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日本創発グループのニュース
*15:04JST 日本創発G Research Memo(4):2022年12月期は上方修正後の計画を上回る増収増益で着地
■業績動向
1. 2022年12月期の業績概要
日本創発グループ<7814>の2022年12月期の連結業績は、売上高が前期比17.9%増の64,416百万円、営業利益が同86.2%増の3,248百万円、経常利益が同50.6%増の3,644百万円、EBITDAが同26.2%増の5,740百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同110.5%増の2,003百万円となった。また、2022年11月に上方修正した計画比は売上高で3.9%増、営業利益で20.3%増、経常利益で25.7%増、EBITDAで12.6%増、親会社株主に帰属する当期純利益では0.2%増となった。
事業環境としては、コロナ禍、急激な円安進行、ウクライナ情勢に伴う国際的な物流への支障など経済状況は不安定で、原材料価格及び物流価格は上昇傾向が続いているものの、企業活動は回復しつつあり、ニューノーマル(新しい社会生活)に即したサービスや販促ツール・サービスの需要が増加した。このような状況下で同社は、企画提案・製造・制作から配信までをトータルでカバーできるユニークな企業体として、クリエイティブサービス事業の領域拡大に取り組んだ。より付加価値の高いサービスを提供するため、事業戦略に基づき将来の成長分野に事業資産を積極的に集中させたほか、2022年12月期は印刷関連事業の拡充を目的に2社、ITメディア・セールスプロモーションの強化を目的に3社の計5社を連結子会社化した。なお、売上高9,795百万円増加の内訳は、新規連結子会社化5社で約57億円増加、既存事業会社で約40億円強の増加としている。
コスト面では、原材料価格の高騰や事業運営コスト(水道光熱費、外注加工費、運搬費など)上昇の影響を受けたが、2021年12月期までに実行してきた固定費の見直し及び設備配置変更の効果や原価上昇以上の付加価値による売上増加の結果、売上総利益は前期比19.6%増加し、売上総利益率は同0.4ポイント上昇した。一方で販管費は同10.9%増加したが、事業運営コスト抑制(研精堂印刷(株)における工場集約、サカモトとあミューズの合併及びfunboxへの商号変更など)効果により販管費比率は同1.4ポイント低下した。これらの結果、営業利益は同86.2%増と大幅に伸長し、営業利益率は同1.8ポイント上昇した。営業外収益は助成金収入が同430百万円減少した。営業外費用は支払手数料が同124百万円減少した。特別利益は固定資産売却益が同503百万円増加した。特別損失は投資有価証券評価損が同255百万円減少、役員退職慰労金が同126百万円減少、減損損失が同342百万円増加し、一部子会社における退職給付制度終了損420百万円を計上した。この結果、各利益は2ケタ増益となり、利益率も上昇した。
財務面の懸念材料はない
2. 財務状況と経営指標
2022年12月期末の資産合計は前期末比1,176百万円増加の67,771百万円となった。流動資産は同1,578百万円増加の29,953百万円となった。現金及び預金、短期貸付金などが減少した一方で、受取手形、売掛金、電子記録債権、商品及び製品、仕掛品などが増加した。固定資産は同401百万円減少の37,818百万円となった。投資その他の資産などが減少した一方で、建物及び構築物、無形固定資産などが増加した。負債合計は前期末比783百万円増加の55,035百万円となった。1年内返済予定の長期借入金及び長期借入金、退職給付に係る負債などが減少した一方で、買掛金、繰延税金負債、流動負債のその他及び固定負債のその他などが増加した。純資産合計は同392百万円増加の12,736百万円となった。非支配株主持分が減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金が増加した。この結果、自己資本比率は同1.7ポイント上昇して18.1%となった。
なお、M&A・設備投資・運転資金として有利子負債残高が40,050百万円(前期末比1,400百万円減少)となっており、同社の規模に対してやや過大であることは否めない。ただし、低利による借入のため金利負担(前期の支払利息は152百万円)は小さく、当面の経営上の負担とはなっていない。中長期的には有利子負債の削減や自己資本比率の向上が課題となるが、営業活動によるキャッシュ・フローが安定していることなどを勘案すれば特に懸念材料はないと弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<SI>
1. 2022年12月期の業績概要
日本創発グループ<7814>の2022年12月期の連結業績は、売上高が前期比17.9%増の64,416百万円、営業利益が同86.2%増の3,248百万円、経常利益が同50.6%増の3,644百万円、EBITDAが同26.2%増の5,740百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同110.5%増の2,003百万円となった。また、2022年11月に上方修正した計画比は売上高で3.9%増、営業利益で20.3%増、経常利益で25.7%増、EBITDAで12.6%増、親会社株主に帰属する当期純利益では0.2%増となった。
事業環境としては、コロナ禍、急激な円安進行、ウクライナ情勢に伴う国際的な物流への支障など経済状況は不安定で、原材料価格及び物流価格は上昇傾向が続いているものの、企業活動は回復しつつあり、ニューノーマル(新しい社会生活)に即したサービスや販促ツール・サービスの需要が増加した。このような状況下で同社は、企画提案・製造・制作から配信までをトータルでカバーできるユニークな企業体として、クリエイティブサービス事業の領域拡大に取り組んだ。より付加価値の高いサービスを提供するため、事業戦略に基づき将来の成長分野に事業資産を積極的に集中させたほか、2022年12月期は印刷関連事業の拡充を目的に2社、ITメディア・セールスプロモーションの強化を目的に3社の計5社を連結子会社化した。なお、売上高9,795百万円増加の内訳は、新規連結子会社化5社で約57億円増加、既存事業会社で約40億円強の増加としている。
コスト面では、原材料価格の高騰や事業運営コスト(水道光熱費、外注加工費、運搬費など)上昇の影響を受けたが、2021年12月期までに実行してきた固定費の見直し及び設備配置変更の効果や原価上昇以上の付加価値による売上増加の結果、売上総利益は前期比19.6%増加し、売上総利益率は同0.4ポイント上昇した。一方で販管費は同10.9%増加したが、事業運営コスト抑制(研精堂印刷(株)における工場集約、サカモトとあミューズの合併及びfunboxへの商号変更など)効果により販管費比率は同1.4ポイント低下した。これらの結果、営業利益は同86.2%増と大幅に伸長し、営業利益率は同1.8ポイント上昇した。営業外収益は助成金収入が同430百万円減少した。営業外費用は支払手数料が同124百万円減少した。特別利益は固定資産売却益が同503百万円増加した。特別損失は投資有価証券評価損が同255百万円減少、役員退職慰労金が同126百万円減少、減損損失が同342百万円増加し、一部子会社における退職給付制度終了損420百万円を計上した。この結果、各利益は2ケタ増益となり、利益率も上昇した。
財務面の懸念材料はない
2. 財務状況と経営指標
2022年12月期末の資産合計は前期末比1,176百万円増加の67,771百万円となった。流動資産は同1,578百万円増加の29,953百万円となった。現金及び預金、短期貸付金などが減少した一方で、受取手形、売掛金、電子記録債権、商品及び製品、仕掛品などが増加した。固定資産は同401百万円減少の37,818百万円となった。投資その他の資産などが減少した一方で、建物及び構築物、無形固定資産などが増加した。負債合計は前期末比783百万円増加の55,035百万円となった。1年内返済予定の長期借入金及び長期借入金、退職給付に係る負債などが減少した一方で、買掛金、繰延税金負債、流動負債のその他及び固定負債のその他などが増加した。純資産合計は同392百万円増加の12,736百万円となった。非支配株主持分が減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金が増加した。この結果、自己資本比率は同1.7ポイント上昇して18.1%となった。
なお、M&A・設備投資・運転資金として有利子負債残高が40,050百万円(前期末比1,400百万円減少)となっており、同社の規模に対してやや過大であることは否めない。ただし、低利による借入のため金利負担(前期の支払利息は152百万円)は小さく、当面の経営上の負担とはなっていない。中長期的には有利子負債の削減や自己資本比率の向上が課題となるが、営業活動によるキャッシュ・フローが安定していることなどを勘案すれば特に懸念材料はないと弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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