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フォーバルのニュース
■要約
フォーバル<8275>は、「中小・中堅企業の利益に貢献する次世代経営コンサルタント集団」を旗印に事業展開を行う。IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングを得意とし、総合コンサルティング、海外進出、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティング等を行う。従来は情報通信機器の卸売販売を主に行っていたが、2000年代半ばに大きな売上・利益減に直面し、アイコンサービスを主軸としたコンサルティング業態に転換。このビジネスモデルの転換が成功し、2018年3月期まで営業利益は10期連続の増益を達成している。情報化や経営改善、海外進出など中小企業が抱える様々な課題を解決するユニークな企業である。
1. 事業概要
アイコンサービスを核に成長するフォーバルビジネスグループが事業の柱である。グループ内には、情報通信から環境、人材・教育、海外進出まで中小企業向けの幅広いメニューがある。フォーバルビジネスグループでは、中小企業向けに、IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングのほか、総合コンサル、海外進出支援、人材・教育、環境などの経営コンサルティングサービス、OA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次ぎなどを手掛ける。アイコンサービスは定期訪問と遠隔サポート・状態監視を組み合わせた効率的な支援が特徴である。サービス自体の粗利率が高く、端末(パソコン、タブレット、携帯電話、プリンター、コピー機など)やネットワークの状態監視から得られたビッグデータから様々な改善提案を行うことにより関連商材が拡販できるという副次的効果が大きい。結果として、アイコンサービスの売上高とフォーバルビジネスグループおよび同社全体の営業利益には高い相関性がある。
2. 業績動向
2019年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比6.1%増の12,888百万円、営業利益が同35.6%増の557百万円、経常利益が同40.7%増の592百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同89.7%増の401百万円となり、売上高・各利益ともに好調に滑り出した。フォーバルビジネスグループが増収増益をけん引。アイコンサービスを始めとする付加価値の高いサービスが伸びたことが要因である。総合環境コンサルティングビジネスグループでは太陽光パネルからLEDや蓄電池の販売にシフトし構造改革が進捗したために、前期のセグメント損失から黒字転換を果たした。また、「その他」セグメントである人材教育部門も好調に推移した。
2019年3月期通期の連結業績は、売上高が前期比3.2%増の53,000百万円、営業利益が同5.1%増の3,000百万円、経常利益が同4.7%増の3,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同4.9%増の1,830百万円と増収増益を予想している(期初予想から変化なし)。主力のフォーバルビジネスグループが好調に推移し全社を引っ張る構造は今期も続く見込みだ。その中でアイコンサービスは販売会社経由の導入(OEM)を増やす戦略を継続する。前期に苦戦した総合環境コンサルティングビジネスグループでは依然として太陽光パネルに関する外部環境は厳しいものの、LEDや蓄電池などが伸び始め、第1四半期でさっそく黒字化を達成した。売上高の第1四半期進捗率は24.3%(前年同期は23.7%)、営業利益の第1四半期進捗率は18.6%(同14.4%)といずれも前期よりも進捗が良い。同社の事業は約4割がストック型ビジネスであり、期末に向けて売上・利益が積み上がる傾向にある。2019年3月期は11年連続の営業・経常増益に向けて期待が膨らむ。
3. 成長戦略
同社は中小企業を元気にするために「新しいあたりまえ」を次々と創造し、提案をしてきた。第4次産業革命が進行する昨今においては、「IT技術の導入を通じた働き方改革の推進」の旗振り役になることが同社の大きなミッションとなっている。新たな仕組みやツールを商品化する場合、まずは同社社内で導入し、その効果の検証を事前に行うのが常である。具体的には、「iPadを営業組織に導入」、「サテライトオフィス、フリーアドレスデスク導入」、「時間単位の有給休暇導入」などをいち早く導入し効果を上げてきた。2018年2月には、特に優良な健康経営を実践している企業や団体を認定する「健康経営優良法人2018(ホワイト500)」に選ばれた。同社は働き方改革の各分野で半歩先を行く仕組みを導入し、中小企業へ普及させるという大きな役割を担っている。
4. 株主還元策
同社は、配当による株主への利益還元を重要な経営課題の1つとして認識している。過去の実績では、安定的な利益成長を背景に6期連続の増配を続けており、配当性向は30%前後を維持してきた。2019年3月期の1株当たり配当金は年間で22円、配当性向30.1%を予想する。
■Key Points
・アイコンサービスを核に成長するフォーバルビジネスグループが柱。情報通信から環境、人材・教育、海外進出まで幅広いメニューを持つ
・2019年3月期は11期連続増益を見込む。前年同期を上回る第1四半期進捗率
・中小企業の働き方改革の旗振り役として自らも実践。健康経営優良法人2018(ホワイト500)に認定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
<MH>
フォーバル<8275>は、「中小・中堅企業の利益に貢献する次世代経営コンサルタント集団」を旗印に事業展開を行う。IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングを得意とし、総合コンサルティング、海外進出、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティング等を行う。従来は情報通信機器の卸売販売を主に行っていたが、2000年代半ばに大きな売上・利益減に直面し、アイコンサービスを主軸としたコンサルティング業態に転換。このビジネスモデルの転換が成功し、2018年3月期まで営業利益は10期連続の増益を達成している。情報化や経営改善、海外進出など中小企業が抱える様々な課題を解決するユニークな企業である。
1. 事業概要
アイコンサービスを核に成長するフォーバルビジネスグループが事業の柱である。グループ内には、情報通信から環境、人材・教育、海外進出まで中小企業向けの幅広いメニューがある。フォーバルビジネスグループでは、中小企業向けに、IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングのほか、総合コンサル、海外進出支援、人材・教育、環境などの経営コンサルティングサービス、OA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次ぎなどを手掛ける。アイコンサービスは定期訪問と遠隔サポート・状態監視を組み合わせた効率的な支援が特徴である。サービス自体の粗利率が高く、端末(パソコン、タブレット、携帯電話、プリンター、コピー機など)やネットワークの状態監視から得られたビッグデータから様々な改善提案を行うことにより関連商材が拡販できるという副次的効果が大きい。結果として、アイコンサービスの売上高とフォーバルビジネスグループおよび同社全体の営業利益には高い相関性がある。
2. 業績動向
2019年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比6.1%増の12,888百万円、営業利益が同35.6%増の557百万円、経常利益が同40.7%増の592百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同89.7%増の401百万円となり、売上高・各利益ともに好調に滑り出した。フォーバルビジネスグループが増収増益をけん引。アイコンサービスを始めとする付加価値の高いサービスが伸びたことが要因である。総合環境コンサルティングビジネスグループでは太陽光パネルからLEDや蓄電池の販売にシフトし構造改革が進捗したために、前期のセグメント損失から黒字転換を果たした。また、「その他」セグメントである人材教育部門も好調に推移した。
2019年3月期通期の連結業績は、売上高が前期比3.2%増の53,000百万円、営業利益が同5.1%増の3,000百万円、経常利益が同4.7%増の3,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同4.9%増の1,830百万円と増収増益を予想している(期初予想から変化なし)。主力のフォーバルビジネスグループが好調に推移し全社を引っ張る構造は今期も続く見込みだ。その中でアイコンサービスは販売会社経由の導入(OEM)を増やす戦略を継続する。前期に苦戦した総合環境コンサルティングビジネスグループでは依然として太陽光パネルに関する外部環境は厳しいものの、LEDや蓄電池などが伸び始め、第1四半期でさっそく黒字化を達成した。売上高の第1四半期進捗率は24.3%(前年同期は23.7%)、営業利益の第1四半期進捗率は18.6%(同14.4%)といずれも前期よりも進捗が良い。同社の事業は約4割がストック型ビジネスであり、期末に向けて売上・利益が積み上がる傾向にある。2019年3月期は11年連続の営業・経常増益に向けて期待が膨らむ。
3. 成長戦略
同社は中小企業を元気にするために「新しいあたりまえ」を次々と創造し、提案をしてきた。第4次産業革命が進行する昨今においては、「IT技術の導入を通じた働き方改革の推進」の旗振り役になることが同社の大きなミッションとなっている。新たな仕組みやツールを商品化する場合、まずは同社社内で導入し、その効果の検証を事前に行うのが常である。具体的には、「iPadを営業組織に導入」、「サテライトオフィス、フリーアドレスデスク導入」、「時間単位の有給休暇導入」などをいち早く導入し効果を上げてきた。2018年2月には、特に優良な健康経営を実践している企業や団体を認定する「健康経営優良法人2018(ホワイト500)」に選ばれた。同社は働き方改革の各分野で半歩先を行く仕組みを導入し、中小企業へ普及させるという大きな役割を担っている。
4. 株主還元策
同社は、配当による株主への利益還元を重要な経営課題の1つとして認識している。過去の実績では、安定的な利益成長を背景に6期連続の増配を続けており、配当性向は30%前後を維持してきた。2019年3月期の1株当たり配当金は年間で22円、配当性向30.1%を予想する。
■Key Points
・アイコンサービスを核に成長するフォーバルビジネスグループが柱。情報通信から環境、人材・教育、海外進出まで幅広いメニューを持つ
・2019年3月期は11期連続増益を見込む。前年同期を上回る第1四半期進捗率
・中小企業の働き方改革の旗振り役として自らも実践。健康経営優良法人2018(ホワイト500)に認定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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