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■会社概要
1. 会社概要
デジタルアーツ<2326>は、企業、公共(官公庁・学校)、家庭向け市場にインターネットセキュリティ関連ソフトウェア及びアプライアンス製品の企画、開発、販売を行うセキュリティソフトメーカー。創業以来、「より便利な、より快適な、より安全なインターネットライフに貢献していく」という経営方針のもと、インターネットアクセスに伴う危険を未然に防止する「Webセキュリティ」や「電子メールセキュリティ」、ファイルの中の重要情報を守る「ファイルの暗号化・追跡ソリューション」といった情報セキュリティ・ソリューションを創出し、提供する。製品の企画・開発から販売・サポートまでを自社で一貫して行っており、サポート、ソフトウェアバージョンアップ、Webセキュリティデータベースの早期提供などユーザーニーズに機敏に対応できる体制を整えている。足元は、「Web・メール・ファイル」のセキュリティ対策製品を中核事業として展開しており、セキュリティ製品の根幹を支える国内最大級のWebセキュリティデータベースと、世界27の国と地域で特許を取得した技術力が高く評価され、Webセキュリティソフトの国内シェアは50%以上。
2. 沿革
1995年6月に同社の代表取締役である道具登志夫(どうぐとしお)氏※1によりインターネット関連アプリケーションソフトの開発、販売を主な目的として設立された。創業後しばらくの間はインターネットの便利ソフトの開発、販売を行っていたが、1998年8月に国産初のWebセキュリティソフトを開発、同時に有害情報の収集を開始した。以後、2000年7月に学校向けセキュリティソフト「i-フィルターSchool Edition」を発売したのに続き、2001年1月には企業向けセキュリティソフト「i-フィルターBusiness Edition」を発売。これらの機能追加のほか、製品ラインアップを広げ、事業規模を拡大。会社設立から7年目の2002年9月に大阪証券取引所ナスダック・ジャパン市場(現東京証券取引所JASDAQグロース)に上場(2012年2月東証市場第2部上場、2013年3月東証市場第1部指定銘柄変更)。
一方、2000年5月に企業のリスクマネジメントツールとしてインターネット・モニタリングサービス「NET iScope」サービス※2を開始し、その後事業は順調に拡大。しかし、同事業を一段と拡大させ、主力のセキュリティ事業と両立するにはリソースが不足することになると判断し、2004年9月に「NET iScope」の営業をガーラ<4777>に譲渡し、セキュリティソフト分野にリソースを集中した。
その後、2007年2月に電子メールセキュリティソフト「m-FILTER」の発売を開始し、事業規模は一段と拡大。 2010年11月にセキュアプロキシアプライアンス「D-SPA」を発売開始したほか、2010年6月に「FinalCode」の提供を開始し、現在の製品ラインアップが整う。
2013年5月に、米国Polkast LLC※3と業務提携し、日本でのサービス拡大を狙いポルキャスト・ジャパン(株)を設立したが、ユーザー満足度の高いサービスを提供することが難しいと判断し、業務提携を解消、ポルキャスト・ジャパンを2015年7月に清算した。
※1 1988年に新日本工販(株)(現フォーバル<8275>)に入社し営業職を経験。その後(株)マクロシステムにてプログラミング、TDKコア(株)(現日本コロムビア)では教育・エンターテインメント分野における経営企画を経験。1997年10月に同社の代表取締役社長に就任した。
※2 インターネット上の書き込み等による情報の継続的監視を目的に、顧客が指定したキーワードを検索条件として日本国内のWebサイトを検索し、検索条件に合致する情報のURLを顧客に提供するサービス。
※3 グローバル市場において、オリジナルのクラウドを構築できるアプリケーション「Polkast」を用いて会社や家庭内の自分のPCをクラウド化し、スマートフォンやタブレット等の複数の端末機器間でドキュメントファイルや動画・音楽・写真ファイル等の電子データの管理、アクセス制御及びデータ転送を高速かつセキュアな環境下で行うことができるサービスを提供する。
一方、2014年4月に世界中に新しいセキュリティ対策の概念を訴求するとともに、北米での「FinalCode」の拡販を狙い米国にFinalCode, Inc.を設立。2015年11月にシンガポールにDigital Arts Asia Pacific Pte. Ltd.を設立、2016年2月に社名をFinalCode Asia Pacific Pte. Ltd.へ変更、英国子会社Digital Arts Europe Ltd(2011年4月設立)もFinalCode Europe Limitedに社名変更し、FinalCode販売の海外拠点整備に取り組む。また、国内では大企業顧客の開拓を進めるため、経営戦略及びIT戦略コンサルティング事業に特化したデジタルアーツコンサルティング(株)を2016年4月に設立した。なお、直近では海外戦略の見直しにより体制再編を行い、米国・英国・アジアの各地域販売子会社は、それぞれDigital Arts America, Inc.、Digital Arts Europe Limited、Digital Arts Asia Pacific Pte. Ltd.に社名変更している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)
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1. 会社概要
デジタルアーツ<2326>は、企業、公共(官公庁・学校)、家庭向け市場にインターネットセキュリティ関連ソフトウェア及びアプライアンス製品の企画、開発、販売を行うセキュリティソフトメーカー。創業以来、「より便利な、より快適な、より安全なインターネットライフに貢献していく」という経営方針のもと、インターネットアクセスに伴う危険を未然に防止する「Webセキュリティ」や「電子メールセキュリティ」、ファイルの中の重要情報を守る「ファイルの暗号化・追跡ソリューション」といった情報セキュリティ・ソリューションを創出し、提供する。製品の企画・開発から販売・サポートまでを自社で一貫して行っており、サポート、ソフトウェアバージョンアップ、Webセキュリティデータベースの早期提供などユーザーニーズに機敏に対応できる体制を整えている。足元は、「Web・メール・ファイル」のセキュリティ対策製品を中核事業として展開しており、セキュリティ製品の根幹を支える国内最大級のWebセキュリティデータベースと、世界27の国と地域で特許を取得した技術力が高く評価され、Webセキュリティソフトの国内シェアは50%以上。
2. 沿革
1995年6月に同社の代表取締役である道具登志夫(どうぐとしお)氏※1によりインターネット関連アプリケーションソフトの開発、販売を主な目的として設立された。創業後しばらくの間はインターネットの便利ソフトの開発、販売を行っていたが、1998年8月に国産初のWebセキュリティソフトを開発、同時に有害情報の収集を開始した。以後、2000年7月に学校向けセキュリティソフト「i-フィルターSchool Edition」を発売したのに続き、2001年1月には企業向けセキュリティソフト「i-フィルターBusiness Edition」を発売。これらの機能追加のほか、製品ラインアップを広げ、事業規模を拡大。会社設立から7年目の2002年9月に大阪証券取引所ナスダック・ジャパン市場(現東京証券取引所JASDAQグロース)に上場(2012年2月東証市場第2部上場、2013年3月東証市場第1部指定銘柄変更)。
一方、2000年5月に企業のリスクマネジメントツールとしてインターネット・モニタリングサービス「NET iScope」サービス※2を開始し、その後事業は順調に拡大。しかし、同事業を一段と拡大させ、主力のセキュリティ事業と両立するにはリソースが不足することになると判断し、2004年9月に「NET iScope」の営業をガーラ<4777>に譲渡し、セキュリティソフト分野にリソースを集中した。
その後、2007年2月に電子メールセキュリティソフト「m-FILTER」の発売を開始し、事業規模は一段と拡大。 2010年11月にセキュアプロキシアプライアンス「D-SPA」を発売開始したほか、2010年6月に「FinalCode」の提供を開始し、現在の製品ラインアップが整う。
2013年5月に、米国Polkast LLC※3と業務提携し、日本でのサービス拡大を狙いポルキャスト・ジャパン(株)を設立したが、ユーザー満足度の高いサービスを提供することが難しいと判断し、業務提携を解消、ポルキャスト・ジャパンを2015年7月に清算した。
※1 1988年に新日本工販(株)(現フォーバル<8275>)に入社し営業職を経験。その後(株)マクロシステムにてプログラミング、TDKコア(株)(現日本コロムビア)では教育・エンターテインメント分野における経営企画を経験。1997年10月に同社の代表取締役社長に就任した。
※2 インターネット上の書き込み等による情報の継続的監視を目的に、顧客が指定したキーワードを検索条件として日本国内のWebサイトを検索し、検索条件に合致する情報のURLを顧客に提供するサービス。
※3 グローバル市場において、オリジナルのクラウドを構築できるアプリケーション「Polkast」を用いて会社や家庭内の自分のPCをクラウド化し、スマートフォンやタブレット等の複数の端末機器間でドキュメントファイルや動画・音楽・写真ファイル等の電子データの管理、アクセス制御及びデータ転送を高速かつセキュアな環境下で行うことができるサービスを提供する。
一方、2014年4月に世界中に新しいセキュリティ対策の概念を訴求するとともに、北米での「FinalCode」の拡販を狙い米国にFinalCode, Inc.を設立。2015年11月にシンガポールにDigital Arts Asia Pacific Pte. Ltd.を設立、2016年2月に社名をFinalCode Asia Pacific Pte. Ltd.へ変更、英国子会社Digital Arts Europe Ltd(2011年4月設立)もFinalCode Europe Limitedに社名変更し、FinalCode販売の海外拠点整備に取り組む。また、国内では大企業顧客の開拓を進めるため、経営戦略及びIT戦略コンサルティング事業に特化したデジタルアーツコンサルティング(株)を2016年4月に設立した。なお、直近では海外戦略の見直しにより体制再編を行い、米国・英国・アジアの各地域販売子会社は、それぞれDigital Arts America, Inc.、Digital Arts Europe Limited、Digital Arts Asia Pacific Pte. Ltd.に社名変更している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)
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