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*13:36JST フォーバル Research Memo(6):“F-Japan戦略”の領域を拡大
■成長戦略・トピック
1. “F-Japan戦略”の領域拡大
フォーバル<8275>では、“F-Japan戦略”のもと、地方自治体でのGDX化推進及びその人材育成を行っている。地方自治体の課題を深く掘り下げるなかで、これまでの中小企業を対象とした経済政策にととまらず、地域住民(高齢者等)と住民を支援する団体(社会福祉協議会、民生委員等)も含めたデジタル化の新構想が誕生した。過疎地域の高齢者をデジタルでサポートする仕組みはこれまでも提案されてきたが、デジタルデバイド(情報格差)が障壁となってきた。本構想では、高齢者(対象者)は、WEB・端末を通じて何も触れずに買い物、医療などを受けられる完全フルリモート支援サービスの仕組みを実現した。期待効果としては、高齢者の利便性向上などはもちろんのこと、高齢化する支援団体の負担軽減や地元サポートセンターにおける雇用創出など、支援側のメリットが想定できる。現在は山口県岩国市の中山間地域で実証実験中であり、結果を検証した上で横展開を行う計画である。同地域は、商店がなくなり高齢者にとって買い物が不便となっているほか、独居者も増えお互いのつながりも少なくなっている。同社では、自治体のほか、道の駅や社会福祉団体と連携しつつ、最適な支援インフラを提案していく考えだ。
2. 地方を対象に産官学の連携で支援
同社は、前期から国策とも連動した”F-Japan戦略”を掲げ、取り組みを加速化している。これまで行ってきた中小企業に対するアイコンサービスを発展させ、DX及びGXの支援を融合・進化させ、“GDX”を支援領域とした。この戦略は、政府が推進する「経済財政運営と改革の基本方針2023(骨太方針2023)」における「GX、DX等の加速」や「地域・中小企業の活性化」などに沿った内容である。一方で、中小企業においては、取り組む必要性の認識が不足していたり、情報・人材・資金力・時間なども不足しているといった課題がある。中小企業の経営改善に取り組んできた同社では、新たに2031年を見据えたテーマとして「中小企業のGDX化の伴走型アドバイザーとして確固たる地位を確立」することを宣言し、全国的に、地域の自治体や関係企業、団体、個人を巻き込みながら推進している。同社の主な施策としては、1) GDXアドバイザーの創造、2) 新たな貸出ビジネスの創造、3) 「きづなPARK」の質的・量的拡充、4) 中小企業のスコアリング開始の4点である。これまでの同社のアイコンサービスは首都圏や大都市圏が中心だったが、F-Japan戦略では地方が主戦場となり、民間と民間の関係が主体としたものから産官学連携を基本とする点など、大きな戦略転換と言えるだろう。
3. 自治体へのデジタル化支援事例が拡大
GDXアドバイザーによる活動はDX人材の不足する地方から実践が始まり、実績が積み重なってきた。2023年4月以降のプレスリリース事例だけでも、長野県飯山市、岩手県花巻市、佐賀県唐津市、福岡市、東京都東村山市、長野県北安曇郡白馬村、奈良県北葛城郡王寺町、静岡県袋井市、札幌市、滋賀県愛知郡愛荘町、熊本市、千葉県安房郡鋸南町、愛媛県、秋田県鹿角市、佐賀県、宮城県など多数の自治体との協業実績が挙げられる。同社の役割としては、生産性向上を目指したDXの研修、DX化専門家によるオーダーメイド型の伴走支援、DXやAI・IoT等の先端技術の体験の場の運営、相談業務や相談内容に応じたIT企業とのマッチング、メディア等を用いたDX普及・啓発活動(Webサイト・SNSの運用)など支援業務の幅も拡がっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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1. “F-Japan戦略”の領域拡大
フォーバル<8275>では、“F-Japan戦略”のもと、地方自治体でのGDX化推進及びその人材育成を行っている。地方自治体の課題を深く掘り下げるなかで、これまでの中小企業を対象とした経済政策にととまらず、地域住民(高齢者等)と住民を支援する団体(社会福祉協議会、民生委員等)も含めたデジタル化の新構想が誕生した。過疎地域の高齢者をデジタルでサポートする仕組みはこれまでも提案されてきたが、デジタルデバイド(情報格差)が障壁となってきた。本構想では、高齢者(対象者)は、WEB・端末を通じて何も触れずに買い物、医療などを受けられる完全フルリモート支援サービスの仕組みを実現した。期待効果としては、高齢者の利便性向上などはもちろんのこと、高齢化する支援団体の負担軽減や地元サポートセンターにおける雇用創出など、支援側のメリットが想定できる。現在は山口県岩国市の中山間地域で実証実験中であり、結果を検証した上で横展開を行う計画である。同地域は、商店がなくなり高齢者にとって買い物が不便となっているほか、独居者も増えお互いのつながりも少なくなっている。同社では、自治体のほか、道の駅や社会福祉団体と連携しつつ、最適な支援インフラを提案していく考えだ。
2. 地方を対象に産官学の連携で支援
同社は、前期から国策とも連動した”F-Japan戦略”を掲げ、取り組みを加速化している。これまで行ってきた中小企業に対するアイコンサービスを発展させ、DX及びGXの支援を融合・進化させ、“GDX”を支援領域とした。この戦略は、政府が推進する「経済財政運営と改革の基本方針2023(骨太方針2023)」における「GX、DX等の加速」や「地域・中小企業の活性化」などに沿った内容である。一方で、中小企業においては、取り組む必要性の認識が不足していたり、情報・人材・資金力・時間なども不足しているといった課題がある。中小企業の経営改善に取り組んできた同社では、新たに2031年を見据えたテーマとして「中小企業のGDX化の伴走型アドバイザーとして確固たる地位を確立」することを宣言し、全国的に、地域の自治体や関係企業、団体、個人を巻き込みながら推進している。同社の主な施策としては、1) GDXアドバイザーの創造、2) 新たな貸出ビジネスの創造、3) 「きづなPARK」の質的・量的拡充、4) 中小企業のスコアリング開始の4点である。これまでの同社のアイコンサービスは首都圏や大都市圏が中心だったが、F-Japan戦略では地方が主戦場となり、民間と民間の関係が主体としたものから産官学連携を基本とする点など、大きな戦略転換と言えるだろう。
3. 自治体へのデジタル化支援事例が拡大
GDXアドバイザーによる活動はDX人材の不足する地方から実践が始まり、実績が積み重なってきた。2023年4月以降のプレスリリース事例だけでも、長野県飯山市、岩手県花巻市、佐賀県唐津市、福岡市、東京都東村山市、長野県北安曇郡白馬村、奈良県北葛城郡王寺町、静岡県袋井市、札幌市、滋賀県愛知郡愛荘町、熊本市、千葉県安房郡鋸南町、愛媛県、秋田県鹿角市、佐賀県、宮城県など多数の自治体との協業実績が挙げられる。同社の役割としては、生産性向上を目指したDXの研修、DX化専門家によるオーダーメイド型の伴走支援、DXやAI・IoT等の先端技術の体験の場の運営、相談業務や相談内容に応じたIT企業とのマッチング、メディア等を用いたDX普及・啓発活動(Webサイト・SNSの運用)など支援業務の幅も拡がっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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