総合商社は他の日本企業に先駆けて株主還元を強化してきた。手厚い株主還元を継続すべく、経常利益以外の財務指標の改善にも力を入れている。また、時代の変化を捉え、ポートフォリオを機敏に組み換え、稼ぐ力を強力に伸ばしていく能力を持っていることも総合商社の魅力である。

その中でも住友商事は、コロナ禍で業績が赤字転落した影響もあり、競合他社と比較して株価の伸びやアナリスト評価が見劣りしている。しかし、赤字転落の原因となった不採算事業からの撤退、新規案件や強み案件への投資や追加投資は順調に進捗しており、稼ぐ力や下方耐性は着実に強化されていているものと思われる。総合商社業界は今後も発展が見込まれ、特に現時点で割安感の強い住友商事は、今後、大きな株価の上昇が期待できるのではなかろうか。