ＡＯＫＩＨＤ、今期経常を赤字拡大に下方修正、配当も13円減額

　ＡＯＫＩホールディングス <8214> が3月19日大引け後(15:30)に業績・配当修正を発表。21年3月期の連結経常損益を従来予想の30億円の赤字→84億円の赤字(前期は55億円の黒字)に下方修正し、赤字幅が拡大する見通しとなった。

　会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結経常利益も従来予想の93.9億円→39.9億円(前年同期は59.9億円)に57.5％減額し、一転して33.4％減益計算になる。

　業績悪化に伴い、従来13円を計画していた下期配当は見送る方針とした。年間配当は10円(前期は46円)となる。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　　当社グループは、現在においても新型コロナウイルス感染症の影響を受けております。　当初業績予想を発表した2020年９月23日における今後の見通しについて、同感染症は一定程度の広がりが継続する一方、経済活動は徐々に回復し入学式や入社式等のイベントは概ね行われることを前提としておりました。その後、11月下旬頃より当該感染症が急速に拡大し成人式の中止や縮小があったものの、第３四半期連結累計期間の業績はエンターテイメント事業で予想をやや下回る影響はありましたが、全体としては概ね予想どおり推移いたしました。　しかしながら、同感染症の拡大は継続し2021年１月７日には日本政府による緊急事態宣言の発令、さらに、度重なる緊急事態宣言の延長等もあり外出自粛の要請、一部店舗の臨時休業や時間短縮営業が継続し、経済活動は引き続き制限されており、想定以上の影響を受ける結果となる見通しです。　このような状況のなかで通期の業績について、１．売上高は、第４四半期に入り経済活動が回復傾向となる見通しでしたが、逆に引き続き制限されることとなったこと等により、各事業において減少する見込みとなりました。２．営業利益及び経常利益は、人件費の効率化や家賃等の固定費を含めた経費削減に努めましたが、売上高の減少及び売上総利益率の低下が大きく影響し、予想を大幅に下回る見込みとなりました。３．親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益が減少する見通しとなった他、一部連結子会社の収益性の低下に伴い繰延税金資産の一部を取り崩し、法人税等調整額を計上することが見込まれる状況となったこと等により上記のとおり修正いたしました。

　　剰余金の配当の決定に関する方針は、前年実績以上を維持しつつ配当性向30％以上を基本とすることとしております。　しかしながら、2021年３月期の業績予想は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を想定以上に受け、大変厳しい状況となる見通しです。このような状況において、同感染症収束の見通しが未だに不透明なこと、財務体質の健全化及び資金の状況等を鑑み、誠に遺憾ではございますが、2021年３月期の期末配当は見送り、年間配当予想は10円（中間配当10円）とさせていただきます。株主の皆様には深くお詫び申し上げます。（注）上記の予想は、発表日現在において入手可能な情報に基づいて作成したものであり、実際の業績は今後様々な要因によって大きく異なる可能性があります。