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セイコーグループのニュース
■JIG-SAW<3914>の注目すべき内容
1. IoT-OEMライセンスマネージ事業の立ち上がりに期待
「NEQTO」の特徴としては、1)低コストかつ短期間での簡単設置、2)全センサーに対応、3)豊富なテンプレート利用による簡単かつ自由なカスタマイズ、4)セキュリティと信頼性、柔軟性を高い次元で実現、といった点が挙げられ、小規模から本格的なIoTビジネスにまで対応している。
多くの場合、企業がIoTを自社ビジネスに導入するためには、膨大な時間とコストを掛ける必要がある。これは、IoTシステムの大部分が個別開発で、特にセンサーをインターネットにつなぐ工程が複雑であることが理由である。この点、「NEQTO」は、専用装置を設置するだけで、複雑な工程を省くことが可能であり、ユーザーは、簡単・安価に様々な機器・装置・センサーのIoT活用を自社ビジネスに導入することができる。さらに「NEQTO」では、電池駆動モジュール(LTEとWi-Fi)の用意、エッジ処理による通信の効率化、各種設定をすべてクラウド上に集約、収集データを簡単に“見える”化、専任スタッフによる24時間サポート対応など、IoT導入前から導入後までユーザーをサポートする仕組みが充実しており、小規模事業を含む様々な利用シーンにおいて、IoT活用のハードルを引き下げるサービスに仕上がっていると言える。
こうした「NEQTO」が持つ特長が評価され、Impress DX Awards 2019のエッジコンピューティング&デバイス部門において、自律自走型IoTエンジン「NEQTO Engine」(受賞時の名称は「neqto: 」)がグランプリを受賞した。同賞の2018年受賞企業はNVIDIA、2017年受賞企業はアマゾンジャパン(同)であることからも、「NEQTO」は対外的に高い評価を獲得したと言える。
同社によると、「NEQTO Engine」のマイクロコンピュータ(MCU)への組み込みは、サンプル段階ながらも既に実現できており、パートナー企業の顔ぶれを見ると、販売プロダクトへの搭載実現も秒読み段階にあると弊社では見ている。同社にとって2021年12月期は、大きな可能性を秘めたIoT-OEMライセンスマネージ事業での具体的成果がいよいよ最初に顕在化する重要な期になると言えよう。
2. IoT領域でのパートナー戦略が加速
同社は、M&Aを含むパートナー戦略を積極的に推進している。2015年以降、同社グループのホームページに開示されているものだけでも、
・ispace(民間月面探査プロジェクト「HAKUTO」運営、IoTデータマネジメント)
・英Kudan(人工知覚)
・モビコム(IoTデバイス)
・ラピスセミコンダクタ(ロームグループ、IoTデータコントロール)
・Sony Semiconductor Israel(ソニーグループ<6758>、LTEチップセット)
・冨田岩手大教授(視覚再生プロジェクト)
・米Litmus Automation(IIoT、コネクテッドカー)
・AWS(クラウド)
・Microsoft(クラウド)
・KDDI<9433>
・オムロン<6645>
・ST Microelectronics
・ZecOps(サイバーセキュリティ)
・酒井重工業(建設重機)
・BICS(Belgacom International Carrier Services ベルギー最大の電気通信事業者Proximusグループ)
・Google Cloud Platform
・salesforce.com
・Oracleクラウド
・Tridiun(米Honeywell Internationalグループ)
・SAP
・ソニーセミコンダクタソリューションズ
・サンディエゴ・パドレス(サンディエゴ拠点の米大リーグMLB所属球団)
など有力企業を含むパートナーとのグローバル規模での連携が見て取れる(順不同)。弊社では、「NEQTO」の始動が国内外の有力センサーメーカーや日欧米の大手キャリア、クラウド関連のグローバル企業などとの良好なパートナーシップ構築につながり、パートナーから新たな連携相手が紹介される好循環を生み出しており、2020年12月期における同社のパートナー戦略は、質量ともに評価に値する内容と見ている。
サーバ・クラウド等の運用監視を本業とする同社が、なぜIoT領域の有力企業に選ばれるのか。そのカギを握るのが、2015年に子会社化、2017年に完全子会社化したモビコムの存在である。モビコムは、2012年設立ながら、ロームグループ、セイコーグループ(セイコーホールディングス<8050>)、ソフトバンクグループ<9984>、ソニーグループ、沖電気工業(OKI<6703>)、日本電気(NEC<6701>)グループ、バイテックグループ(バイテックホールディングス)、国立大学・自治体等といった有力顧客を持つIoTエッジテクノロジー企業であり、同社のOS開発/自動監視技術とモビコムの組込み/デバイス開発技術の融合が、「パートナーから選ばれる力」の源泉になっていると考えられる。また、セールス・マーケティング分野においても、多くのパートナーと連携しており、連結売上のうちパートナー経由の比率は、50%超で推移しているようだ。
同社のパートナー戦略が、イノベーション加速や事業拡大にとどまらない“好循環”を生み出していることも見逃せない点である。同社は、着実なキャッシュ・フロー創出と強固な財務体質を背景に、上場を目指しているベンチャー系パートナー企業に対してアーリーステージ投資を行うことがある。その後、パートナー企業が上場を実現し、保有株の評価額が大きく上昇したところで売却、獲得した資金を成長投資に投入し、そこで新たなパートナー企業と出会う、という“好循環”が生じている。具体的には、過去4年間で766百万円の投資有価証券売却益を獲得し、先行投資に投入している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 前田吉弘)
<YM>
1. IoT-OEMライセンスマネージ事業の立ち上がりに期待
「NEQTO」の特徴としては、1)低コストかつ短期間での簡単設置、2)全センサーに対応、3)豊富なテンプレート利用による簡単かつ自由なカスタマイズ、4)セキュリティと信頼性、柔軟性を高い次元で実現、といった点が挙げられ、小規模から本格的なIoTビジネスにまで対応している。
多くの場合、企業がIoTを自社ビジネスに導入するためには、膨大な時間とコストを掛ける必要がある。これは、IoTシステムの大部分が個別開発で、特にセンサーをインターネットにつなぐ工程が複雑であることが理由である。この点、「NEQTO」は、専用装置を設置するだけで、複雑な工程を省くことが可能であり、ユーザーは、簡単・安価に様々な機器・装置・センサーのIoT活用を自社ビジネスに導入することができる。さらに「NEQTO」では、電池駆動モジュール(LTEとWi-Fi)の用意、エッジ処理による通信の効率化、各種設定をすべてクラウド上に集約、収集データを簡単に“見える”化、専任スタッフによる24時間サポート対応など、IoT導入前から導入後までユーザーをサポートする仕組みが充実しており、小規模事業を含む様々な利用シーンにおいて、IoT活用のハードルを引き下げるサービスに仕上がっていると言える。
こうした「NEQTO」が持つ特長が評価され、Impress DX Awards 2019のエッジコンピューティング&デバイス部門において、自律自走型IoTエンジン「NEQTO Engine」(受賞時の名称は「neqto: 」)がグランプリを受賞した。同賞の2018年受賞企業はNVIDIA
同社によると、「NEQTO Engine」のマイクロコンピュータ(MCU)への組み込みは、サンプル段階ながらも既に実現できており、パートナー企業の顔ぶれを見ると、販売プロダクトへの搭載実現も秒読み段階にあると弊社では見ている。同社にとって2021年12月期は、大きな可能性を秘めたIoT-OEMライセンスマネージ事業での具体的成果がいよいよ最初に顕在化する重要な期になると言えよう。
2. IoT領域でのパートナー戦略が加速
同社は、M&Aを含むパートナー戦略を積極的に推進している。2015年以降、同社グループのホームページに開示されているものだけでも、
・ispace(民間月面探査プロジェクト「HAKUTO」運営、IoTデータマネジメント)
・英Kudan(人工知覚)
・モビコム(IoTデバイス)
・ラピスセミコンダクタ(ロームグループ、IoTデータコントロール)
・Sony Semiconductor Israel(ソニーグループ<6758>、LTEチップセット)
・冨田岩手大教授(視覚再生プロジェクト)
・米Litmus Automation(IIoT、コネクテッドカー)
・AWS(クラウド)
・Microsoft
・KDDI<9433>
・オムロン<6645>
・ST Microelectronics
・ZecOps(サイバーセキュリティ)
・酒井重工業(建設重機)
・BICS(Belgacom International Carrier Services ベルギー最大の電気通信事業者Proximusグループ)
・Google Cloud Platform
・salesforce.com
・Oracleクラウド
・Tridiun(米Honeywell Internationalグループ)
・SAP
・ソニーセミコンダクタソリューションズ
・サンディエゴ・パドレス(サンディエゴ拠点の米大リーグMLB所属球団)
など有力企業を含むパートナーとのグローバル規模での連携が見て取れる(順不同)。弊社では、「NEQTO」の始動が国内外の有力センサーメーカーや日欧米の大手キャリア、クラウド関連のグローバル企業などとの良好なパートナーシップ構築につながり、パートナーから新たな連携相手が紹介される好循環を生み出しており、2020年12月期における同社のパートナー戦略は、質量ともに評価に値する内容と見ている。
サーバ・クラウド等の運用監視を本業とする同社が、なぜIoT領域の有力企業に選ばれるのか。そのカギを握るのが、2015年に子会社化、2017年に完全子会社化したモビコムの存在である。モビコムは、2012年設立ながら、ロームグループ、セイコーグループ(セイコーホールディングス<8050>)、ソフトバンクグループ<9984>、ソニーグループ、沖電気工業(OKI<6703>)、日本電気(NEC<6701>)グループ、バイテックグループ(バイテックホールディングス)、国立大学・自治体等といった有力顧客を持つIoTエッジテクノロジー企業であり、同社のOS開発/自動監視技術とモビコムの組込み/デバイス開発技術の融合が、「パートナーから選ばれる力」の源泉になっていると考えられる。また、セールス・マーケティング分野においても、多くのパートナーと連携しており、連結売上のうちパートナー経由の比率は、50%超で推移しているようだ。
同社のパートナー戦略が、イノベーション加速や事業拡大にとどまらない“好循環”を生み出していることも見逃せない点である。同社は、着実なキャッシュ・フロー創出と強固な財務体質を背景に、上場を目指しているベンチャー系パートナー企業に対してアーリーステージ投資を行うことがある。その後、パートナー企業が上場を実現し、保有株の評価額が大きく上昇したところで売却、獲得した資金を成長投資に投入し、そこで新たなパートナー企業と出会う、という“好循環”が生じている。具体的には、過去4年間で766百万円の投資有価証券売却益を獲得し、先行投資に投入している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 前田吉弘)
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