1,801円
グローブライドのニュース
■要約
1. 会社概要
グローブライド<7990>は、世界最大の総合釣り用品企業である。国内及び海外(アジア、英国)に生産拠点を有し、米州、欧州、アジア・オセアニアを含めた世界4極で事業を展開している。同社はスポーツ・レジャー関連をその事業領域とし、現在はフィッシング、ゴルフ、ラケットスポーツ、サイクルスポーツの4つの分野で事業を展開している。フィッシング総合用品企業として世界トップの地位にあるフィッシング事業については、「DAIWA(ダイワ)」ブランドが深く浸透しているが、ほかの3分野においても洗練された独自の世界観を有するブランドを展開している点に同社の特長がある。
2. 業績動向
2022年3月期第2四半期業績は、売上高64,713百万円(前年同期比33.3%増)、営業利益8,402百万円(同106.4%増)、経常利益8,684百万円(同120.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益6,574百万円(同163.0%増)と大幅な増収増益となった。同社グループが属するアウトドアスポーツ・レジャー用品等の業界は、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)において、密閉・密集・密接のいわゆる「3密」を避けたスポーツ・レジャーと評価されたことにより、主力のフィッシング事業を中心に同社の業績も好調に推移した。海外市場については、いずれの地域も大幅な増収増益となった。米州、欧州では同50%超の増収を達成したほか、アジア・オセアニアでは豪州が販売をけん引した。
2022年3月期の連結業績予想については、引き続き好調な販売状況を勘案して2度目の上方修正を発表し、売上高117,000百万円(前期比16.6%増)、営業利益10,500百万円(同41.8%増)、経常利益10,500百万円(同46.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7,500百万円(同56.3%増)としている。主力のフィッシング事業では、日本を含め世界的にコロナ禍の影響が残るなか、アウトドアスポーツ・レジャーが「3密」を避けたアクティビティとして評価され、市場は好調を維持している。一方で、一時的な生産調整、国際物流の逼迫などが懸念材料となっている。フィッシング事業では日本、ベトナム、タイ、中国などの複数国で生産を行っており、国によっては影響が出始めているようだ。しかしながら、このような環境下でも通期業績予想に対する進捗率は、売上高55.3%(前年同期は52.8%)、営業利益80.0%(同84.8%)と、前期並みの進捗となっている。フィッシングをはじめとする同社事業領域は、季節性が反映され上期偏重型であるものの、引き続き好調な販売状況を勘案すれば、業績予想からさらに上振れる可能性も高いと弊社では見ている。
3. 成長戦略・トピックス
同社は「新・中期経営計画2023」を発表しており、最終年度(2023年度)の到達目標として、連結売上高125,000百万円(2021年3月期比25.0%増)、連結営業利益10,000百万円(同35.0%増)を掲げている。この背景として、国内の釣り参加人口は長年減少傾向が続いていたものの、2019年に670万人(前年比50万人増)と反転し、上昇に転じていることがある。これはキャンプの普及拡大と連動する動きであり、コロナ禍以前から起こっていたものであることに注意したい。これに加え、アウトドアスポーツ・レジャーが「3密」を避けたアクティビティとして評価され、急速に需要が回復したことにより、新たな釣り人口が流入した。なお、この流れは世界的な潮流となっている。
また、近年におけるスポーツフィッシングの普及等に伴い釣り具へのこだわりを持つ消費者は増加しており、技術力を持つグローバルメーカーの活躍の場は広がっている。フィッシング総合用品企業として世界トップの同社ではあるが、海外でのシェアは国内よりも低く、北米、欧州、アジア・オセアニアでは大きな成長ポテンシャルがあると言えるだろう。
4. 株主還元策
同社は株主還元策として配当及び株主優待制度を実施している。株式併合後の過去5年間の配当実績を見ると、2017年3月期の年間配当金25.0円※から毎年増配を続け、2021年3月期は2017年3月期比1.4倍となっている。なお、2022年3月期の1株当たり年間配当金については、前期比5.0円増配の40.0円(第2四半期末20.0円、期末20.0円)、配当性向は12.2%を予想している。また、株式を分割し、投資単位当たりの金額を引き下げることにより、投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることを目的として、2021年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施した。このほか、2022年4月に移行される東京証券取引所の新市場区分については、「プライム市場」の選択申請を行うことを決議している。
※2021年10月1日付で行われた株式分割を考慮し、遡及修正済み。以下同様。
■Key Points
・世界最大の総合釣り用品企業。フィッシングを主力に、独自の世界観を有するブランドを他事業でも展開
・2022年3月期第2四半期業績は大幅増収増益で着地。「3密」を避けたスポーツ・レジャーと評価され、引き続き好調に推移していることから、2022年3月期業績予想を上方修正
・「新・中期経営計画2023」の基本戦略は海外成長。米州、アジア・オセアニアともに大きなポテンシャル
・2022年3月期の年間配当金は前期比5.0円増配の40.0円に上方修正。株式分割の実施により投資環境を整備
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
<NB>
1. 会社概要
グローブライド<7990>は、世界最大の総合釣り用品企業である。国内及び海外(アジア、英国)に生産拠点を有し、米州、欧州、アジア・オセアニアを含めた世界4極で事業を展開している。同社はスポーツ・レジャー関連をその事業領域とし、現在はフィッシング、ゴルフ、ラケットスポーツ、サイクルスポーツの4つの分野で事業を展開している。フィッシング総合用品企業として世界トップの地位にあるフィッシング事業については、「DAIWA(ダイワ)」ブランドが深く浸透しているが、ほかの3分野においても洗練された独自の世界観を有するブランドを展開している点に同社の特長がある。
2. 業績動向
2022年3月期第2四半期業績は、売上高64,713百万円(前年同期比33.3%増)、営業利益8,402百万円(同106.4%増)、経常利益8,684百万円(同120.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益6,574百万円(同163.0%増)と大幅な増収増益となった。同社グループが属するアウトドアスポーツ・レジャー用品等の業界は、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)において、密閉・密集・密接のいわゆる「3密」を避けたスポーツ・レジャーと評価されたことにより、主力のフィッシング事業を中心に同社の業績も好調に推移した。海外市場については、いずれの地域も大幅な増収増益となった。米州、欧州では同50%超の増収を達成したほか、アジア・オセアニアでは豪州が販売をけん引した。
2022年3月期の連結業績予想については、引き続き好調な販売状況を勘案して2度目の上方修正を発表し、売上高117,000百万円(前期比16.6%増)、営業利益10,500百万円(同41.8%増)、経常利益10,500百万円(同46.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7,500百万円(同56.3%増)としている。主力のフィッシング事業では、日本を含め世界的にコロナ禍の影響が残るなか、アウトドアスポーツ・レジャーが「3密」を避けたアクティビティとして評価され、市場は好調を維持している。一方で、一時的な生産調整、国際物流の逼迫などが懸念材料となっている。フィッシング事業では日本、ベトナム、タイ、中国などの複数国で生産を行っており、国によっては影響が出始めているようだ。しかしながら、このような環境下でも通期業績予想に対する進捗率は、売上高55.3%(前年同期は52.8%)、営業利益80.0%(同84.8%)と、前期並みの進捗となっている。フィッシングをはじめとする同社事業領域は、季節性が反映され上期偏重型であるものの、引き続き好調な販売状況を勘案すれば、業績予想からさらに上振れる可能性も高いと弊社では見ている。
3. 成長戦略・トピックス
同社は「新・中期経営計画2023」を発表しており、最終年度(2023年度)の到達目標として、連結売上高125,000百万円(2021年3月期比25.0%増)、連結営業利益10,000百万円(同35.0%増)を掲げている。この背景として、国内の釣り参加人口は長年減少傾向が続いていたものの、2019年に670万人(前年比50万人増)と反転し、上昇に転じていることがある。これはキャンプの普及拡大と連動する動きであり、コロナ禍以前から起こっていたものであることに注意したい。これに加え、アウトドアスポーツ・レジャーが「3密」を避けたアクティビティとして評価され、急速に需要が回復したことにより、新たな釣り人口が流入した。なお、この流れは世界的な潮流となっている。
また、近年におけるスポーツフィッシングの普及等に伴い釣り具へのこだわりを持つ消費者は増加しており、技術力を持つグローバルメーカーの活躍の場は広がっている。フィッシング総合用品企業として世界トップの同社ではあるが、海外でのシェアは国内よりも低く、北米、欧州、アジア・オセアニアでは大きな成長ポテンシャルがあると言えるだろう。
4. 株主還元策
同社は株主還元策として配当及び株主優待制度を実施している。株式併合後の過去5年間の配当実績を見ると、2017年3月期の年間配当金25.0円※から毎年増配を続け、2021年3月期は2017年3月期比1.4倍となっている。なお、2022年3月期の1株当たり年間配当金については、前期比5.0円増配の40.0円(第2四半期末20.0円、期末20.0円)、配当性向は12.2%を予想している。また、株式を分割し、投資単位当たりの金額を引き下げることにより、投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることを目的として、2021年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施した。このほか、2022年4月に移行される東京証券取引所の新市場区分については、「プライム市場」の選択申請を行うことを決議している。
※2021年10月1日付で行われた株式分割を考慮し、遡及修正済み。以下同様。
■Key Points
・世界最大の総合釣り用品企業。フィッシングを主力に、独自の世界観を有するブランドを他事業でも展開
・2022年3月期第2四半期業績は大幅増収増益で着地。「3密」を避けたスポーツ・レジャーと評価され、引き続き好調に推移していることから、2022年3月期業績予想を上方修正
・「新・中期経営計画2023」の基本戦略は海外成長。米州、アジア・オセアニアともに大きなポテンシャル
・2022年3月期の年間配当金は前期比5.0円増配の40.0円に上方修正。株式分割の実施により投資環境を整備
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
<NB>
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