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イー・ギャランティのニュース
*14:15JST Eギャランティ Research Memo(5):2023年3月期も21期連続で増収増益を達成
■業績動向
1. 2023年3月期の業績概要
イー・ギャランティ<8771>の2023年3月期の連結業績は、売上高で前期比7.6%増の8,494百万円、営業利益で同11.2%増の4,150百万円、経常利益で同12.5%増の4,231百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同16.3%増の2,864百万円となり、21期連続の増収増益を達成した※。ウクライナ紛争の長期化による先行きの不透明さや、物価上昇による債権額の増加に対する債権保全ニーズの高まりに対応すべく、営業人員の増員並びに営業拠点の新設・移転に取り組んだ結果、保証債務が前期末比17.0%増の6,813億円と順調に積み上がり、増収増益要因となった。
※親会社株主に帰属する当期純利益は2021年3月期に特殊要因で減益になっている。
期初会社計画との比較で見ると、契約件数や保証残高は順調に増加したものの、想定よりも企業倒産件数が増加せず平均保証料率が計画を下回ったため売上高は若干未達となった。平均保証料率は複数の取引先の信用リスクを一括して引き受ける包括保証サービスにおいて、リスクの低い(=保証料率の低い)契約が増加したこともあり、半期ベースで見ると2022年3月期の上期1.53%、下期1.46%から2023年3月期は上期が1.38%、下期が1.34%と低下傾向が続いた。一方、原価率も支払保証料率の低下等により前期比で1.1ポイント低下し、売上総利益は同9.1%増となった。
販管費は前期比5.9%増となった。主には営業体制強化に伴う人件費の増加や拠点開設費用並びに賃借料の増加による。期末の連結従業員数は前期末比22名増の192名となった。全体の約6割を占める営業人員を増員したほか、新たな営業拠点として2022年4月に東北支店(仙台市)、同年5月に北陸支店(金沢市)、2023年3月に中四国支店(高松市)を開設したほか、同年2月に北海道支店(札幌市)を移転増床し、各拠点に営業人員を配置した。新設拠点に関しては従来、出張で対応していたが、現地に拠点を設けたことで移動時間や出張費が削減でき、営業の生産性向上と契約件数の増加に寄与した。
手元キャッシュは170億円以上と潤沢で財務内容は良好
2. 財務状況と経営指標
2023年3月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比2,741百万円増加の27,997百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金が232百万円増加し、有価証券が1,200百万円減少した。固定資産については、土地の取得により有形固定資産が396百万円増加したほか、債券の購入等により投資有価証券が2,985百万円増加した。
負債合計は、主に前受金が424百万円増加したことにより、前期末比460百万円増加の5,883百万円となった。また、純資産は前期末比2,281百万円増加の21,998百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益2,864百万円の計上と配当金支出1,216百万円により、利益剰余金が1,646百万円増加したほか、ストックオプションの更新により資本金及び資本剰余金が各271百万円増加した。
経営指標を見ると、経営の安全性を示す自己資本比率は72.7%と前期比で0.8ポイント上昇した。無借金経営で現金及び預金の水準も175億円超と過去最高水準まで積み上がるなど財務内容は良好な状態にあると判断される。収益性について見ると、売上高営業利益率で48.9%、ROEで14.9%、ROAで15.9%といずれも高水準を維持している。これは同社のビジネスモデルが保証料を月額按分で売上計上するストック型のビジネスモデルであることや、提携先との連携により効率的な営業体制を構築できていること、また、競合企業がほとんどなく高い競争優位性を維持していることなどが要因として挙げられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<SI>
1. 2023年3月期の業績概要
イー・ギャランティ<8771>の2023年3月期の連結業績は、売上高で前期比7.6%増の8,494百万円、営業利益で同11.2%増の4,150百万円、経常利益で同12.5%増の4,231百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同16.3%増の2,864百万円となり、21期連続の増収増益を達成した※。ウクライナ紛争の長期化による先行きの不透明さや、物価上昇による債権額の増加に対する債権保全ニーズの高まりに対応すべく、営業人員の増員並びに営業拠点の新設・移転に取り組んだ結果、保証債務が前期末比17.0%増の6,813億円と順調に積み上がり、増収増益要因となった。
※親会社株主に帰属する当期純利益は2021年3月期に特殊要因で減益になっている。
期初会社計画との比較で見ると、契約件数や保証残高は順調に増加したものの、想定よりも企業倒産件数が増加せず平均保証料率が計画を下回ったため売上高は若干未達となった。平均保証料率は複数の取引先の信用リスクを一括して引き受ける包括保証サービスにおいて、リスクの低い(=保証料率の低い)契約が増加したこともあり、半期ベースで見ると2022年3月期の上期1.53%、下期1.46%から2023年3月期は上期が1.38%、下期が1.34%と低下傾向が続いた。一方、原価率も支払保証料率の低下等により前期比で1.1ポイント低下し、売上総利益は同9.1%増となった。
販管費は前期比5.9%増となった。主には営業体制強化に伴う人件費の増加や拠点開設費用並びに賃借料の増加による。期末の連結従業員数は前期末比22名増の192名となった。全体の約6割を占める営業人員を増員したほか、新たな営業拠点として2022年4月に東北支店(仙台市)、同年5月に北陸支店(金沢市)、2023年3月に中四国支店(高松市)を開設したほか、同年2月に北海道支店(札幌市)を移転増床し、各拠点に営業人員を配置した。新設拠点に関しては従来、出張で対応していたが、現地に拠点を設けたことで移動時間や出張費が削減でき、営業の生産性向上と契約件数の増加に寄与した。
手元キャッシュは170億円以上と潤沢で財務内容は良好
2. 財務状況と経営指標
2023年3月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比2,741百万円増加の27,997百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金が232百万円増加し、有価証券が1,200百万円減少した。固定資産については、土地の取得により有形固定資産が396百万円増加したほか、債券の購入等により投資有価証券が2,985百万円増加した。
負債合計は、主に前受金が424百万円増加したことにより、前期末比460百万円増加の5,883百万円となった。また、純資産は前期末比2,281百万円増加の21,998百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益2,864百万円の計上と配当金支出1,216百万円により、利益剰余金が1,646百万円増加したほか、ストックオプションの更新により資本金及び資本剰余金が各271百万円増加した。
経営指標を見ると、経営の安全性を示す自己資本比率は72.7%と前期比で0.8ポイント上昇した。無借金経営で現金及び預金の水準も175億円超と過去最高水準まで積み上がるなど財務内容は良好な状態にあると判断される。収益性について見ると、売上高営業利益率で48.9%、ROEで14.9%、ROAで15.9%といずれも高水準を維持している。これは同社のビジネスモデルが保証料を月額按分で売上計上するストック型のビジネスモデルであることや、提携先との連携により効率的な営業体制を構築できていること、また、競合企業がほとんどなく高い競争優位性を維持していることなどが要因として挙げられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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