明日の株式相場見通し＝中国景気懸念で売り優勢、値動きが小幅にとどまる可能性も

　あす（２８日）の東京株式市場は、中国株式市場への懸念継続が想定されることから、売り優勢の展開となりそうだ。ただ、このところの日経平均株価は２万２５００円水準を挟んでのこう着状態が続いており、値動きが小幅にとどまる可能性もある。

　市場関係者からは「きょうは、前週末の米株高を受けて朝方買い先行のスタートとなったものの、買いが続かず前場なかごろから、前週末比でマイナス圏に沈んだ。これは、中国当局が金融市場の監督強化を続けるとの思惑を受けて、上海総合株価指数が軟調に推移していることがきっかけとなったようだ。中国株市場は、３０日の中国１１月の製造業購買担当者景気指数（ＰＭＩ）発表を前にして手控え姿勢が続きそうだ」との見方が出ていた。

　週明け２７日の東京株式市場は朝高後に軟化、日経平均株価は終盤戻り歩調となったが、大引けで２万２５００円台を下回った。日経平均株価終値は、前週末比５４円８６銭安の２万２４９５円９９銭と反落した。

　日程面では、飲食業界に特化した人材紹介事業・求人広告事業のクックビズ<6558.T>が東証マザーズに、環境・エネルギー関連機器、動力・重機関連機器および防災・安全関連機器の製造・販売を手掛けるポエック<9264.T>、福祉用具の製造・販売の幸和製作所<7807.T>は東証ジャスダック市場にそれぞれ新規上場する。

　このほかに、１１月の月例経済報告に注目。海外では、パウエル次期米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）議長の指名公聴会、経済協力開発機構（ＯＥＣＤ）経済見通し、米９月のＳ＆Ｐケース・シラー住宅価格指数が焦点となる。（冨田康夫）

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）