＜動意株・３日＞（大引け）＝関電化、ジャパンパイル、日本一Ｓなど

　関東電化工業＜4047.T＞＝大幅高で３連騰。主力製品のフッ素系ガスが半導体チップの高密度化などを背景に需要旺盛で収益を牽引、年初からの製品価格の値上げ進捗も採算改善効果をもたらせている。原油安による原材料価格の低下メリットも大きい。また、需要増に対応して増産投資を積極化する姿勢を示していることから、今後一段と売り上げと利益の拡大傾向が強まる可能性が指摘されている。会社側が計画する１６年３月期営業利益６０億円（前期比２９．７％増）は１割程度上振れするとの見方が市場関係者の間では強いようだ。

　ジャパンパイル＜5288.T＞＝４連騰。高強度の大口径パイルに強みを持ち、東京五輪絡みの活況な建設需要を背景として大型物件に絡む受注を確保している。また、海外ではベトナム子会社との連携で中期的な収益貢献が見込まれている。今年１０月にホールディング会社に移行することで、経営戦略の迅速化も期待できる。株式需給面では６月以降、買い残の整理が進捗しており上値を軽くしている。

　日本一ソフトウェア＜3851.T＞＝一時ストップ高。きょうは前場終盤まで音無しの構えだったが、「１１時２０分前後に上値の売り玉を払う買いが入り動意含みとなり、引け際にかけて個人とみられる追随買いでストップ高となった」（市場関係者）という。同社株は元来売り物薄であり、小口の買いでも値が飛びやすい。昨日、同社は『謎の公式サイト』をオープンしており、これが新作に対するプロモーションとして一部で話題となったことで、株高に反映されたもよう。

　米久＜2290.T＞＝急反発。同社が２日の取引終了後に発表した第１四半期（３～５月）連結決算で、売上高４１９億５４００万円（前年同期比１５．０％増）、営業利益１８億５００万円（同７５．４％増）、純利益１１億５０００万円（同３２．１％増）と大幅増益となったことを好感した買いが入っている。加工品事業でベーコン・焼豚などが好調に推移したほか、創業５０周年記念キャンペーンを行ったソーセージも伸長。また、食肉相場の高値推移も追い風となり業績を押し上げた。

　さが美＜8201.T＞＝６日ぶり急反発、２００円台に切り返してきた。先月１６日に経済産業省の「和装振興研究会」が「着物の日」の設置を提言したことを受け、それを契機に需給相場に突入した。その後は増し担保規制や、第１四半期連結決算で、営業損益が赤字を発表したことなど業績面の低調が嫌気されて急速な調整を余儀なくされていたが、きょうは朝方から目先リバウンド狙いの買いが優勢となっている。価格帯別売買高では２００円近辺での滞留出来高が際立っており、２００円を超えてくると２４０円近辺までは潜在的な売り圧力が一気に軽減される。株式需給面での仕掛けやすさも意識されているようだ。

　ダイセキ環境ソリューション＜1712.T＞＝４日続伸。同社は２日の取引終了後、１６年２月期の連結業績見通しについて、売上高を従来予想の１３１億７８００万円から１３６億３６００万円（前期比６．２％増）へ、営業利益を同１３億４４００万円から１３億６７００万円（同１１．５％増）へ、純利益を同７億８７００万円から７億９８００万円（同１１．６％増）へ上方修正したことが好感されている。関東地区で受注した大型案件について、年間を通じて均等に処理することを想定していたが、現場の工程の都合上、第１四半期に大半を処理することになったことが業績押し上げにつながった。

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出所：株経通信（株式会社みんかぶ）