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川辺のニュース
■川辺<8123>の成長戦略
1. コト提案型企業への変革を加速
創業100周年(2023年2月)に向けた中期経営計画2020(2021年3月期~2023年3月期)では、経営ビジョンに「人と人の繋がりを大切にするコト提案型企業を目指す」、企業スローガンに「新たな瞬(とき)を染める」、新中期経営計画スローガンに「改革 −過去からの脱皮−」を掲げ、経営指標の目標数値は最終年度2023年3月期のROA(総資本利益率)2.61%、ROE(株主資本利益率)4.60%としている。
経営戦略の基本として、成長戦略実行(新規販路の開拓、直営店の収益改善、EC販売の強化、海外販路の開拓)、原価抑制(ブランドライセンスの見直し、価格及び価値の見直し、企画品数の見直し、生産コストの見直し)、経営資源有効活用(成長戦略を達成するための組織変更と人員配置、IT化による業務効率化、働き方改革による資源の有効活用、人材育成を含めた教育への投資)を実行・推進し、創業100周年に向けて安定収益構造の確立を図るとしている。
新規販路開拓と商品アイテム拡充を推進
2. 新規販路開拓と商品アイテム拡充を推進
収益回復に向けた2022年3月期の重点課題としては、「新規販路の開拓」「EC事業の拡大」「収益の改善」「マーケティング活動及び広報活動の強化」「SDGsの取り組み」を掲げている。
「新規販路の開拓」では、前期から取り組んでいる大手雑貨マーケットや大手書店グループなどへのアプローチを継続的に強化する。雑貨・書店マーケットは同社が導入しているブランドのキャラクター雑貨との相性が良い。また生協や郵便局へのアプローチや、親会社となった一広の販売先へのアプローチも強化する。さらに新たな取り組みとして、非接触・非対面ニーズが高まっていることも背景に、自販機を活用した販売を開始している。2021年7月には、京急線品川駅ホームの休憩室内自動販売機コーナー(運営は(株)誠友社)で、ハンカチーフ・タオルハンカチーフの販売を開始した。
なお従来の百貨店販路に関しては、閉店、売場縮小・移転、取引形態変更などの動きに対して、消費者ニーズ・消費トレンドを的確に捉えて、ブランドライセンスの見直し・入れ替えを積極的に実行する。直営小売店は事業環境悪化の現状に鑑みて新規出店を当面凍結する。
また商品アイテム拡充も推進する。DR.C医薬の光触媒を応用したクリーン技術「ハイドロ銀チタン(R)」マスクに加えて、定款変更によってメディカル分野の取り扱いを開始する予定である。親会社となった一広を中核とするタオル美術館グループも、DR.C医薬の「ハイドロ銀チタン(R)」の取り組みに2017年から参画し、衛生面に配慮した高機能タオル製品やガーゼマスク製品の販売を強化している。直営小売店はバッグ以外の品揃えの充実、フレグランスは希少性の高いメゾン系ブランド中心の品揃えにシフトする方針だ。
なお2021年3月には、DR.C医薬が新たに開発した「DR.C20」を活用して、商品開発の協議を開始すると発表している。DR.C20が新型コロナウイルスの感染価を5分以内に99%下げ、スパイクタンパク質を崩壊させることが視覚的に実証された。この研究成果を基にして、新型コロナウイルス感染予防策としての商品開発(ハンカチーフ等の衛生用品)を目指すとしている。
「EC事業の拡大」では、自社及び他社EC全般を強化する。フレグランスを含めて販売コンテンツを拡充するとともに、SNSと連動して集客増・売上増を目指す。現状はモール出店(楽天市場、Amazon)の比率が高いが、中期的には自社ECサイトやTV通販(QVCテレビショッピング)の比率を高める方針だ。
「収益の改善」では、データ活用による生産性の向上、販売ロスの削減、在庫の削減、ペーパーレス化などで販売管理費圧縮を推進し、収益改善を図る。
「マーケティング活動及び広報活動の強化」では、インスタグラムのフォロワー数が1万人を突破した。マーケティング活動においてSNSは欠かすことができない手段の1つとなっているため、今後もさらに強化してリアル店舗及びECサイトの集客増を図る。またIR(投資家向け広報)活動を強化する。
「SDGsの取り組み」については、国際社会共通の目標に対して「できることから始めよう」をテーマに掲げ、再生繊維の使用や環境に配慮したモノづくりを本格的にスタートさせる方針だ。No.6(安全な水とトイレを世界中に)、No.8(働きがいも経済成長も)、No.10(人や国の不平等をなくそう)、No.12(つくる責任 つかう責任)、No.14(海の豊かさを守ろう)に貢献できるとしている。
岡野将之代表取締役社長は、「厳しい経営環境が続くが、2022年3月期は黒字回復必達の思いで臨む。さらに中期成長に向けて、親会社となった一広との連携も強化して新規販路開拓と商品アイテム拡充に注力したい」と意気込みを語っている。コト提案型企業への変革加速で中期成長を期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<NB>
1. コト提案型企業への変革を加速
創業100周年(2023年2月)に向けた中期経営計画2020(2021年3月期~2023年3月期)では、経営ビジョンに「人と人の繋がりを大切にするコト提案型企業を目指す」、企業スローガンに「新たな瞬(とき)を染める」、新中期経営計画スローガンに「改革 −過去からの脱皮−」を掲げ、経営指標の目標数値は最終年度2023年3月期のROA(総資本利益率)2.61%、ROE(株主資本利益率)4.60%としている。
経営戦略の基本として、成長戦略実行(新規販路の開拓、直営店の収益改善、EC販売の強化、海外販路の開拓)、原価抑制(ブランドライセンスの見直し、価格及び価値の見直し、企画品数の見直し、生産コストの見直し)、経営資源有効活用(成長戦略を達成するための組織変更と人員配置、IT化による業務効率化、働き方改革による資源の有効活用、人材育成を含めた教育への投資)を実行・推進し、創業100周年に向けて安定収益構造の確立を図るとしている。
新規販路開拓と商品アイテム拡充を推進
2. 新規販路開拓と商品アイテム拡充を推進
収益回復に向けた2022年3月期の重点課題としては、「新規販路の開拓」「EC事業の拡大」「収益の改善」「マーケティング活動及び広報活動の強化」「SDGsの取り組み」を掲げている。
「新規販路の開拓」では、前期から取り組んでいる大手雑貨マーケットや大手書店グループなどへのアプローチを継続的に強化する。雑貨・書店マーケットは同社が導入しているブランドのキャラクター雑貨との相性が良い。また生協や郵便局へのアプローチや、親会社となった一広の販売先へのアプローチも強化する。さらに新たな取り組みとして、非接触・非対面ニーズが高まっていることも背景に、自販機を活用した販売を開始している。2021年7月には、京急線品川駅ホームの休憩室内自動販売機コーナー(運営は(株)誠友社)で、ハンカチーフ・タオルハンカチーフの販売を開始した。
なお従来の百貨店販路に関しては、閉店、売場縮小・移転、取引形態変更などの動きに対して、消費者ニーズ・消費トレンドを的確に捉えて、ブランドライセンスの見直し・入れ替えを積極的に実行する。直営小売店は事業環境悪化の現状に鑑みて新規出店を当面凍結する。
また商品アイテム拡充も推進する。DR.C医薬の光触媒を応用したクリーン技術「ハイドロ銀チタン(R)」マスクに加えて、定款変更によってメディカル分野の取り扱いを開始する予定である。親会社となった一広を中核とするタオル美術館グループも、DR.C医薬の「ハイドロ銀チタン(R)」の取り組みに2017年から参画し、衛生面に配慮した高機能タオル製品やガーゼマスク製品の販売を強化している。直営小売店はバッグ以外の品揃えの充実、フレグランスは希少性の高いメゾン系ブランド中心の品揃えにシフトする方針だ。
なお2021年3月には、DR.C医薬が新たに開発した「DR.C20」を活用して、商品開発の協議を開始すると発表している。DR.C20が新型コロナウイルスの感染価を5分以内に99%下げ、スパイクタンパク質を崩壊させることが視覚的に実証された。この研究成果を基にして、新型コロナウイルス感染予防策としての商品開発(ハンカチーフ等の衛生用品)を目指すとしている。
「EC事業の拡大」では、自社及び他社EC全般を強化する。フレグランスを含めて販売コンテンツを拡充するとともに、SNSと連動して集客増・売上増を目指す。現状はモール出店(楽天市場、Amazon)の比率が高いが、中期的には自社ECサイトやTV通販(QVCテレビショッピング)の比率を高める方針だ。
「収益の改善」では、データ活用による生産性の向上、販売ロスの削減、在庫の削減、ペーパーレス化などで販売管理費圧縮を推進し、収益改善を図る。
「マーケティング活動及び広報活動の強化」では、インスタグラムのフォロワー数が1万人を突破した。マーケティング活動においてSNSは欠かすことができない手段の1つとなっているため、今後もさらに強化してリアル店舗及びECサイトの集客増を図る。またIR(投資家向け広報)活動を強化する。
「SDGsの取り組み」については、国際社会共通の目標に対して「できることから始めよう」をテーマに掲げ、再生繊維の使用や環境に配慮したモノづくりを本格的にスタートさせる方針だ。No.6(安全な水とトイレを世界中に)、No.8(働きがいも経済成長も)、No.10(人や国の不平等をなくそう)、No.12(つくる責任 つかう責任)、No.14(海の豊かさを守ろう)に貢献できるとしている。
岡野将之代表取締役社長は、「厳しい経営環境が続くが、2022年3月期は黒字回復必達の思いで臨む。さらに中期成長に向けて、親会社となった一広との連携も強化して新規販路開拓と商品アイテム拡充に注力したい」と意気込みを語っている。コト提案型企業への変革加速で中期成長を期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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