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フォーバルのニュース
■要約
フォーバル<8275>は、「中小・中堅企業の利益に貢献する次世代経営コンサルタント集団」を旗印に事業展開を行う。IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングを得意とし、総合コンサルティング、海外進出、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティングなどを行う。従来は情報通信機器の卸売販売を主に行っていたが、2000年代半ばに大きな売上・利益減に直面し、アイコンサービスを主軸としたコンサルティング業態に転換した。このビジネスモデルの転換が奏功し、2020年3月期まで営業利益は12期連続の増益を達成している。
1. 事業概要
フォーバルビジネスグループとフォーバルテレコムビジネスグループが2本柱である。フォーバルビジネスグループでは、中小企業向けに、IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングのほか、総合コンサルティング、海外進出支援、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティングサービス、OA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次ぎなどを手掛ける。同事業グループが行うコンサルティングの特色は5分野(情報通信、海外、環境、人材・教育、起業・事業承継)と3手法(売上拡大、業務効率改善、リスク回避)に整理される。主力サービスであるアイコンサービスは定期訪問と遠隔サポート・状態監視を組み合わせた効率的な支援が特長である。サービス自体の粗利率が高く、端末(パソコン、タブレット、携帯電話、プリンター、コピー機など)やネットワークの状態監視から得られたビッグデータから様々な改善提案を行うことにより関連商材が拡販できるという副次的効果が大きい。結果として、アイコンサービスの売上高とフォーバルビジネスグループ及び同社全体の営業利益には高い相関性がある。
2. 業績動向
2021年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比6.7%減の10,995百万円、営業利益が同42.6%減の282百万円、経常利益が同55.9%減の240百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同85.8%減の84百万円となり、新型コロナウイルス感染拡大(以下、コロナ)の影響を大きく受けたものの一定水準の売上高及び各利益を確保した。売上高に関しては、継続サービス(アイコンサービスなどの経営支援、通信・電力サービスなど)を行う分野は売上減少が軽微だったが、都度の訪問営業によって投資(事務機器、環境機器など)を促進する分野でコロナの影響が大きかった。なお、2021年3月期の連結業績予想は、コロナの影響が不透明であり、合理的に算定することが困難であるため、現段階では未定としている。
3. 成長戦略
同社では、3万社以上の企業にアイコンサービスを提供しているが、コロナの影響により経営環境が激変するなか、個社別の戦略立案を支援している。コロナ禍においても力強く成長している企業もあれば、抜本的な変化が必要となる企業も多く、個社別のきめ細かな対応が必要となったことが背景にある。各企業の実情や市場環境を把握する担当コンサルタントが訪問またはオンラインでコミュニケーションをとり、症状に応じた対策を立案する。すでに8割以上の企業で作成が完了している。
中小企業が抜本的な変革を行う上で有力な手段がデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)である。DXとは、デジタル技術による変革であり、より具体的には、IoTやAIなどの先端技術を活用し、新たな価値を生み出し、様変わりする経営環境において競争力を確保していくことである。身近な例では、飲食店が店内カメラで客数の傾向を把握しスタッフの最適配置をする、Eコマースやデリバリーなどに軸足を移すなどがある。
4. 株主還元策
2021年3月期は、コロナ禍で業績予想は未定ではあるが、配当金は期初予想を据え置き、2020年3月期並みの26円を維持する予想となっている。一方で、配当性向もコロナの影響により業績予想が未定であることから、同様に未定としている。
■Key Points
・情報通信分野を得意とする中小・中堅企業向けコンサルタント集団。継続的なM&Aでグループ拡大
・2020年3月期第1四半期はコロナの影響による営業自粛などが響き減収減益。アイコンサービス等の継続サービスでは影響軽微
・withコロナ時代の中小企業の生き残り戦略を個社別に作成支援。鍵はDX
・8年連続の増配中。2021年3月期はコロナ禍で業績予想未定も前期並みの配当金を見込む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
<ST>
フォーバル<8275>は、「中小・中堅企業の利益に貢献する次世代経営コンサルタント集団」を旗印に事業展開を行う。IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングを得意とし、総合コンサルティング、海外進出、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティングなどを行う。従来は情報通信機器の卸売販売を主に行っていたが、2000年代半ばに大きな売上・利益減に直面し、アイコンサービスを主軸としたコンサルティング業態に転換した。このビジネスモデルの転換が奏功し、2020年3月期まで営業利益は12期連続の増益を達成している。
1. 事業概要
フォーバルビジネスグループとフォーバルテレコムビジネスグループが2本柱である。フォーバルビジネスグループでは、中小企業向けに、IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングのほか、総合コンサルティング、海外進出支援、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティングサービス、OA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次ぎなどを手掛ける。同事業グループが行うコンサルティングの特色は5分野(情報通信、海外、環境、人材・教育、起業・事業承継)と3手法(売上拡大、業務効率改善、リスク回避)に整理される。主力サービスであるアイコンサービスは定期訪問と遠隔サポート・状態監視を組み合わせた効率的な支援が特長である。サービス自体の粗利率が高く、端末(パソコン、タブレット、携帯電話、プリンター、コピー機など)やネットワークの状態監視から得られたビッグデータから様々な改善提案を行うことにより関連商材が拡販できるという副次的効果が大きい。結果として、アイコンサービスの売上高とフォーバルビジネスグループ及び同社全体の営業利益には高い相関性がある。
2. 業績動向
2021年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比6.7%減の10,995百万円、営業利益が同42.6%減の282百万円、経常利益が同55.9%減の240百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同85.8%減の84百万円となり、新型コロナウイルス感染拡大(以下、コロナ)の影響を大きく受けたものの一定水準の売上高及び各利益を確保した。売上高に関しては、継続サービス(アイコンサービスなどの経営支援、通信・電力サービスなど)を行う分野は売上減少が軽微だったが、都度の訪問営業によって投資(事務機器、環境機器など)を促進する分野でコロナの影響が大きかった。なお、2021年3月期の連結業績予想は、コロナの影響が不透明であり、合理的に算定することが困難であるため、現段階では未定としている。
3. 成長戦略
同社では、3万社以上の企業にアイコンサービスを提供しているが、コロナの影響により経営環境が激変するなか、個社別の戦略立案を支援している。コロナ禍においても力強く成長している企業もあれば、抜本的な変化が必要となる企業も多く、個社別のきめ細かな対応が必要となったことが背景にある。各企業の実情や市場環境を把握する担当コンサルタントが訪問またはオンラインでコミュニケーションをとり、症状に応じた対策を立案する。すでに8割以上の企業で作成が完了している。
中小企業が抜本的な変革を行う上で有力な手段がデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)である。DXとは、デジタル技術による変革であり、より具体的には、IoTやAIなどの先端技術を活用し、新たな価値を生み出し、様変わりする経営環境において競争力を確保していくことである。身近な例では、飲食店が店内カメラで客数の傾向を把握しスタッフの最適配置をする、Eコマースやデリバリーなどに軸足を移すなどがある。
4. 株主還元策
2021年3月期は、コロナ禍で業績予想は未定ではあるが、配当金は期初予想を据え置き、2020年3月期並みの26円を維持する予想となっている。一方で、配当性向もコロナの影響により業績予想が未定であることから、同様に未定としている。
■Key Points
・情報通信分野を得意とする中小・中堅企業向けコンサルタント集団。継続的なM&Aでグループ拡大
・2020年3月期第1四半期はコロナの影響による営業自粛などが響き減収減益。アイコンサービス等の継続サービスでは影響軽微
・withコロナ時代の中小企業の生き残り戦略を個社別に作成支援。鍵はDX
・8年連続の増配中。2021年3月期はコロナ禍で業績予想未定も前期並みの配当金を見込む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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