだろう。しかし投資家はニュースの衝撃度の大きさに慌てふためき、金利と景気に焦点を絞った思考回路が欠落してしまったまま狼狽売りに走り、株価は短期的に急落したということだろう。
先週末からの東京株式市場でも衝撃的なニュースが市場を揺らしている。トランプ大統領の新型コロナ感染だ。先週末、日経平均は急落し、ダウ平均先物は一時500ドルを超す下げとなった。しかし、よく考えると、トランプ氏の新型コロナ感染が景気や金利に影響を及ぼす可能性は高くないだろう。トランプ氏陽性というニュースの衝撃に動揺し株価は急落したが、「株価=景気/金利」にはあまり影響しないと気が付いた投資家が今日の前場、買戻しに躍起となった。取り敢えずはそういうことだろう。
ただ、トランプ氏の病状次第では世界中で新型コロナへの恐怖感が高まり、経済活動が再び沈滞化する可能性はあるかもしれない。この場合、トランプ氏の病状は「株価=景気/金利」に大きく影響することになる。この点は注意しておきたい。
株式市場に突然飛び込んでくる衝撃的なニュース。投資家にとって重要なことはニュースの衝撃度ではなく、ニュースが「株価=景気/金利」に及ぼす影響を的確に判断することだ。このことに関してはもう少し伝えたいことがあるが、紙面の関係で次の機会に回す。
さて、午後の東京株式市場で日経平均はもみ合いとなりそうだ。前場の日経平均は週末2日の下げ幅のほぼ倍返しの水準となり、一段の上値追いにはやや材料不足。一方、米国で追加経済対策合意への期待が強くなっており、東京市場でも株価下支え要因となろう。テクニカル面では23200円台に位置する25日線が下値支持線として機能しそうだ。ただし、トランプ氏の病状に関するニュースが飛び込んできた場合は、再び市場が揺れる可能性がある。緊張感を持って臨みたい。
(小山眞一)
<AK>
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